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LACCO TOWERというバンド

「再燃〜ライブハウスと電波にのって〜」

わたしがLACCO TOWERを知って以来、世界は確実に色づいたと思う。知る前がモノクロの世界にいたというわけではないが、確実に少し彩度の上がった世界にいる。
ラッコの音楽には色と温度がある。

ボーカルの松川氏は作詞の際に小説を書くことがあるという。それ故なのかなんとなくラッコの音楽は妙に近しく思うことが多い。ただただ綺麗なものを綺麗に歌うのではなく、辛いことを辛いと歌い、悲しいことを悲しいと歌う。出会い、別れ、勝負所、不倫、盲目な恋…..というようにいろいろな場面の曲で、聖人のように綺麗事を歌うのではなく、なんとなく等身大の「そういう時あるよね」と思ってしまう曲たち。その曲たちは生活の場面、場面で寄り添ってくれる。でも、少し後ろ向きで根暗なところが見え隠れするのが、根暗な自分には心地いい。わたしがラッコの音楽に色と温度を感じるのはそれが所以だろうか。

2020年、メジャーデビュー5周年、結成18周年の今年。彼らは例年の主催フェスI ROCKS2020に加え、メジャー5周年を記念して、これまでのアルバムを振り返るリバイバルワンマンツアーを予定していた。話ぶりから察するにきっと他にも何かしらを予定していたのだろうと思う。
しかしそれらはこのコロナ禍で中止や延期、縮小に追い込まれた。わたしたちラッ子(LACCO TOWERのファンのことを指す)も悲しく思う。でもきっとLACCO TOWERのメンバーが一番悔しいだろうし、悲しいだろうし大変だろうと思う。その苦労は想像すらできない。それでも早くから企画を考えて実行し、歩みを止めなかった。なんなら供給が多すぎていつもなら遠距離で行けない会場のライブも配信だから観れていつもよりラッコ漬けの日々だ。すげーなLACCO TOWER、最高やなと何度も思わせてくれた。わたしは彼らに何かを返せるファンでいられるのだろうか。他拠点配信になったライブを観ながら何度も思った。

来週に控えたツアーファイナル。ほぼ全てをリモートで行われたツアー。おかげで全通だ。ほぼ毎度、松川氏は画面の向こうにいるわたしたちに「死ぬなよ」と言う。その言葉はなんとなく喉に刺さった魚の小骨のようだ。わたしがどうしても苦しくなったとき、きっとその小骨が踏みとどまらせてくれるように思う。

LACCO TOWERは日本の素晴らしいバンドだ。何かに負けそうな人、幸せでいっぱいな人、苦しい人、特に何ともない人、みんなに聴いてほしいなと思うバンドだ。

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