3713 件掲載中 月間賞毎月10日発表
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

絶対変わったりしない男、柴田隆浩がなんにもない部屋に届いた。

忘れらんねえよ 無観客ライブ「さよならブリッツ」に寄せて

2020年7月23日18時。
忘れらんねえよ柴田は、マイナビBLITZ赤坂の楽屋から、弾き語りで歌い出して、無観客配信ライブ「さよならブリッツ-マイナビバイトであざす〜!-」は始まった。

1月のダイバーシティでのライブを観て大感動してから、またこの”がんばる柴田”企画のツアーを楽しみにしていた矢先の新型コロナウイルスの脅威。立て続けにライブは延期となり、それでも彼等は、この「さよならブリッツ」の無観客ライブを実現してくれた。
きっとファンの誰もが、ツアーに行けなかった悔しさと、今回どんな形ででもライブを観られる嬉しさを噛み締めながら胸を熱くして1発目の「夜間飛行」に聴き入っていたと思う。久々のその歌声に涙を流していた方も少なからず居ただろう。
そんな様々な思いの音楽ファンが画面の前で見届ける中、Bメロに差し掛かった時に、アクシデントは起きた。

「あ”ァァ!間違えたーーっ!!!」

演奏が一瞬止まってまたすぐに歌い始める柴田。

その時、変かもしれないが、僕は心から安堵した。
「これだよ!!!!!!!!」と。
これが柴田隆浩なんだよ、と。
ロックって、ダサくて飽きる程悩んで失敗ばっかりしてモヤモヤした青少年の、魂の叫びなんじゃ無かったっけ。
ところがロックスターはいつしかキラキラした皆の憧れになり、そして手が届かないカリスマであり、輝かしいものになった。
僕はそれを全く否定しないし、ホントにそういうロックスターも好きだしリスペクトもする。

でも、言い方は可笑しいが、
柴田隆浩は、失敗してくれる。
僕等がいつも失敗する様に。
だから大好きなんだ。本当に。
僕等にいつも寄り添ってくれる、かけがえのない唯一無二のロックスターなんだ。
ブリッツのステージ裏見せてくれるって言うからワクワクしてたら、無邪気に2箇所のトイレを紹介してくれるってだけでほぼ終わる、そんな男なんだ。

そして遂にステージに登場。サポートメンバーと共に「バンドやろうぜ」で本編の幕が開ける。
『いつかカタついたら
みんなでビールでも飲もう』
そんなメッセージは、今の僕の本当に胸に沁みた。
今回ステージ上のモニターには、ファンが書き込むチャットがリアルタイムで表示されていて、皆の気持ちはずっと会場と繋がっていられた。
僕も思いを沢山乗せて綴っていた。

序盤で「戦う時はひとりだ」「別れの歌」
でマイナビそしてブリッツへの愛を歌いあげ、
「花火」では、切なく寂しく一瞬で過ぎて行ってしまいそうな今年の夏を彩る様な、儚さや美しさを感じさせてくれた。

中盤では嬉しいレア曲メドレー、そしてまさに今の僕等の為にある様な「踊れ引きこもり」ではゲストの赤飯さんもリモートで登場してはしゃぎ回り、名曲「だっせー恋ばっかしやがって」では、
『君が逃げずに何度も何度も何度も何度もがんばってること知ってる
僕らよ 僕らよ
輝け 輝け いつか』
というラストを一緒に熱唱した。

そして瞬く間に熱いライブは終盤に差し掛かり、
「新・俺よ届け」の演奏が始まった。
これが、甲乙付け難いこの日の素晴らしい選曲たちの中でも、やたらと僕の胸に深く響いた1曲である。

『訳なんてなんにもないのに寂しくなって
もういいよ 布団にもぐった
なんにもない夜 なんにもない部屋
どうしようもない俺よ届け』

この「届け」の歌声に、とてつもない強い思いがぶち込まれていて、僕の心を見事に貫いた。
今回の無観客ライブという選択。奇しくも6年前も赤坂BLITZで無観客ライブをやった経験のある彼だが、今出来る中で最善の、出来る限りのプレゼントを精一杯振り絞って僕等に届けてくれていた。そのあまりの歌声の熱さに、思わず感動して鳥肌が立った。

『絶対俺変わったりしないから
俺変わったりしないから
ずっと君が好きだから
絶対俺迷ったりしないから
俺迷ったりしないから
ずっと君を見てるから
なんかさ不思議さ
君がいるだけで俺頑張ってられるのさベイベー
俺きっと幸せなんだベイベー』

あぁ、これは僕等忘れらんねえよファン、そして音楽ファン、ひいては今の状況を何とか必死で生き抜く人達皆に向けて歌ってるんだなって勝手にそう思ったが、きっとそうだ。それ程の熱を感じずには居られなかった。
かつて自分達を「クソバンドです。」と言っていた男は多分想像以上に迷ったりもしながらも素晴らしい名曲の数々を生み出して、忘れらんねえよは1人になっても1人じゃなくて、がんばって走り続けて新たな階段を駆け上り続けてる。
緊張したり、失敗したり、ばかな事してゲラゲラ笑ったり、めちゃくちゃ熱い嘘のない歌で心震わせてくれたり…そこには何にも変わったりしない柴田隆浩が居てくれた。
本当にこのライブを観て良かったと心から思ったら、この曲が終わる頃に涙が出て来た。
明日からも強く生きられるって。
悲しいニュースや辛い出来事もあるけど、柴田の歌を聞いてたらまだまだやれる事いっぱいあって、人生いつからでもいくらでも精一杯挑めるって思わせてくれた。

そしてフィナーレ。今回スタッフさんの頑張りで、Zoomで会場のスクリーンとファンの皆が繋がり「忘れらんねえよ」を合唱するという企画が生まれた。Zoomで参加した人もチャットで参加した人も、きっと全員が画面の向こうでは手を振ってスマホライトかざして、ひとつになってライブ会場を作り上げてた。
何という美しい空間だろう。
離れていてもこんなに気持ちで繋がれるなんて、人間の底力は本当に素晴らしいとただただ素直に思った。

今回このライブを企画してくれた忘れらんねえよ柴田さん、スタッフさん、サポートメンバーのイガラシさん、ロマンチック安田さん、トミタタカユキさん、ゲストの赤飯さん、柴田さんのお父さんお母さん、視聴した全ての方々、皆さんに感謝の気持ちでいっぱいでとにかく清々しい。

本当にありがとう。
そして12月には中野サンプラザで初のホールワンマンが開催される事が決定した。
配信終了間際、参加者の沢山の方々がチャットで「また中野で会いましょう!」「中野でね!」と言い合っていて、本当に明るい未来がまた待ってるよな、って熱くなった。
きっと柴田隆浩という僕等のロックスターは、この先もずっと伝説を作っていく。

でも、どれだけ経ってもまた失敗もしたりして、それでも音楽を愛する少年の様な屈託の無い笑顔で、絶対変わったりしないで、嘘のない熱い歌声を全力で届けてくれるんだと信じてる。
またきっと、すぐにね。
 

※『』内は忘れらんねえよ「バンドやろうぜ」「だっせー恋ばっかしやがって」「新・俺よ届け」の歌詞より引用

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい