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2017年10月30日

yu (27歳)
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彼が「KAT-TUNの亀梨和也」でいること

グループ充電期間中のソロコンサートを観て

会場に入るとまず、彼のファンであれば「あの曲だ」とすぐにわかるひとつの白いイスが目に入ってきた。
彼が所属するグループが結成から5年間の下積みを経てようやくCDデビューをした際に行なわれた全国ツアーで披露されたその曲は、音源化されていないものの記念すべきデビューコンサートで披露されたこともあって人気のある曲だった。
この時点で、これから始まるこのコンサートで何が起こるのか期待で胸が爆発しそうだった。
 

「00’00’16」からスタートした公演は「亀梨和也」として活動してきた19年間をそのまま凝縮したような公演だった。
歴代のソロ曲を次々に披露していく。長年座長を務めた舞台の演出を再現したコーナーではここは帝国劇場なのではないかと錯覚してしまうほどであったし、親交のあるピエール中野氏(凛として時雨)の協力のもと構成されたバンドのコーナーでは空気は一変してライブハウスのようであった。

当時の演出を取り入れながら披露される過去の曲を聴くと、自分が思っている以上に思い出がたくさん詰まっていることを実感する。
デビュー前の全国ツアー、地元公演で初めて彼らを観ることが出来て感動したこと。デビューが決まった日、友人と夜通しメールのやりとりをして喜んだこと。メンバーの突然の留学発表を聞き、泣きながら学校に行ったこと。そのメンバーが帰国した翌日のコンサートで恥ずかしがりながらも元気にステージに立つ姿を見てもう大丈夫だ、と思ったこと。東京ドーム10日間公演、大学に行きながら新幹線と夜行バスを駆使して毎日通ったこと。帝国劇場の真ん中に立ち、堂々とカンパニーを引き連れた座長が誇らしかったこと。コンサート当日の朝、ホテルでつけたテレビで脱退を知り心配した友人からの電話が鳴り止まなかったこと。東日本大震災の翌年、ツアーの初日の新潟公演で追加の地元宮城公演が発表され隣にいた知らないファンの方と抱き合って喜んだこと。異例の謝罪からスタートしたコンサート、始まってみると「もう勘弁してくれ」と思うほどのセットリストでのどがつぶれて友人に爆笑されたこと。絶対なんてものはないのだ、と思った3度目。

そして「充電期間」。

活動休止ではなく「充電期間」という表現にこだわった彼らは、2016年5月1日の東京ドーム公演を終えると各々が各々の場所で充電を溜めるべく活躍していた。ドラマ、映画、バラエティー番組、キャスター、舞台、そしてコンサート。亀梨和也はグループのエースとして真ん中に立ち続け、どの場面でもグループでの活動を軸にしてきた。彼はこの充電期間中だからこそできるソロコンサートという場所をファンのために作ってくれたのだ。
 

度々彼は「亀梨和也でいること」を口にする。それは世間やファンから持たれる「亀梨和也」というパブリックイメージを裏切らないということ。常にアイドルとして期待に応え、ステージに立ってきた。それだけではつまらないのでは?と思うかもしれないが、MCで暴走してつまらないギャグを連発するのも、何が面白いのか分からないことが妙にツボに入ってしまいひとりで爆笑してメンバーやファンを置いてきぼりにするのも、かっこつけたあと急に我に返って恥ずかしがるのも、幼児向けのキャラクターが大好きなのも、それも「亀梨和也」であり、魅力であって、たまにみせるその素に近いであろう一面を見たときにたまらなく愛しさを感じる。
 

そんな「亀梨和也」の全てが詰まったこの公演の本編のラストに披露されたのは、彼が10代の頃に初めて作詞をした「絆」。歌い始める前、彼はそのときの自分の想い、仲間やファンに対しての想いを書いたと話した。

立ち止まることさえ 出来ない苦しさの
中に見えた光 つながっているから
( 「絆」より )

当時、出演したドラマの影響で、個人としてもグループとしても爆発的に人気が出て一気に知名度も上がった。ファンが知らないところで様々なことがあったのかもしれないが、今となっては、彼が当時の想いを綴ったこの曲を自身の初めてのソロコンサートの最後に「大切な曲です。この曲を今こうして歌えることに感謝します。」と話ながら歌ったという事実があるだけで十分だ。
 

アンコールに応え、ステージに戻ってきた彼はいつものように、会場に足を運んだファン、会場には来ることが出来なかったが応援してくれているファン、コンサートを一緒に作り上げてくれたスタッフ、バックダンサーとしてだけではなく演出のサポートをしてくれているジャニーズJr.の宇宙Six、バンドメンバー、そして全ての機材や舞台装置に感謝を伝える。
挨拶をしながら幸せそうな柔らかい表情で会場を見渡す彼を観たとき、こんなにもファンとして大切にされている、こんなにもファンとして幸せなことはないと思った。
 

グループでは出来ないホール規模でのツアー。狭い会場で、普段よりも近い距離で交流したい、ファンのみんなの顔がみたいと実現したこのツアー。その狭さが故に参加できないファンがたくさんいたということも彼には伝わっていたが、分かってほしいと言っていた。
ちゃんとこちらの声が届いている。彼はそれが望むような結果にならなくともいつもこちら側の思いに反応してくれる。一方通行ではないことがファンにとってどれだけ幸せなことか。
 

世間は、充電期間をマイナスのイメージで捉えるかもしれない。ただ、充電期間に入る前のコンサートツアーで「充電器間」という携帯充電器をグッズとして発売して自らネタにするなど、メンバーたちはファンが過剰に不安がることを避けようとしてくれていた。
とはいえ、充電期間に突入した当初は不安もあったのは確かだ。だが、メンバーの活躍をみているとこの選択は間違いではなかったように思える。今回のソロコンサートのタイトル「KAT-TUN KAZUYA KAMENASHI CONCERT TOUR 2017 The一 ~Follow me~」からもKAT-TUNの亀梨和也であることへのこだわりが感じられる。コンサート中のMCでもグループの活動再開について何度も触れており、作戦会議と称して3人が集まっていることも教えてくれた。充電を完了させた彼らが集まったとき、どのような景色を見せてくれるのだろうかと今は期待しかない。改めてそう思えた。
 

彼からの「Follow me.」は受け取った.
KAT-TUNの亀梨和也でいること。
彼が誇りとプライドを持って貫いてきたそれを、これからも見続けていきたい。

「I will follow you.」

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