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2017年9月20日

千葉美津子 (38歳)
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藤巻亮太「北極星」から広がる宇宙

過去、今、そしてこれから。

藤巻亮太3枚目のソロアルバムを買うために店着日に仕事の休みを取り、CDショップへ向かう。レミオロメンの時代からファンになって、もう何年過ぎただろう。仕事ももちろん大切だが、彼の作品だけは自分にとって仕事を休んでも買いに行くだけの価値がある。

前作「日日是好日」を聴いたとき、その世界に両手を広げたような耳心地の良い曲の数々に、ファンでありながら、このアルバム以上のものはこれから先、出来ないのではないかと、どこか冷静に感じていた。が、それは良い意味で裏切られた。

前作を軽く超えたクオリティの高さ。

藤巻亮太の歌詞は決して難しい言葉ではないけれど、何気ない日常をみごとに切り取り、そこから生きるとはなにか、人は何に悩むのかなど、深い哲学的な所まで曲を聞く人を導き、あっという間に宇宙へ連れて行ってしまうような不思議な魅力を持っている。

今作を藤巻亮太はエモーショナルだと自身のラジオで言っていた。まさにその言葉通り、感情を揺さぶるアルバムだ。「another story」ではイントロのピアノのメロディだけでそこから広がる世界に涙し、「愛を」では人にあまり触られたくないけれど確かに自分にもある愛とは裏腹な一面を突きつけられドキッとする。

やっと手にした新しいアルバムのブックレットを眺めながら歌詞をじっと読み、その世界に浸る。伸びやかな歌声に寄り添い、ドラマチックでありながら、なぜか身近な景色が浮かぶ。
 

さらに今作にはレミオのベース前田啓介、ドラム神宮司治が別々の曲だが参加している。

レミオロメンの頃からファンであることを知る目の前の友人は私に問う。「レミオの再開を望むか?」と。確かにずっと応援している身としては、3人が紡ぐ音楽を聴きたいと願う気持ちがないわけではない。でも今、目の前の「北極星」に収められた魂の叫びや日常の一コマを鮮やかに描く曲たちを聴いていると、シンガーソングライター藤巻亮太のこれからを期待せずには居られない。

 これから先、どんな熱量を帯びた楽曲を作るのか、そこから自分のまだ感じたことのないような感動を味わうことができるのではないかと。

そう。今、このアルバムを聴きながらすでに次回作を楽しみにしている自分がいるのだから。

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