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2017年4月・月間賞 最優秀賞 | 2017年3月3日

エス子 (18歳)

革命への第一歩。

UVERworld KING'S PARADE 2017 ーー女から見た男祭りの“姿”

 2017年2月11日土曜日 17時30分 さいたまスーパーアリーナで、UVERworld6人と男23,000人の魂と魂がぶつかり合う“闘い”が始まる。

 UVERworldの音楽に初めて出会ったとき、わたしはまだ小学生だった。テレビから流れて来た「D-tecnoLife」に、純粋にかっこいいと感じたあの日から、もう12年も経つ。この12年で何百回何千回と繰り返し聴いた曲がたくさんある。ライブだって今まで何十回と行っていたし、前の日だって同じ会場で彼等のライブを観た。しかし、案内されてたどり着いたそこに広がる景色は、今まで一度も見たことのないものだった。一日前のライブでは数千の席があった場所に椅子はひとつも無く、かわりにいるのは赤いTシャツを纏った男たちだった。同じ会場でもたった一日でこれだけ景色や色、匂い、雰囲気が変わるのか、と少しの悔しさと緊張で 席に着くまでの数十秒間で鼓動が速くなる。
 ライブが始まるまでまだ20分以上あるというのに、スタンディングフロアには裸の男たちによるリフトが登場し、既に100%以上の盛り上がりだった。最初はそんなスタンディングフロアを見てバカにする表情を見せていたスタンド席も徐々にテンションが上がり、最後には半裸でリフトをする男も現れた。スタンドなのにリフト……。カオスな光景というのは、まさにこのことを言うのだろう。

 開演数分前に、UVERworldのツアーマネジャーがステージに登場した。『まず一点目、絶対怪我すんな。二点目、UVERworldの男祭りはまじでエゲツない!周りに倒れてる奴が居たら助けろよ!』『スタッフ192人、かわい子ちゃん200人、男23,000人。しっかり最後まで自分の目で見ろよ!怪我すんなよ!UVERworldに負けんなよ!!』と、簡単な注意事項と激励の言葉を伝えて 彼は去っていく。UVERworldに負けんなよ、という言葉に熱が上がったのだろう。さっきよりも、大きくて逞しい男達の叫びが響く。

 さて、男祭りと称されたこのライブはその名の通り、男限定ライブだ。勿論、女はどんな事情であれスタンディングフロアでの参戦は出来ない。しかし、事前抽選によって女性無料招待席を手にした女ファンのみが「歴史の証人」として男祭りを観ることが出来る。
 最初にも少し触れたが、わたしはUVERworldのことが大好きだし、毎日のように彼等の音楽を聴いている。彼等が好きだというものは、大体のものに共感が出来た。しかし、こうやって“男”と“女”で分けるライブは好きになれなかった。音楽の良いところは、人種や言語、そして性別関係なく楽しめるというところだと思っているからだ。そこを発信者である本人達が区別をつけてしまうことに疑問を感じて、今までの男祭りの女席の抽選には応募すらしなかった。観ようとも思わなかった。男祭りのDVDが発売されても、特典映像しか見ないで本編には触れないことの方が多かった。本人達には悪いが、パッケージを開封していないものだってある。男祭りをやるな、とまでは思わなかったが、アンチ的思想に近かったのは確かだ。「UVERworldがデビューしてすぐの頃はファンの9割は女性が占めていて、アイドルバンドと呼ばれていた」「男ファンなんて数えるほどしかいなかった」、男祭りは 昔のそのコンプレックスと理想に蹴りをつける、という意味を持つらしい。“らしい”と言うのも、アイドルバンドだなんて 当然ファンであるわたしは思ったことは無かったし、周りからそんな言葉を聞いたことも無かったから。それにひと昔前まで男ファンが少なかったことなんて、はっきり言ってどうでもよかった。
 今回何故応募しようかと思ったのは、自分でも分からない。“ただ気が向いたから”という言葉が合うのかもしれないと今になって思う。気が向いて応募したら当たった。だからわたしはライブに行く。ただそれだけのことだった。
 

 開演を知らせるのはモニターに映る時計。通常のワンマンライブでは時刻が秒単位で映し出されるが、何と言ってもこの日は祭りだ。1分前からは60、59、58…と、気持ちを昂らせるようにカウントダウンの数字が映し出された。「まだ1分ある」「もう1分で始まる」沢山の期待が込められた、男たちの声が響く。
数字が0になった瞬間に勢いを増すモッシュ。客電が落ちて真っ暗の会場を、青と緑と赤のレーザー照明が照らす。照明が息を呑むほどかっこいいのも UVERworldのライブの魅力のひとつだ、と参戦する度に思う。
 薄暗い中、ゆっくりと真太郎(Drms)が登場した。いつも落ち着いた表情の真太郎が、客席を煽りながら歩く姿が新鮮だ。最新シングルのカップリング曲で映画【新宿スワン2】の挿入歌でもある「エミュー」のイントロが鳴ると共に、ステージ床からTAKUYA∞(Vo)・彰(Gt)・ギター(Gt)・信人(Ba)・誠果(Sax)が勢いよく登場した。ライブ開催告知から1年間ものあいだ待ち望んだ、この瞬間がやって来たことを心から喜んでいるのは、ファンだけではなくメンバーも同じであることが6人の顔を見れば分かった。
 2曲目は「Don’t Think. Feel」。ライブが始まってたった5分で自ら花道に突っ込んでいくTAKUYA∞。彼の着ていた迷彩柄のジャケットが、男たちの手によって剥ぎ取られていく。そして全員のアグレッシヴなパーカッションパートのある「Collide」、「WE ARE GO」が続く。
 『今日を最高の日にする7発目の弾丸は、お前たち自身だ!』とフロアを煽るTAKUYA∞の言葉に応えるかのように、数を増していくダイバー。自分の道は自分で決めろ、そんなメッセージの込められた楽曲「7th Trigger」では、オーディエンス全員が歌って、全員が手を叩いて。あぁ、これだ。音楽でひとつになる瞬間というのはこのことを言うんだ。
《決めたなら行けよ》という言葉を合図に、更にダイバーの数は増えた。前に流れ着いたダイバー 一人ひとりの顔を、克哉はじっくりと、しっかりと、見ていたように思う。
 簡単なソロを叩いて立ち上がったのは真太郎。ここでUVERworldのライブ恒例、真太郎のMCタイムがやってきた。『日本史上最大級の男祭り、こんなに集まってくれてありがとうございます。今日は46,000個のキン●マが集まりました!』と下ネタを挟み会場の笑いを取る真太郎の顔は笑顔だが、いつもとは違う雰囲気を纏っていた。『2017年の1番の思い出にしてやるから、最後までよろしくお願いします!』と最高の夜を紡ぐ宣言をする。いつにも増して、熱いMCだったように思う。

『今日の為に名古屋からあの男がやってきたぞ!』という紹介のもと、現れたのはAK-69だった。自身も今日ライブがあるというのに、UVERworldの祭りを祝いに来てくれたのだ。昨年リリースした、UVERworld初のコラボ曲「Forever young」を披露し、生きてるうちは挑戦し続けろ、というメッセージを伝えてくれる。AK-69が姿を消したステージに出現したのは、赤いドラムセット。そしてセンターステージに6人が集まり奏でるのは「KINJITO」だった。続いて彰の歪んだ音で始まる「Fight For Liberty」。克哉と誠果は、手が空くとすぐにフロアに中指を立てる。普段優しい2人がこんなに攻撃的になるのは男祭りだけだろう。
 最新シングルの表題曲「一滴の影響」では、いま彼等の持っているバンドサウンドのすべてを、23,000人に聴かせた。
『6年前、夢にまで見た男祭り。あの時の一滴の汗が今日に繋がってんだよ!』とTAKUYA∞が曲中に言っていた。初めて男祭りを開催した時の嬉しさや感動、500枚チケットを余らせた時の悔しさ、そして今日23,000人の男を集めたという事実。彼等の額に光るその汗は、この全てがあるからこそ輝いているのだろう。

『生き方も死に方も、全部自分で決めろ!』というMCのもと始まったのは、タイトルの通り、孤独と向き合う為の曲である「ALL ALONE」。自分たちの生き方を全部自分たちで決めてきた彼等が奏でるからこそ意味のあること、というのは全てこの曲に込められているのだと改めて感じた。ファンのわたしからしたら、いつだって彼等6人は輝いているように見えるけれど、生きた心地がするのも、輝けた気がするのも、きっと音楽を奏でているときだけなんだろう。大きな口を開けて歌う、彰と克哉の姿が印象的だったように思う。

 彰の弾く哀愁漂うアルペジオから繋がった「23ワード」は、発表されてからまだ4年しか経っていないのに、今や男祭りくらいでしか披露されない、言わばレア曲となりつつある。『今日のこの情熱を持って、女CREWが来たときに笑かしてやろうぜ。大切にしてやろうぜ。守ってやろうぜ。それが俺たちの憧れる男だろ!』とのTAKUYA∞の言葉に、野太い声で答える男たち。笑顔で答えるその姿に、思わず愛おしさを感じた。《かっこいい生き様ではいたいよな》という部分を客に歌わせ、23,006人の誓いが立てられた瞬間に鳥肌が立つ。
 もちろん全てを見れたわけではないが、腕を下げている人、歌っていない人はいなかった。みんなで歌おう とTAKUYA∞は言っていたが これは女のわたしは歌えない。歌ってはいけない。悲しいような気もしたが、そう直感的に思った。この「23ワード」という曲はここにいる男達の曲だ。23,006人の男だけで完成させなきゃいけない音楽だ。

 真太郎も自身のMCで少しばかり触れていたが、TAKUYA∞が改めて男祭りの歴史を振り返る。そして7年前の初の東京ドーム公演で1曲目を飾った「NO.1」のイントロが始まると、男たちは人差し指を天へと掲げる。わたしのいた3階席も相当揺れていたし、ステージもかなり揺れていたのだろう。ステージ床に置いてあったペットボトルの水がこぼれて、スタッフが慌てて拭きにやって来る。信人と誠果はその様子をチラッと見て、薄く笑みを浮かべた。
曲の間奏では、ステージのみに照らされていた白い何本もの光が、“仲間”を照らしていく。彼等がこの日奏でたのは、やはり音楽だ。しかもそれは、愛という名の音楽。彼等がもう戦えない、というくらい傷だらけでボロボロになって、無一文で帰って来ても、ライブハウスで両手を広げて待ってくれている人がたくさんいるのだろう。もちろん、わたしもその一人でありたい。本当にたくさんの人に愛された、愛くるしいバンドだ。

 『今日はお前たちに歌いたい曲があるんだよ。男祭りに相応しい珠玉のバラード。』真剣な表情を見せながら、こう言うTAKUYA∞。始まったのは「君の好きなうた」だった。まさかの選曲にどよめきが響き渡る。その様子に満足したのか、彰がニヤニヤしながらギターを弾く。そして次の瞬間に大合唱が始まる。バラードの歌詞もしっかり覚えている男達。本当にUVERworldが大好きなのだと、この光景が示してくれる。元々一節のみで終わる予定ではあったのだろうが、まさかの大合唱。これについてはメンバーも予想していなかったのだろう。予想外の事態に、メンバーの顔は更に緩んでいた。TAKUYA∞も笑いを抑えられず、笑い声がマイクを通して聴こえてくる。『歌えるわけねぇだろ!お前等、目をとろ〜んとさせてキモチワリィよ!お前等に贈る珠玉のバラードはこっちだ!!』
 笑顔満点の真太郎による4カウントのもと始まった、最強バラードもとい “最強ハードコアチューン”は「バーベル〜皇帝の新しい服ver.〜」。この曲で既にカオスな状況を、更なるカオスへと導く。
 音こそが真のメッセージだ、と今までずっと言ってきた彼等。真太郎はセンターステージで、彰・克哉・信人・誠果は会場後方に設置されたリフトに乗り、「over the stoic(和音ver.)」が奏でられる。ステージと距離のあったスタンド席の盛り上がりは最高潮だった。真のメッセージを受け止める準備が出来た男たちは、手を叩き、声の限り吠え、メンバーを煽る。そしてメンバーもそれを倍にして煽り返す。普段のライブでは、決して見ることの出来ないUVERworldがそこには存在していた。寂しさというか、悔しさというか。わたしが女である限り、この表情を今日以降のライブで見ることは出来ないのだな、と思うと何だか切なくなった。
 嗅がずとも鼻にツンとくる汗臭さを感じ始めたのは、この曲あたりだった気がする。

 「スパルタ」では、TAKUYA∞がステージから脱走し、スタッフ十数名を連れて場内を駆け回る。TAKUYA∞の代わりにアップテンポなこの曲を完璧に歌う23,000人の男たちの姿、そしてそんな男たちとハイタッチをするTAKUYA∞の姿に、彼の言っていた『ここには距離なんて無い』という言葉に嘘偽りは無いのだと感じさせる。ステージと観客フロアにあったはずの“線”は、この曲で完全に消え去った。
 強くて固い絆で結ばれた6人が続けて畳み掛けるのは「CORE PRIDE」。イントロでソロを吹き終えた誠果は、TAKUYA∞と目も合わせず拳を突き合わせた。何も言わなくても分かり合える関係というのは、このことをいうのだろう。 サビでは客も一体となって大合唱となる。23,000人の男たちの歌は、力強くて、荒々しくて、大きくて、とてもイイ声だった。
 「PRAYING RUN」の前で、TAKUYA∞は前日に会場に泊まったという話をする。午前2時に待ち構えていた男ファン43人を引き連れて、日課である10kmのランニングをしたと嬉しそうな顔をしながら言うTAKUYA∞は、まるで10代の少年のようだった。まだまだ、男たちの青春は終わっていないのだ。「ナノ・セカンド」で23,000人の本気の情熱に耐えられなかったのか、会場が大きく揺れる。そして「IMPACT」で更に会場を揺らす。信人も遂にスタンディングフロアに突っ込んで行った。「日本一を女の子に見せてやろうぜ!これが貴女の愛したUVERworld、チームUVERworldだぞ!!」と澄んだ瞳で女席を見つめながら言うTAKUYA∞。わたしの愛した音楽に間違いは無かった。そう思った瞬間に、わたしの目には涙が溢れ、ステージが全く見れなくなった。ただ、残された感覚に刻み込まれた男達の声と、汗臭さと、乾いた皮膚にひんやりと感じる空気。これだけは忘れない。忘れたくない。
 UVERworld6人と男23,000人で創り始めた楽園は、この曲で完成した。

 『今一番、俺たちが仲間に伝えたい曲。』そう言って始まったのは未発表曲の「LONE WOLF」だった。ここにいるみんなは一匹狼だ と言っておきながら、明日からの日々に自分たちの全てである音楽を持たせてくれる、彼等の器の大きさたるや。ここまで、かなり熱く突っ走って来たのに、いきなり優しい音を奏でる6人に驚きしか感じなかった。
 『離れたところから否定してくる奴の言葉になんて、耳を傾けるな。お前たちが幸せになることに喜んでくれる人の数だけ数えろ。少なくとも、お前たちがやりたいことをやって喜ぶ人間がここには6人いるからさ。』と、23,000人の全てを肯定し、絶望ではなく希望を示すTAKUYA∞の言葉に、克哉と信人は頷く。音と言葉は優しさを保ったまま、この日のラストの曲である「7日目の決意」へと繋いだ。6本の優しい光が、ステージの6人を照らしていた。全力の情熱でぶつかり合った二時間半は怒涛に進んで行った。

 アンコールの声はひとつも聞こえなかった。聞こえたのはお互いを讃える拍手の音だけだった。その音に浸る6人は、中々帰ろうとはしなかった。『俺たちはいつも通りアンコールはしない。お前たちに呼ばれたって出てこない。でも、こんな最高の夜だけは俺たちからプレゼントさせてくれよ!』という言葉に、23,000人は歓喜の声を上げる。『俺たちが辿り着いたんだよ、ここに!』と噛み締めるように、自分に言い聞かせるように、メンバーと集まった男たちに確かめるように、TAKUYA∞は言い放つ。UVERworldが23,000人の“仲間”たちに贈った曲は、「MONDO PIECE」だった。隣は知らない人であろうにも関わらず、ガッチリと肩を組み体を揺らす男たち。それを見て6人は顔を綻ばせる。このときばかりは、ステージの6人よりも、客席で肩を組む23,000人の男たちの背中の方が逞しく感じた。ありがとう、そう心の中で男達に呟いた。
《本当に出逢えて良かったと思ってるよ》きっとあの空間に居た全員が思ったことだろう。
 

『新しい時代に足跡付ける、俺たちがUVERworld!よろしくどうぞ!』というお決まりの文句で幕を締める。TAKUYA∞の言う“俺たち”に、自分が含まれていることに嬉しさを爆発させた男たちの声が会場をパンパンにする。
 最高の夜だったからあいさつをしようとTAKUYA∞に促され、5人がマイクを握った。『お前等のこと、恥ずかしいけど誇りやなって思ってます。忘れられへん1日になったわ、ありがとう!』とクシャクシャの笑顔を浮かべて、照れ臭そうに言う信人。『お前等まだ体力あるな〜!じゃあさ、今日一番の声聞かせてくれへん?』と言って、おつかれモードになっていた空気を克哉が煽る。まだこんなに元気があるのか、男共…。
『23,000人やで、凄いことやなぁ。でもこれは通過点で、次の目標は東京ドームやから。またそこで会おうぜ!』と次の男祭りの約束を結ぶ誠果の表情は非常に柔らかいものだった。彰は『僕は別に男祭りやからって「オラァ〜!」とか言わへんから。通常運転で行こっかなぁ〜』と言う。通常運転と言いつつも、彰はまるで宝物を見つけた子供のような、キラキラの笑顔を見せていたように思う。『この規模で男祭りができて本当に嬉しく思います。ただ、こうやって男祭りできるのは、何年間もUVERworldを応援して支えてくれた女の子がいてこそやからね!そのことを忘れるなよ!』と最後までデキる子の本領を発揮する真太郎。
 6人が完全にステージから姿を消したにも関わらず、拍手の音はしばらくの間止むことはなかった。
 

 今まで『更にかっこいい男でありたいって思う為のライブなんだ』という彼等の言葉は、女ファンを納得させるための弁解の言葉だと思っていた。今まで男祭りに何の魅力も感じなかった。最初にも記した通り、観ようとも思わなかった。そんなわたしが「男祭り、いいじゃん」と初めて思えた夜だった。そう思えた理由はこの日のライブの中にあった。男祭りを、是非これからも続けて欲しい。以前のわたしのように、男祭りに魅力を感じずに批判をする人がいるのであれば、「観れば分かるよ」と伝えたい。

 余韻に浸る間もなく、家に帰ってすぐ、パッケージすら開けていなかったDVDを棚から手に取り、フィルムを剥がす。3本の男祭りの映像を全て見終わったときには、もう朝になっていた。ディスクを全てケースにしまった瞬間に、涙の糸が切れた。小さい子供のように、まだこんなに声を出しながら泣けるのかと、自分でも引くくらい泣いた。言葉で伝えられないから、UVERworldは音楽で伝えている。ただそれだけのことなのに、何故分かってあげられなかったのか。言葉では、音源では、映像ではとてもではないが分かりきれない。あの光景を生で観ないと、彼等の男祭りへの大きな想いは分かりきれないのだと悟った。
 

 ここまで長々とライブの様子を綴っておいて言うのもなんだが、“あの光景を見てどう思ったか”という肝心な所は上手く言葉に出来ない。が、やはり神様は音楽の中にいた。このことだけは確かだ。

 音楽で世界を変えられると本気で信じている6人が見つけた、小さな小さな希望。それは音となって、たくさんの人の明日への道標となる。
 そしてUVERworldの音楽は、10年先20年先へと響く。彼等の生き方は、必ずリスナーに伝わる。革命への第一歩は、まだ始まったばかりだ。

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