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変わらないまま、変わり続ける

みるきーうぇいのデビューを祝して

もう7年も前のこと。Twitterで見かけた女の子が気になり、後輩に質問していた。「このみるきーうぇいの香織ちゃんて子はお友達?」後輩は「先輩の妹さんです。なんかバンドをやってるみたいです。」と教えてくれた。みるきーうぇい、可愛い名前。MVを見てみようと発見したのが「カセットテープとカッターナイフ」。カセットテープって懐かしいなぁ、どんな感じの歌だろう。と聴いてみて驚いた。もの凄く可愛い女の子が、いじめをテーマに力強く歌っていたからだ。君が守ってくれた、そして僕が君を守りたいといったフレーズがとてもいいなぁと思った。すっかり気に入って、ライブにも行ってみることにした。

ライブには手紙を書いていくことにした。初対面でうまく話せる自信がなかったし、忙しい中感想を伝えるのも申し訳ない気がしたからだ。封筒にはニコル(BUMP OF CHICKENのキャラクター)を描いた。そしてライブが始まる。最初に彼女がギターを弾いた時の感動を今も忘れられない。カセットテープとカッターナイフ以外の曲を聴くのは初めてだったが、どれもスッと心の中に入ってきた。一生懸命話してくれたMCの言葉も今もなお響いている。「私はエレキギターを武器に戦う、皆さんもそれぞれの武器で戦ってほしい」と。手紙もタイミング良く本人に渡す事が出来た。その時に「ニコルがいる!」と嬉しそうな可愛い笑顔で笑ってくれた。

それからずっと、よくライブに行っては手紙を渡したり、公式LINEにメッセージを送ってお返事をくれたり。私もそうだが、香織ちゃんも数年間色んな事を経験し、それを歌にして私達に届けてくれていた。辛かった事も音楽によって消化出来ていた気がする。どれだけの人が彼女に救われただろう。そして香織ちゃんは夢を追い東京に行くことになった。寂しくなるけど、「遠征すればいいじゃん!」とその時は呑気に思っていた。

私は去年末から体調が悪く、今年に入って免疫系の薬を飲まなければいけなくなった。それとほぼ同時にコロナウィルスが流行りだした。小さな街の医療事務の仕事が、少し危険と隣り合わせになった。ライブハウスどころか、普段何気なく外出していた所にも行けなくなったり、人と気軽に会えなくなったりと今までとは違う日々が続く。職場も春になって新しい人間関係となり、大袈裟かもしれないが何もかも変わってしまった気がした。すっかり疲れてしまって、好きだった音楽や本・漫画に触れる余裕もなく、時間があれば寝てばかりいた。

「今年はだめだなぁ」と諦めていた。そんな時に、みるきーうぇい新宿ロフトからの配信ライブを知った。新宿ロフトと言えば、大好きな志村正彦さんもライブしていた所だ。生配信は間に合わないけれど、チケットを買っていればしばらく視聴出来るようなので、久々に私はみるきーうぇいのライブに参加した。

ライブが始まって、香織ちゃんの声を聴いた時、何故か泣けてきた。ホッとしたのだと思う。7年前と比べると遠くに行ってしまった気もしていたけど、彼女は変わっていなかった。コロナで大変ななかでも、傷付きながらも、初めて会った時のように力強くギターを鳴らしながら私達に音楽を一生懸命届けてくれている。真っ暗だった今年に光がさしたような気がした。

私の人生はまだ続いていく。もしかしたら今年のような出来事がまたあるかもしれない。そんな時、エレキギターを武器に戦う彼女を思い出し、諦めず光のさす方へ向かいたい。香織ちゃんはこれからも、いつだって私の歌姫だ。

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