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2017年10月17日

みずた (18歳)
84
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

青春時代とキュウソネコカミ

面白味もない地味な私の高校3年間にキュウソネコカミが関わってくれた話

小さい頃から私は、好きなものに関しては我を忘れるほどのめり込む性格だった。

高校1年の時にバンド好きな友達から「キュウソネコカミの物販付いてきて」とLINEがきた。
キュウソネコカミって名前なん?なにそれほんとにバンド?と友達に聞くと、怒っているキャラクターのスタンプだけ送られてきた。
確か11月だった。学校のテスト期間と被っていたので、私は聴いたこともないバンドの物販に行くよりテスト勉強しないと、と思い誘いを断った。
その後友達から皮肉じみたLINEと画像が送られてきた。画像は、白いねずみのような動物が包丁を持っているキーホルダーだった。
包丁には血がついており、ますますキュウソネコカミというバンドは何なんだ、と思った。
 

テスト期間だから勉強しないといけないのは分かっている、YouTubeなんて漁る暇ない。と思いながらもどうしても頭からキュウソネコカミという言葉が離れない。
ググるだけググってみようと思い、キュウソネコカミ、と検索をかけた。
まず出てきたのは サブカル女子 というMVだった。
バンドは中学の頃から好きだったが、SEKAI NO OWARIや相対性理論、CHEESE CAKEを好んで聴いていた私にとって、キュウソネコカミというバンドは斬新だった。
初めて見るタイプのバンドだった。

ブスではない けどかわいくない
君らがそうさ サブカル女子
近寄りがたいね でも好きさ
肩の辺りを殴られたい

サブカル女子/キュウソネコカミ

何だこれ!!このバンド面白い!!普通に細美武士とかヴィレヴァンとか言っちゃってる!なんか凄いバンドだ!!と思ったのが最初だった。
MVで初めてメンバー5人を拝見したが、面白そうな、良い意味でクセのありそうな、可愛いと男性に向けて言う言葉では無さそうだが、可愛い5人だった。
それからファントムヴァイブレーション、ビビった、良いDJを聴いて、完璧にハマっていた。
気づいたらキュウソネコカミ公式のTwitter、メンバー5人、はいからさんのTwitterをフォローしていた。
物販に誘ってくれた友達に、キュウソハマったとLINEをしたら、あっそ。の一言とねずみくんのLINEスタンプが送られてきた。ねずみくんLINEスタンプになってるんか!!私はねずみくんLINEスタンプも早急に購入した。

通学中もキュウソを聴き、学校でも友達にキュウソの良さを語り、家に帰ってもキュウソ関連のYouTubeを漁り、Twitterの更新などを楽しみにしていた。
年が明けた2015年2月、福岡でキュウソのライブがあると知ったのだが、YouTubeで見たあのサークルモッシュ、息も出来ないようなライブハウスにビビった私はライブは諦めて1人で物販にだけ行った。
正直、物販だけでもとても楽しかった。
初めて見るドラムLOGOS、キュウソを好きな人達で溢れかえる物販は私にとってとても新鮮な場所で、どうしてチケット買わなかったんだろうと後悔させるくらい、私はワクワクしていた。
はいからさんがコンビニで買ったのであろう弁当袋を持って普通に歩いていたのにも、はいからさんが物販に並ぶファンの様子をビデオに撮っていたのも(自分もガッツリ撮られていた)、何もかもが新鮮で、楽しかった。
ラババン、キーホルダー、ねずみくんポーチ、マフラータオルを購入した。3000円以上購入で貰える専用の袋に入れてもらい、私はねずみくんの描かれた方を表側にして、ルンルン気分で帰った。
キュウソを知らない友達とも昼休みに、スマホはもはや俺の臓器!!!(このフレーズだけ覚えたらしい)と歌いながら売店まで走ったり、黒板にねずみくんを描いたりして私の高校1年後半期はキュウソに染められながら青春を謳歌していた。
 

はっきり言わせてもらうと高校2年は地獄だった。
気の合う友達も出来ず、本音で喋れない、キュウソの曲でいう、

大学で出来た友達はなんだか 上辺だけな関係な気がして
あんまり深く話せないよ ボッチ回避のための仮の友達か!?

友達仮/キュウソネコカミ

の私は高校Ver.だったのだ。
簡単に言うとボッチだった。周りの女子のキャピキャピ感にもついていけず、違うクラスになった1年の時の友達には新しい友達ができ、邪魔になるだろうし…と教室に遊びに行くことさえも躊躇してしまい、私は初めて(と言うのも変だが)自分には友達と呼べる人が少ないんだ、と思った。
私は生徒会執行部に入っていたのだが、部活も部活で人間関係が拗れており、居場所は無かった。
クラスにも部活にも居場所が無かった私は夏課外はほとんど休み、家に引き篭り、高校辞めて通信行こうかなとか、高卒認定試験だけ受けようかなとか、逃げることばかり考えていた。

でもそんな簡単に辞める勇気が私には無かった。親に迷惑をかけてしまうし、友達とも気まずくなってしまう。まず、担任に辞めたいと言える度胸もなかった。
逃げ場が欲しかった私は、ただ耳にイヤホンをさしてキュウソネコカミの曲を聴くしかなかった。
キュウソネコカミという存在が私の逃げ場だった。
当時は悲しくもないのに泣いたり、学校に行くだけで腹を壊したり、女子トイレで吐いたり、このサイトに書くであろう文章には相応しくない、情緒不安定な毎日を過ごしていた。

こういう時こそ何故か歌というのものは、身体、心、神経、五感、いや私の全部に染みてくる。
スポンジが水を吸収するように、私は私の全部でキュウソネコカミの作り出す歌詞、音楽、人間性を吸収していた。
空っぽだった私にはちょうど良かったのかもしれない。
高校1年の時とは違う感覚でキュウソを聴いていた、キュウソの歌詞に出てくる俺、僕、私、自分、は私のように思えた。
私を重ねて聴くキュウソの曲はますます私を魅了し、好きになるしかなかった。
救ってもらうしかなかった。
守ってもらうしかなかった。

高校2年の冬、初めてキュウソネコカミのライブに行った。
1年前の自分はテスト期間だったから物販の誘いを断っていたのに、ライブの日はテスト前日だった。1年で考え方も変わるな、と苦笑いをしてZeppfukuokaへ向かうバスの中では、テキストを読んだりテスト勉強仮をした。

ドラムLOGOSより遥かに大きいライブハウスを間近で見るのは初めてだったので、どのくらい人が入るんだろう、とか息は出来るかなとか、不安とワクワクの感情が交互に押し寄せた。
チケットを握り締め、開場を待つ。
ねずみくんフル装備(Tシャツ、タオル、ラババン)にカチコチになっていた私は周りから見ると明らかに浮いていたと思う。

Zeppの中に入ると、人はいっぱいいたが天井も高かったので息は出来そうだな、と安心した。(当時の私はライブハウスにすごい恐怖心を持っていたのだ)
とりあえず真ん中らへんに場所を決め、開演までの1時間、Twitterを見たり、他の人の会話を盗み聞きしたりして過ごした。

ライブに来たはいいものの、今まで画面越しにしか見たことのないキュウソネコカミは本当に実在するのか、どういう風に盛り上がればいいのだろうか、結構な不安はあった。
だが、ライブが始まるとそんな心配は一切必要なかった。
今でも覚えている、5人がステージに出てきて、ライトがパァァァッと照らされて、ファンが思い思いに叫ぶ、あの瞬間。
一気に後ろから押されて最初は驚いたがそれ以上に今からこの人たちの曲を生で聴ける、一緒にこの空間を共有できるワクワクでいっぱいだった。
学校では地味で根暗で誰とも話さない存在感の無い私が、ライブハウスでジャンプしながら自分でも訳の分からない言葉を発しながら、叫んでいる。楽しんでいる。考えられなかった。
ライブって凄い、ライブハウスって凄い、バンドって凄い、バンドのファンって凄い、私は全身でそう感じた。
はしゃぎまくるのも疲れた私はとりあえず動くのをやめて腕を組んでステージをジッと見つめた。
ライブ中に思うべきではないが、ふと今までのことを思い出した。
学校、人間関係、自分の弱さ。
逃げ場をどうにかこうにか作って、今日までどうにかこうにか学校には行けた。
感動する小説やドラマ、歌などには全く共感できない、泣けない私が泣いていた。
汗と涙で顔がびちゃびちゃになっても構わないくらい、涙が止まらなかった。
楽しみにしていた今日、2月11日。
この日のことは一生、大袈裟かもしれないが、忘れないと思う。というか、忘れられない。
心の支えだったキュウソネコカミが今目の前で全力で歌ってくれている、演奏してくれている、私たちに応えようとしてくれている。
信じられないくらいに幸せだった。
キュウソが、私を見つけてくれた気がした。
涙腺崩壊してすごい顔して泣いていた私が5人にどう写ったのかは不安だが、それ以上に何とも言えない幸福感が私を包んでくれた。
あぁ、私この日のために頑張ってたんだ、生きてたんだ、と思えた。
ずっと嫌いだった自分のことを少し好きになれた気がした。
ライブが終わっても涙は暫くの間止まらなかった。
ライブに行ったからといって、すぐにこの情緒不安定から脱出は出来なかったが、ライブに行く前の自分と行った後の自分は明らかに変わったと思う。
変わらず学校ではぼっちだったが、あの日のことを思い出すと幸せになれた。
またライブ行きたい、と思ったしライブの感想を自己満で長々と書いたり、Twitterでセトリが出ると、そのセトリ順に聴きまくり、余韻に浸りまくった。
地獄のような1年間だったが、キュウソがいたから頑張れたのだと思う。もしあの時友達にキュウソの物販に誘われてなかったら…と思うとゾッとする。

高校3年になり、友達もできた。
友達仮ではなく、四六時中一緒にいれる、優しくて面白い子ばかりだった。
この頃私はキュウソ離れをしていた。
今までの文からは想像できないが、曲を聴くことも少なくなり、新曲が出たのも2ヶ月後に知るくらいのレベルだった。
勉強で忙しいのと部活が最後の年というのもあり、Twitterを開くことも少なくなっていた。
悪くいうと、キュウソがいなくても楽しめていたのかもしれない。
この頃はまず音楽自体を聴いていなかった。

専門学校の入試も終わり、部活も引退し、暇になった秋頃、ふと久しぶりにキュウソを聴きたいと思い、YouTubeを漁った。
いくつか出ている聴いたことのない新曲たちの中で、わかってんだよ という曲が気になった。
わかってんだよ?何が?と思いつつ2年前のように再生ボタンを押した。
曲を聴き終えた私は、言葉が出なかった。
面白くて楽しいだけじゃない、キュウソネコカミがそこにいた。
この曲、すごい、高2の時の私に聴かせたい、とも思った。
ちょっと苦しくなるようなもがきたくなるような歌詞は私の心に一直線に刺さった。

めんどくさい事やらなきゃダメだよ 何か一つでも極めてやるんだ
あぁ僕は誇れる生き様目指し走るわ 十人十色の主役がいるんだよ

わかってんだよ/キュウソネコカミ

この歌詞、凄くないか?
ストレートにかっこいい。私はこの部分が特に好きだ。
こんな歌詞が書けるヤマサキセイヤさんは本当に凄いと思う。私の語彙力が貧しすぎて、凄いくらいしか言葉が出てこない。悔しい。
改めてキュウソネコカミというバンドは私の想像する上の上をいくな、と思った。
聴かない時期あったけど、ファンでいさせて下さい…。
この後再びキュウソにのめり込み、新曲を全部聴き、遅れながらも わかってんだよのシングルを買い、冬のライブにも行った。
漢検を受けようとしていた日(1月13日)にライブが重なり、漢検を辞退した。
キュウソのライブはテスト期間や勉強事によく被った、それもなんか面白いよね。
 

高校を卒業し、今に至る。
今はバイトも出来るので、金を稼いではキュウソのために貯金して、CD、グッズ、ライブ、遠征費に使っている。
24日から始まるツアーも何個か行く予定だ。

歳を重ねるごとにキュウソネコカミを好きになっている。
それもそうだ、私を絶望から救ってくれた恩人なのだから。離れられる訳などないのだ。
青春時代(と言うほど謳歌してないが)の隣にはいつもキュウソネコカミがいた。
決してキラキラしてて、♡JK♡のような青春ではなかったが。
それでも私は、青春時代と呼びたい。

高校の時にキュウソネコカミというバンドを知れて良かった。
高校、辞めなくて良かったなあ。
ほんとに良かった。
キュウソがいたから私も頑張れたのだ。

キュウソネコカミにはこれからもお世話になるつもりだ。
その強さ、逞しさ、優しさ、面白さ、かっこよさ、人間くささで色んな人を魅了してほしい。
私もその中の1人でありたい。

本当に、大好きだ。

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