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あいみょんに馴染めない

じょうら

26歳、あいみょんに馴染めない自分がいた。
音楽番組でギターをもち歌い、自分色で染まり立つあいみょんを見て俯瞰してしまう自分に気がついて、こうやって時代に置いてかれるものなのかと思った。

若者の流行りや言い回しを知らなくなるのは、それを知る為のツールを自分が持っていかなくなるだけで、知っているからどうだとか知らないからどうだとか思いたくない。

あいみょんのスポットが浴びる光度が高くなるにつれ、他のライブへと足を運び、今まで聞いてこなかったインストバンドも数年前から聞き出した。
流行りが音楽の最先端であるように思いたくなくて、小学生の頃しつこいように見ていた音楽番組は見なくなった。

朝の情報番組やドラマとのタイアップ、背景の音楽は流しながら見てきた。

嫉妬に怒り狂うほどの、恋を、アイを知らないから、彼の音楽の嗜好は気にならなかった。

好きな音楽はと訊かれたら、皆が知らないようなアーティスト名を無意識にチョイスする自分。(でもそのアーティストのことは本当に死ぬほど好き。)

マンガやアニメの実写化される胸きゅん系のドラマや映画への耐性は日に日に弱くなっていた。
キスの味は、〈キャラメル味〉より、〈タバコのflavor〉だな、なんて過ごしてた。
 

会社に行って、〈広いようで狭いようなこの場所〉で〈言いたい事も喉に詰ま〉って、
洗い物をしながら、宇多田ヒカルの【光】を流し、PVの真似してスポンジに含んだ洗剤をぎゅっとした。洗い物をするとすっきりするから。

大好きなライブがこのご時世でどんどん出来なくなって寂しくなっていく。
〈会いたい人に会えない そんな悪夢を 雲に変えて 食べて〉くれよ、と思って、
今日は泣きそうになりながら、洗い物をした。
 

こんな恋、したことないけど〈この恋が実りますように 少しだけ少しだけ そう思わせて〉これだけで心が、恋心で染み渡る。
 

先日の100円ショップで流れていた曲に、27歳になった自分の声が無意識的に出て、〈~揺れたマリーゴールドに似てる〉に重なった。
 

自分の頑固さと相まって、反して、イヤホンの中でだけで重なる再生回数。
あいみょんの曲を聴いて、ご飯を食べながらたくさん泣いて、会社の行き来は世界と遮断するように、せっかくのサブスクでリピートモードにしている。

世界が、ライブに行ける世界に戻ったら、会いに行けたら、行こうかな。
チケットが当たったり、気分が乗ったら、だ。

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