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恋に落ちるってこういう事だったんだ

ACIDMANに出会ってから7.11配信ライブまで

—–2018年12月26日
会社を定時ダッシュして福岡国際センターへ向かった。
「MUSIC JUNCTION」というフェスに向かう為だった。
後半に見たいバンドがいたから。

目的のバンドを見た後、どうせだから最後まで見ようと、その場に残った。
フェスのトリはACIDMANだった。
恥ずかしながら私は、ACIDMANの音楽を殆ど知らなくて、ただ好奇心でその場に残った。

ACIDMANのステージが始まった。
「フェスのトリであるかっこいいバンド」の枠で観ようとしていた私に、
びっくりする程、重い物がのしかかってきた。
激しい風が突き抜けていった様な感覚だった。
世界が生まれ変わる様な衝撃が走った。
強く、美しく、儚かった。
心臓がゾワっとした。久々の感情だった。
正直、知ってる曲は1つも無かった。だけど、
”僕らは愛を抱く” “約束しよう”
これらのフレーズが強烈に胸に残っていた。

当時の記憶を今でも上手に説明できない。
ただ1つ判ったことは、あの時私は確かに、目の前のバンドに恋をした。

MCでVo.の大木さんが、
4月に福岡でライブで来るから。会場でチケット発売してるから。そんな話をしていた。
フェスが終わった後、私は真っ先にチケット売り場に足を運んだ。
 

—–2019年4月6日
約3ヶ月前、唐突に購入したチケットのファン投票セットリスト、
”ANTHOLOGY 2”の福岡公演。
数ヶ月前に知ったばかりの新参者の初参戦としては、少々無謀すぎたかもしれない。
だけど私は彼らの代表曲を、定番曲を知らない。
あの日に出会ってからこれまで、何の先入観も無しにいろいろなアルバムを聴いた。
知らない曲もあったけど、これ好きだなって思う曲も聴けた。
Under the rainにおける切なさ。懸命の銘の壮大さ、暁を残しての心地よい熱さ・・・。
まだまだ新参者だけど、ACIDMANの持つカラーみたいなものが、
少しだけ理解できたのかもしれないって思ったら、何故だか嬉しく思えた。
 

—–2019年11月3日
アルバム「創」再現ツアー、福岡公演に参戦。
前述の通り、当時を知らない私は直近でアルバムを聴き込んで挑んだ。
初期のACIDMANの曲はどこか尖っていて、胸に刺さる程に最高にカッコ良かった。

そんな中、新曲が披露された。『灰色の街』という曲。
”どうしてまた僕らは泣いてしまうんだろう? 君を想うたびに”
先程までとは少し違う意味で刺さってくるストレートな歌詞。
ただ、呆然と立ち尽くす事しかできなかった。
言葉にできない切ない感情に、涙が止まらなかった。

何より初期曲に盛り上がり、新曲に心打たれるオーディエンス、
終演後に拍手が鳴り止まぬ、ライブハウスの2階から顔を出すメンバーの姿もあった。
音楽の一体感ってこういうものなんだなって思った。
思い込みじゃなく、ACIDMANというバンドに、完全に恋に落ちた瞬間だった。
 

それから、コロナの影響で色々なライブが延期・中止になった。
 

—–2020年7月11日。
今年はACIDMANのライブにたくさん行きたい。そう思っていた。
灰色の街リリースツアーの大阪公演へ足を運ぶ予定だったが、
それも叶わなかった。
だけどACIDMANは「中止」ではなく「変更」として、
配信ライブ”THE STREAM”を開催してくれた。

冒頭は先日リリースしたばかりの「灰色の街」のMV。
そこから始まるworld symphony。雪化粧みたいな景色で、序盤から衝撃が走る。
to liveでは強烈な歌詞テロップ。放送ギリギリの熱すぎる展開。

普通のライブでは見れない景色を私達に届けてくれた。

そしてVo.大木さんの持つ世界観、壮大な星空の情景とのコラボで披露された”ALMA”。
“時の流れに消えてしまわぬように”
”僕らは愛を抱く”
“約束しよう”
あまりの美しさに、涙が止まらなくなった。

ACIDMANと初めて出会った日の事。
初めて衝撃を受けたあの瞬間の事。
何故かこの時、あの日の事を強く想い出していた。

最後の曲は全英語詞のYour Song。
和訳歌詞がテロップで表示された。
ラストサビではこのフレーズがひたすら連呼される。

”あなたは大丈夫”
”あなたは大丈夫”
”あなたは大丈夫”
”あなたは大丈夫”

何が起こるか分からないこの現代に、
涙が溢れるこの毎日に、
それでも生きていかなきゃいけない。
こんな複雑な時代だけど、
自分が泣きながら戦ってきた事なんて、
きっと大した事ではないんだろうな。
だけど讃えてくれた。認めてくれた。
そして、”大丈夫”って言ってくれた。
ACIDMANは、私の中の不安を肯定してくれた。
 

2018年12月26日、あの日にいきなり恋に落ちてから今日まで、
ACIDMANというバンドを全力で追いかけてきた。
だけど、きっとまだ知らない景色がある。まだそれを見たい。
だって私は、このバンドにこれからも恋をし続けるのだから。
そしていつか、愛を知る時が来るかもしれないから。

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