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バンドマン宮本浩次

エレファントカシマシ31年連続の日比谷野音ライブ

2020年10月4日

その日が近づくにつれ、ソワソワしていた。

エレファントカシマシ連続31年目の野音開催!!
毎年更新されるライブの金字塔。
今回は初めての野音生ライブ配信という新しい時代のライブの在り方がその歴史に加わるのだ。
今となってはDVDでしか観ることが出来ないエレカシのライブの数々。
今年の野音には生配信で参加し、エレカシの歴史の目撃者となれるのだ。なんて光栄なことだろう。
感動に心が震える日々だった。

迎えた10月4日。朝から何も手につかない。どう1日を過ごしたのかよく覚えていない。

そしてその歴史的瞬間は、こともなげにスッと野音のステージ中央に歩いてきた。

エレファントカシマシの宮本浩次だ。

マイクを持つとフッと笑みを浮かべ「こんにちは」と。
ステージ上を見回す宮本浩次。
イントロがそっと流れてきた。

ずっと愉しみ待っていたエレファントカシマシの日比谷野音コンサートは、いともあっさりと始まった。
拍子抜けした感が否めなかった。

が、宮本浩次の歌声はいきなりマックスパワーでやってきた。
のびやかでたおやかで力強い世界屈指の素晴らしい歌声。画面というディスタンスもなんなく跳び越え、ズカズカと無遠慮でむき出しのままをぶち込んでくる。

これまでは珍奇男やガストロンジャーに凄絶さを感じた。だが今回は、今まで感じたことの無い凄みだった。
スロウな曲では、蒼い光を放つ鋭く尖った切っ先を喉元に突きつけられてるようだった。
テンポの良い曲では、錆色の光を映した重くて大きな鈍器を頭上に振り落とされそうだった。

とんでもない圧のある佇まいの良い4人からなるバンド、エレファントカシマシ。
そのエレファントカシマシのバンドマン宮本浩次。

バンドマンの宮本浩次は、会場の空気を完璧に掌握し、最大限のパフォーマンスで宮本浩次自身を使いきるのだ。
ヒリヒリとした焼け付く感覚が画面から届く。

せっかくの配信ライブなのだから、ウケの良さそうな選曲もできたはずだが、旧い曲を結構歌っていた。
私には知らない曲だったから、ある意味新曲だった。
その旧知の新曲を歌う宮本浩次は時空まで統べようとしているのかと感じた。

宮本浩次ひきがたりコンサートでソロで歌った悲しみの果てには豊かな彩色を感じた。
バンドマン宮本浩次が歌うと色彩が変わる。クールでダーク、その暗い中に見出す光明の色を感じた。

1人の歌ひ手宮本浩次。
バンドマンの宮本浩次。
相反する輝きを抱えた宮本浩次を垣間見た気がした。

それにしても歌が上手すぎる。
この同じ空の下に宮本さんの歌声が響いていただなんて嬉しくて幸せなことだ。
 

野音配信アーカイブは10月7日までだ。
何度も堪能するとしよう。

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