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ファンとの絆はきっと、世界一。

flumpoolが作り上げた「目に見える絆」の話

世は未だにコロナウイルス一色。
ライブをするにも、厳しい条件をクリアしないといけない現実がまだ残っている。
そんな中、flumpoolは新ガイドラインに則り、全国ツアーを回ることを決意した。8月下旬のことだった。
それを通達する画面を見つめながら「ああ、君達はやっぱりそうだよね」という声がこぼれた。
長い間flumpoolを応援してきたから分かる。
彼らはいつだって、見えない壁や固定概念をぶち壊しながらここまで来た。
だが今回の決断は、下手するとバンドの今後に関わってくる。
それでも私は最終的に、納得することができた。新たな世界を切り拓くと決心したのだから。

医療職や諸々の事情でライブ参戦が叶わないファンのために、flumpoolは生配信の準備を進めてくれているという。ツアーサイトのメンバーコメントや公式Twitter、ファンクラブ内でのブログからも、優しさが溢れていた。
無理に来いとは間違っても言わず、全てのあらゆる考えを尊重するという。
それでも私はライブに行くことを決心した。
今のflumpoolは今しかない。来年になったら来年のflumpoolしか見られない。
私は「今」のflumpoolが見たかった。
この決心には時間がかかったが、それでも全てを投げ打ってでも、flumpoolが見たかった。
それまでに出来る対策は全てやった。
毎日朝晩の検温、
なるべく家から出ないこと、
外出したら手洗いうがいの他に、持ち物全てをアルコールで拭くこと、
そして帰宅後すぐにお風呂に入ること(※これはあくまでも私個人のルーティンです)。
正直、面倒くさかった。でもライブに行けるなら、こんな苦労はどうってことなかった。

いざ公演当日、2020年10月2日。
検温にアルコール消毒に本人確認、
あらゆる儀式をクリアした後に場内に入ることができ、席に座ることができた。
一席ずつ空いた座席スタイルを見たのは、この日が初めて。流石に呆気に取られていたが、すぐに正気に戻してくれた出来事があった。
それは、場内アナウンスに対する盛大な拍手だった。
「それではもうすぐ開演です。開演まで今しばらくお待ちください」といった内容の、今までもたくさん聞いてきた内容である。
場内アナウンスに対して拍手が湧くなんてことは、今までの人生でほとんどなかった。
皆がどれだけこの日を待ち望んできたか、この日のためにどんな苦労があったか、思い知らされた。
このご時世、flumpoolに会える。ファンにとっては第三者から札束積まれるよりも幸せな出来事が、すぐそこにある。

開演してからは、正に夢のような世界だった。
ソーシャルディスタンスを取った座席のことも、マスクしてて声を一切出せないことも、全て忘れて彼らの世界観に没頭した。
マスク姿や声が出せないことをネタにしたMCでは、声を殺して大笑いした。
間違いなく過去最高のパフォーマンス。やはり今のflumpoolは今しか見られなかった。
ますます彼らの虜になり、幸せな気持ちのままこの文章を書いている。

ライブの記憶はよく覚えていないクチなのだが、今回はっきりと覚えていることがある。
ファンの『応援の形』だ。
flumpoolのライブは、去年まではコールアンドレスポンスも多く、所々ファンに歌ってもらう楽曲が多数存在した。
今年はそれが一切出来ない。でもファンは、身振り手振り、ジャンプしたり大きな拍手をしたりと、色んな形で彼らに感謝の気持ちを伝えていた。

1000人以上が足を運んだライブ。
誰か1人くらい、大声を出す人が居てもおかしくなかった。
目立ちたがり屋の人がいたら、正直やりかねないと思っていた。
でも、ファンはそんな気持ちをグッと堪え、『今、一番求められている観客』になっていた。
当たり前のことと言い捨ててしまえば身も蓋もない。でも、その当たり前は最近のもの。
去年までの当たり前は、声を出してこそだったのだ。
皆が声を上げるのを我慢する理由は言われなくてもわかる。自分の身に何か関わるからではなく、「flumpoolが全国ツアーを成功させるために」、今一番求められている観客になりたかったからだろう。
そんな私達の姿に、メンバーは数え切れないほど感謝を述べてくれた。
「勇気を出して、来てくれてありがとう」と、私達を褒めてくれた。
最後はこれ以上ないくらい頭を下げて、会場を去った。

その後、閉演のアナウンスが響き渡る。
「本日はご来場頂き、誠にありがとうございました」
それに対し、ファンは一斉に拍手していた。
周りのスタッフさんや、天井を見つめながら。
普段は険しいスタッフさんの顔が、その一瞬だけ綻んだのを、私は見逃さなかった。

『ファンはアーティストを映す鏡』という言葉がある。
この言葉の意味はよく知っているつもりだったが、これほど深く知る日が来るとは。
「今」のflumpoolがこんなに優しいこと、
「今」のflumpoolのファンも優しいこと。

絆というものは目に見えない。でも、この日の大宮のライブでは、絆がはっきりと見えた。
心からのお礼の言葉を口にするメンバー、
決して声を上げずに拍手や手を振りまくっていたファン、
そして場内アナウンスやスタッフさんにも拍手をするその姿は、絆そのものだった。
こんな情勢が見せたと言ったら皮肉だが、そんな情勢のおかげでますます絆は固くなったのだ。

flumpoolと私達ファンの絆があれば、今のコロナの壁だってきっと壊せる。
そして未来を切り拓ける。
仮にもしものことがあったとしても、この絆まで無かったことにはならない。
世界一、って言葉を使うと何処かから火炎瓶を放り込まれそうだが、それでも。
「flumpoolと私達の絆は世界一だよ!」って胸を張って言い切りたい。
そんなことをファンに言わせてしまうflumpoolに対して、これ以上ない拍手を送りたい。
その絆を作ったのは、貴方達だから。

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