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GEEK Pipe dream が気づかせてくれたもの

10代から今に至るまで

私は29歳の男性だ。
いわゆるアラサーである。
職業柄、高校生と関わることが多い。

彼らは毎日、全力で生きている。全力で輝いている。
その輝き方は1つとして同じものはなく、見ている私は毎日刺激を受けることができる。

ただ、この宝石たちに私は何を与えられるのだろうか。何を与えるべきなのだろうか。
 

そんなことに悩んでいた時いつものように飲みに行き、帰る途中に何気なく口ずさんだ昔好きだった歌詞がある。

高校時代から今に至るまで、私が成長してくる中でその都度、気付きを与えてくれる大好きな歌詞だ。

「あん時には あん時しか 見えない物 言えない事」

この先、時間が経つと感じられなくなる。
そんな物、そんな事があるなんてあの時には思いもしなかった。
でもきっとそれはそれで良いのだ。後になって気付く。それ故に価値のある事なになるのだと思う。
 

「オレには夢がある それが10代の言い訳だった。
社会勉強っていう名の 悪知恵覚えていい気になった。」

あの時の私は、(もしくは多くの若者は)今の自分の置かれている立場や客観的にどう見られているかに気付いていはいた。だがその現状を認めたくなかった。自分が社会的に間違えていることはわかっている。が欲が勝ってしまう。
多くのルールに縛られた自分が「やりたいことをやる」これが免罪符だと。間違いだとわかっているが社会勉強みたいなもんだ。仕方がない。と言い聞かせていたのだろう。
 

「もうちょこっとだけ先延ばしにしたい夜明け」

あの時は常に今が一番楽しく思えていた。この熱量も明日になれば落ち着いてしまうだろう。だからこの時間がまだまだ続いてほしいと願った。また新しく楽しい事が見つかる保証なんて何も無かったのだから。
今ここにいる仲間とまだまだ楽しんでいたかった。
 

「些細な変化の中 成長がちょっと見れるのなら オレには夢がある それが現在の言い訳なんだ」

それでも少しづつ大人になっていく。共に騒いだ仲間たちもいつしか将来を見据え、自分の道を一人一人決めていく。当然のことなのだが、認めたくない気持ちもあった。自分だけが置いて行かれるような気がした。
だからこそ言い訳をしていた。今も同じなのだ。自分はまだ未完成、道の途中であり、こんなもんじゃない。そう言い聞かせるのだ。
 
 

「将来って言ってた時期がもう目の前さ 後悔ないって言ったら嘘になる」

ずっとずっと先のことだと思っていた。自分が30歳近くなるなんて。想像していた自分とはかけ離れている面もある。予想以上の面もある。自分がやってきたことに誇りは持っているはずだが、それはやせ我慢なのかもしれない。
ずっと決めていた、「後悔なんてせずに生きる」これほど難しいことだったのかと改めて思う。
 

「傷も後悔も喜びも全部持っていく長い旅路 いつか振り返りゃ笑えるさ」

だがこれまでしてきた経験に無駄なんてない。それは胸を張って言えることだ。隠す必要はないだろう。今の自分の糧になっている。
 

「人に合わせて自分忘れて そのくせ言い訳の術に長けてく 中指立てて好きな曲で首振れ やりてぇからやってるだけ 別にたいした理由はねぇ」

大人になるにつれ「うまく生きていこう」という欲が生まれた。周囲の人間に取り入ることが上手くなった。それは若い時に教えられた上下関係というものも影響しているのだろう。しかしそうなると、本当の自分を見失いそうになる。
求められる反応、立場、その他。演じることはできるだろう。だが一人になった時、全てをさらけ出しても良いと思える人の前ではどうすれば良いのだろう。
昔を思い出した。自分が最も全力で生きていた時。あの時は本能のままに生きていたのだろう。気の合う仲間といた。気に入らなければ言い合った。
それで良かったのだ。成長するにつれ余計なものを身に着けてしまったのかもしれない。
 
 
 

決して人に誇れるような人生を歩んできたわけではない。
私は10代の時、10代なりの不安に押し潰されそうだった。だが結局出来ることなんてその時間を全力で生き、誰よりも楽しむことだけだった。

仲間とつるむ。
大人ぶったことをする。
社会的に間違ったこともした。

でも全てに共通していたのは
今、自分がやりたいこと
だった。
この10代が永遠に続けば良いと思った。
大人なんてならなくたってやりたきゃ何でも出来る、世間に認められなくてもやろうと思えばできる、そう思っていた。
だが、年を重ねるごとに疲れてくる。
どう考えたって間違っている行動を「今やりたいことだ」と正当化することに。
 

結果的に「あの時だから」学べたことはたくさんあった。
恥ずかしながら若気の至りだの社会勉強って言葉を免罪符のように感じていたのだろう。
だが後悔はない。
あの時にしか出来ないことをした。あの時にしか持てない感情を持っていた。

今の子どもたちにはそういうものがあるのだろうか。
世代が違えば流行りも違う。生き方だって違う。
他の世代に流行ってるもの、流行っていたものはダサく感じるだろう。
それは双方が感じている。考え方だって違って当たり前だ。

私が感じたような熱さを彼らは何に持つのだろうか。
私が知らないだけかもしれない。きっとそうなのだろう。
だが何も感じずに、将来ばかりを見ているのなら、それはもったいなく思ってしまう。
もっと全力で今を生きてほしい。
将来できることなんてその時になればできる。
今は今しかない。
人生で最も若いのは今この瞬間で、未来の自分になんて待ってりゃそのうちなれるのだから。

やりたいことは今でもやる。
年相応に生きろと言われる。他人の定規で何が図れるのだろうか。
私は今でも成長していると考えている。
どんなことについてでも成長していると信じている。
だからやりたいことは今でもやる。
それが現在の言い訳なんだ。
 

子ども達に伝えたいことなんていくらでもある。だがそれは伝えられて気付けるようなものではないのだろう。自分で気付くしかないのだ。
大人に言われることなんて大半は聞き飽きるようなことだけだ。
気付くきっかけをこの歌詞は私に与えてくれた。だから今も私はこの歌詞を思い出しながら。今しかなれない感情を見落とさないようにしたい。

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