563 件掲載中 月間賞発表 毎月10日

2017年11月6日

ますやふみこ (25歳)
45
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

スロウハイツと太陽 presents.「醒めない夜に」

“約束”の2マンライブ

2017.11.3(金)
@名古屋APOLLO BASE
スロウハイツと太陽 presents.「醒めない夜に」
w:スロウハイツと太陽 / それでも世界が続くなら

——
名古屋を中心に活動中のバンド「スロウハイツと太陽」
2017年最後の自主企画として「それでも世界が続くなら」と“約束の”2マンライブが行われた。

スロウハイツと太陽Vo.Gt.シミズフウマが大学生の時にそれでも世界が続くならの音楽に救われ、彼等のおかげで今もステージの上に立っていること。誠実に、真っ直ぐに、それでも世界が続くならVo.Gt篠塚将行と交わした約束を果たすこと。“約束”の2マンライブ、どこか緊張の糸が張りつめたような開演前の会場内の空気はそこに決して噓偽りがないことの証明だったのかもしれない。

1番手はそれでも世界が続くなら。
“この音楽が君に伝わらなくても、もういいと思っている”と「消える世界のイヴ」から始まったステージ。「僕がバンドを辞めない理由」「人間の屑」と、畳み掛かってくる言葉の数々。新曲を含む全11曲、確かに、今日も、いつもと変わらない4人はそこに居た。痛くて、痛くて、抉られてしまいそうな。それでも、今日のそれせかはいつもよりもほんの少し優しく、温かかった気がする。“約束”という言葉が言葉だけでは無いことを、先輩として、人間として、しっかりと置いて、ステージを繋いだ。

次いで、スロウハイツと太陽。
目を瞑ってしまいそうな程の明るい光と共に始まった「daylight」、Gt.山田楓記の耳を刺すようなギターで繋がった「autumn」。Vo.Gt.のシミズフウマの歌声が響く。
“今日ここにいてくれてありがとう”と優しい顔で話すシミズフウマとそれを見守るメンバーと、目を逸らさずにじっと聞き入るオーディエンス。目を逸らさずに、なのか、目を逸らせずに、なのか。MCも足早に、次々と展開されていく曲達。

後半、あなたが好きなものの話をしよう、と綴られた新曲「ラストシーン」。

“生きていたいと願え”
“ここにいたいと願え”

シミズフウマが叫んだこの言葉だけで、会場内の空気が一変した。
張り詰めていた糸が切れたような、薄く張っていたガラスが割れてしまったような。
会場には、きっと誰もが全てを知ることはできない、所謂他人ばかりだ。
それなのにどうしてこの人はこんなにも一人一人に向けて言葉を発せるのだろうか。

本編最後のMCでシミズフウマが言った、“もっと大きいところで”という言葉。
来年バンド結成5周年を迎えるにあたって2018.1.11に吹上鑪ら場にて開催決定したシミズフウマの弾き語りワンマンライブ。
フロントマンとしての覚悟、プライド。確かにそこにあった。

アンコールの1曲目はそれでも世界が続くならの「僕らのミュージック」をスロウハイツと太陽がカバー。会場からはどよめきの声が漏れた。2曲目は、新曲「1960」。この曲についてはここで多くを書くのは止めておこうと思う。それくらい、大事に大事に唄うシミズフウマの姿はきっと他でも無いあなたの心にまた柔らかな光を灯しただろう。
 

それでも世界が続くなら。スロウハイツと太陽。
考えただけで息が詰まりそうな2マンライブ。

終演後フロアに残ったのは、オーディエンスの今日ここを選んでここにいて良かったという温かな満足感と、約束という言葉の意味を見せつけてくれたそれでも世界が続くならへの、確実に強く新しい一歩を踏み出したスロウハイツと太陽への、心からの拍手の音。人間、どうしたって楽しかったことや幸せだったことよりも苦しかったこと悲しかったことの方が残ってしまう。今日のイベント「醒めない夜に」で2バンドが演奏したのは、決して楽しいことや幸せなことではなかった。けれど、苦しかったこと悲しかったことを越えて2017.11.3、アポロベイスを選んだあなたに向けた唄、言葉。きっとそっと心に残る。どうかまた、こんな夜が在りますように、続きますように、と強く願った。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい