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頑張る理由

King & Prince 平野紫耀プロデュース曲 Focus

誰のためでもない 自分のためでもない
何のため? 分からずに日々を過ごして

まさに今のわたし。
楽しみにしていたコンサートも中止になり、友達とお茶することも出来ない。ただひたすら会社と家とスーパーを往復する日々。

好きなことをするために働いていた。新しい洋服を着てコンサートに行って友達と美味しいご飯を食べてお喋りして、そのために仕事をしていたと言っても過言ではない。周りに何を言われたって、わたしの毎日は幸せだった。自由に楽しく生きていたハズだった。

しかしそれは突然奪われた。コロナウイルスによりコンサートは全て中止、友人との約束も全てキャンセルとなる中、恐怖を感じながら毎日都内に通勤するだけの日々。
なんのために働いているのかはわからなかった。でも仕事を辞める勇気もなかった。
 

コロナ下で発売されたKing & Princeの2ndアルバム「L&」は当初考えていたものから、聞く人に元気になってもらえるようコンセプトを変更したという。メンバーそれぞれが楽曲をプロデュースしている中、一番寄り添ってくれたのは平野紫耀さんがプロデュースした「Focus」だった。
 

初めて聞いた時は少し意外だった。それまで彼が自分のソロ曲に選ぶのは、声質を生かしたバラードや特技であるダンス曲が多かった。が、この曲はそのどちらにも当てはまらない、爽やかで前向きな応援歌。らしくないな、と思う反面こんな一面もあったのかとまた一つ新しい顔を知れた気がした。

満員電車に彼は乗らないだろう。働く人々の気持ちを想像して作った歌なのかと初めは思った。けれど2番の歌詞に、自身の思いも込めたのではないかと思わされる部分があった。

<<描きたいのは目の前にある数字じゃなく この先の未来のことさ>>
<<あいつは眩しくて何でも器用にこなすJealousy>>
<<シワだらけ シャツの山 沈む太陽>>

キラキラと見える世界、その中でもデビュー前からNo. 1の人気を博し誰もが羨む人生を送っているように思われる彼でさえも、日々数字に追われ他人に嫉妬し、家に帰って洗濯機を回すだけの寂しい夜を過ごす日もあるのかと思うと、あぁ私と同じ人間なんだとなんだか心が苦しく、そして優しい気持ちになる。

デビュー前からプロ意識が高かった彼は、あまり自分の思いを明確な言葉にすることはなかったように思う。アイドルとしてどうあるべきか、何を求められているかを敏感に感じ取り無意識に相手に合わせる賢さとズルさを持ち合わせている印象だった。そんな彼が本当はどんな思いで日々を送っているのか、ずっと気になっていた。

<<今日もここまでやったよ Good job いつも通りにやれたら Good day ほんの少し笑えたら Good time>>

そうやって少しずつ、自分を慰め励まながら一歩一歩歩いてきたのだろうか。今もそうやって前に進んでいるのだろうか。
そう思うと、私も一歩だけ踏み出してみようかと思えるから不思議だ。実際のところはわからないのに、そう思わせてしまうアイドルと音楽の力は不思議だ。

帰り道にコンビニで好きなアイスをひとつ買って帰ろう。そのために、私は今日も一日を頑張ってみようと思う。

※文中、<<>> 内は曲中より引用。

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