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週刊少年ジャンプ的な未来を夢みていた学生時代

先生はRADWIMPS

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二〇二〇年、七月二十日、本誌堂々完結!!
 

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オタクと呼ばれる界隈では惜しむ声と感謝の声、色とりどりのレビューが並んでいる。
わたしもそのオタクの中のひとりであり、単行本で読んでいた。その漫画が、本誌で最終話を迎えた。ちなみにアニメも見ていた。
週刊誌を読んでいる友達、サラリーマン、学生は盛り上がっていたのに、わたしはどこか冷めていた。

わたしは漫画が好きだけど、すべてフィクション、現実ではあり得ない、と、普段の生活とは遠ざけていた。
 

わたしにも以前は熱中しているスポーツがあった。大好きだった。今、大好きな音楽と同様に、いや、寧ろ少し上回るくらいに。
だけど、先輩との反りが合わずに辞めた。他にも、大学進学を目指し、文武両道を両親と約束して入った部活だったが、部の方針と合わなかったため断念せざるを得なかった、など理由はたくさんあった。
未練は充分過ぎるほどにあった。
本当は辞めたくなかった、ただ、続けるにも苦しかった。

当時高校生のわたし。
まわりの学生は色めき立っていた。青春というものに。
恋愛や部活動、バイトや趣味。
なにかを楽しんで、なにかを夢みて、なにかに必死になっていた。
そんな中、わたしは部活という名の青春を失った。
しばらくは生きてる心地がしなかった。

だが、当時は気が付いていなかった。
わたしが、なぜこんなに虚無感に苛まれていたのかを。
それに気が付いたのがつい最近、大好きな漫画が本誌での連載を終了したときだった。
最終話を読みたくて、単行本派のわたしは20年間生きてきて初めて本誌を買った。
最初に抱いた感情は悔しいだった。
ただ、羨ましかった。友情、努力、勝利に恵まれた主人公。
でも、なんで悔しかったのか羨ましかったのか、それはわたしが 〈 週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていた 〉からだったんだと気が付いた。

そう教えてくれたのはRADWIMPSだった。 
 

二〇十六年、十一月二十三日、発売
『 人間開花 』
に収録されている
「 週刊少年ジャンプ 」
 

この曲が最終話を読み終えた後、わたしの脳内で、まるで最初から決まっていたかのように、BGMとして設定されていたかのように自然と流れてきた。

思わず泣いてしまった。
 

〈 きっとどんでん返し的な未来が僕を待っている 血まみれからの方がさ 勝つ時にはかっこいいだろう だから今はボロボロの心にくるまって 夢をみる 〉

わたしにはこれができなかった。どんでん返し的な未来を追えず、血まみれになって、ボロボロの心にくるまって、夢を諦めた。
 
 

けれど、わたしは、たしかに〈 週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていた 〉。

RADWIMPSが先生のように思えた。
僕もこんな時期があったんだよって、週刊少年ジャンプを通じて未来に夢をみてたって、そう言っているような気がした。今だからわかる。先生にかけられる激励のような曲。わたしはそう解釈した。
 
 
 

2016年まだ高校生だった時には響かなかった歌詞が今日この日、週刊少年ジャンプを通して、改めて身に沁みる。
 
 

わたしはあの苦しかった青春の思い出を、〈 週刊少年ジャンプ的な未来を 夢みていた 〉あの頃を、この曲と共に大切に心の中にしまっておこうと決めた。

きっとこの曲を聴くたびに、学生時代を誇らしく思える。そう信じて。

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