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2017年9月28日

だーいし。 (23歳)
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SUPER BEAVERの歌う『真ん中のこと』ってなんだろう。

それくらいのことで僕たちはまだまだ生きていける

今回のミニアルバム『真ん中のこと』はとても大切な1枚だ。前作のフルアルバム『27』は白地にシンプルな27の数字が入った、純新無垢で初々しくて、激しさのカケラも入り混じっていなさそうなイメージのジャケットだった。それなのにアルバムの1曲目、”27″は〈ロックスターは死んだ まだ僕は生きてる〉というジャケットからは想像もできない衝撃的なワンフレーズで始まる。人は皆、最後に死というゴールが有るのに見て見ぬ振りをしているように思う。死ぬことは誰にでも平等に与えられた現実だ。ロックスターだって、親だって、何だって、いつかは死ぬ。でも、まだ僕は生きているのだ。この曲を耳にしている人たちも皆まだ生きている。
〈ロックスターは死んだ でも僕は生きてる〉このフレーズを聴くと生きていることが当たり前じゃないんだなと痛感して何だか生きていることが愛おしく思えてしまうのだ。

SUPER BEAVERの楽曲はどの曲も、誰かとの繋がりを意識させられる。こないだ発売されたミニアルバム『真ん中のこと』にもその感覚は多く含まれていた。聴いていくうちに誰かのことを思ってしまうのだ。とくに〈どうせ あなたといる場所があたたかい〉と歌う”ひなた”がまさにそうで、育ててくれた両親や、仲良くしている友人、愛する恋人、仲良かったのに今は連絡を取っていない人などいろんな人が脳裏に浮かぶ。SUPER BEAVERの曲を聴いているとそれらの人は、今どうしてるんだろうなと思ってしまう。そう思うのと同時に、自分はここまで1人で生きてきた訳では無いんだということを思い知らされる。人は誰でも沢山の人に支えられて生きていることをSUPER BEAVERは音楽を通して教えてくれるのだ。
『真ん中のこと』と題されたアルバムで1番最後に収録されている曲”それくらいのこと”は〈もしも 涙を流してたら どうしたの?と声をかけると思う もしも 笑顔でいたとしても どうしたの?と声をかけると思う〉という普遍的な瞬間を切り取ったものだった。確かに人に「どうしたの?」と声をかけるのは第三者的に見たらそれくらいの事なのかもしれない。でも、それくらいの事こそ、人生に於いて、真ん中の事で大切なものなんだとSUPER BEAVERは歌っている。”それくらいのこと”の歌詞は全編を通して教科書であり、手紙でもあるなと思った。それ程までにこの曲から教えられたことは多いのだ。そして”それくらいのこと”の前に収録されている”贈りもの”も、人生で大事なものを歌ってくれていた。
〈有難いんだ 有難い 有るってことは難しいんだ〉という”贈りもの”のこのフレーズを聴いたとき、ハッとした。SUPER BEAVERは、今ある当たり前が決して当たり前なんかではないと歌い続けてきた。今の生活は当たり前じゃなく小さな奇跡が積み重なっていたものなんだと”贈りもの”を聴いた瞬間に気が付いたのだ。今見えている目の前の景色が、いかに大事なものか教えてくれたのはSUPER BEAVERだった。
 

今日こうして『真ん中のこと』を聴けることも、好きなものを好きだと言える環境も、SUPER BEAVERに出会えたことも、すべて決して当たり前なんかではない。他の人から見たら、それくらいのことかもしれない。けどこの1枚があれば救われる人だっているし、僕らはまだまだ生きていけると本当に思えてしまうのだからSUPER BEAVERは最高だ。

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