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2017年10月26日

おもち (16歳)
45
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

『Twilight City』が私にくれたもの

時を経て感じたSEKAI NO OWARIの強さ

台風が去って久しぶりに雨も上がった日にこれを書いている。今は深夜2時。
今日はテスト最終日だ。

今年は人生の中で一番ライブに行った年だったと思い返す。
私が初めてライブに行ったときの話を聞いて欲しい。テストになると、ライブになると思い出す、誰にでもある「はじめて」のお話。
この日を迎える数日前、私は機材席で参戦する事が決まった。
高校受験だし、部活のコンクール近いし……と迷って迷って辞めかけて迷って決めた。

そして2015年7月19日
お昼過ぎに家を出発して電車に乗る。
隣の席にはお父さん。
大して話すことも無いし会話もポツリポツリと交わす程度に私達は日産スタジアムへ向かう。
何だか気まずくて何度も外を見た。まだか。
部活休んじゃったな。
引退した先輩もライブ行ってるみたいだから会わないといいな。
受験は大丈夫かな。
志望校へ行けるかな。

とかそんなことを考えて最寄りの駅へ到着した。
途中からちらほらライブにこれから行くであろう人が増えてきた。
道中特に目立った会話も無かったように思う。

会場へ到着した。
「Twilight City」
とネオンで描かれたゲートをくぐるとそこには日産スタジアムをぐるっと1周囲んだ出店が並んでいた。
狐面をつけた和服のスタッフもいる。
異世界だった。
ぶらぶらとお店を見て歩いているうちに、開場の時間となり席へ向かう。
機材席で3階あったが、「とまと区」と呼ばれるブロックで、ほぼ中央の後ろだったので開場が見渡せる良い席だった。
席へ着くと、そこにはテレビや雑誌で見た「あれ」がそびえ立っていた。
SEKAI NO OWARIならではの 巨大樹 だ。
テレビよりはるかに大きいし木の中まで町になっていた。
BGMは、お祭りの音で、たまに電車アナウンスのような声が流れる。そんな感じ。

そのうち時間になり、Fukaseの鼻歌と共に映像が流れる。
どうやら電車がこの「Twilight City」に向かっているようであった。
汽笛と共に煙がステージに。
『炎と森のカーニバル』のイントロと共にメンバーが現れた。

そうこうしながら、私の人生初ライブが幕を開けるのであった。

会場は歓声に包まれたが、私は声も出ず、立ち尽くすことが精一杯だった。
自然と涙が目にたまり、これは夢じゃなくて現実なんだ。と分かる。

その後も7万人を熱狂させ続けたSEKAI NO OWARIは、
赤い列車で会場を一周したり、
かと思えば列車が空を飛び暗くなった空に星を降らしたり、
ヘビメタ風のDJ LOVEが登場し火を吹くギター激しく鳴らしながらシャウトしたり……
それはもう色んな表情、景色、世界を見せてくれた。

そしてライブ終盤
アンコールを求める『スターライトパレード』の合唱が会場を包み、再びメンバーが登場する。
全国ツアーの発表を終えると、会場は歓喜の声が巻き起こる。
その後のFukaseのMCを取り上げたい。
「ここまで私たち来るのだって大変だった訳ですよ。川崎でね、コンテストに出たことがあるんですよ。
そしたらビリでね、俺たちね。
『何でそんな暗いバンド名なの?変えな?』
とか言われて。
『ドラマーとベーシストが居ないから売れないね。』
とか、まあ散々言われたし、ラジオ出たときなんて『メッセージ性が全然無いね、最近のバンドは。』
って言われて。
傷付いたことも沢山あったわけですけども。
【でも僕は今、この日本で一番大きいステージに立ってます!!】」

と強く話しながら涙ぐむ彼。
言葉を続ける。

「僕が何を言いたいかわかりますか?
みんなも負けるなってことです!
すべての戦っている人に送ります
『Fight Music』!!」
このMC、ニュースでは【でも僕は今この日本で一番大きいステージに立ってます!!】までの部分しか取り上げられていないことが殆どであった。
でも、本当にFukaseが伝えたかったのは、その後なんだと私は思う。
その後に『Fight Music』を披露。
ラストはインスタントラジオで締めくくられた。

こうして私の初めてのライブは幕を閉じた。

終演後、皆がみんな笑顔で、幸せな顔をしていた。それを見るのも幸せだった。
帰りの電車。父とは会話は少なかったものの、気まずさは少し消えていた。
この日以来、音楽の趣味が合う父とは様々なライブへ足を運ぶようになり、話すようになった。
(ライブ後にたまに寄る居酒屋で少し酔って語り出すお父さんを見るのが嫌だと家族には言っているが、実はちょっと楽しみなのは秘密。笑)

このライブから受験まで、私は『Fight Music』を聴きながら励まされながら、乗り越え受験の日を迎えた。
直前にインフルエンザにかかるアクシデントもありながら、
結果は合格。

この時初めてFukaseの放った
「皆も負けるなってことです」の本当の意味が分かったような気がした。
入った学校では実は未だ完全に楽しめていないし、辞めたいと思うときもあるけど、この言葉の意味が分かったという経験こそが、次の戦いへ繋げてくれるものなんだと思いながら戦っている。
次にこの言葉の意味と再会できるのはいつだろうと、そんなことを思いながら、少しの不安と少しのワクワクに包まれながら、この音楽文をそろそろ終わりにしたいと思う。

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