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2017年3月6日

黒田歩 (19歳)

一直線の先に見える可能性

GIRLFRIENDのこれから

大阪出身の平均年齢16歳の女の子四人が、メジャーデビューから約四か月でTSUTAYA O-WESTでワンマンライブを行う。このことがどれだけ挑戦的なことかは理解に容易いと思う。しかも、彼女らはワンマンライブというものをインディーズ時代に一度故郷の大阪で行ったきりであった。
 
 
 
GIRLFRIENDのすごさはファンである通称『ガル中』(ガールフレンド中毒の略称)が一番理解している。平均年齢16歳という若さにも関わらず、全員が作詞、作曲を行い楽器はもちろんのこと歌唱力も非常に高いものを持っている。また、ルックスも併せ持つという非の打ちどころのないメンバー。実力自体は十分メジャーで戦っていける。しかし、ここでの不安要素は知名度の低さである。若干の深夜枠の音楽番組での露出はあったり、アニメのオープニングを担当していたりと徐々に認知度は高まっていることも事実としてあるのだが、まだ足りない。
 

TSUTAYA O-WESTというと、キャパ600人のハコ。彼女らが大阪時代に行ったワンマンライブはBIG CATであったため、それに比べると小規模なライブハウスであるが上京してきて間もない彼女らが果たして埋められるのか、またどのようなパフォーマンスを行うのか、『ガル中』界隈でも注目が集まった。
 

そんな中迎えた2017年3月5日、『GIRLFRIEND%』と題されたライブは行われた。先行物販は長蛇の列ができており、私は勝手に心配して、勝手に安心した。16時になり、開場がなされ、整理券番号順に入場する。奇跡的に19番という早い番号を手に入れられた私は、TSUTAYA O-WESTの前のローソンにたむろするみなさんをよそに先に入場させていただく。開演時間の17時が近付いてくると、ほかの『ガル中』のみなさんとどれほどライブハウスが埋まっているか後ろを見て確認する。すごい。パンパンだ。GIRLFRIENDのすばらしさを共有できる人々がこれだけの数いて、なおかつそれが、今夜渋谷に集結したとなると、私は一種の興奮状態となった。
 

17時。開演。映像が流れ出す。いよいよ彼女らの挑戦が始まる。GIRLFRIENDはデビューしたてということもあって、まだ音源化されている自分たちの曲が少ない。そのため、いまだ未発表である曲も交えてライブは行われた。軽快で疾走感そあるロックチューンを中心にライブが駆けていく。観客のボルテージも肌でわかるほどにどんどん上がっていく。まだつたないMCをこなし、ライブも後半戦に差し掛かると、メンバーからの煽り。これは観客の興奮を最高潮へともたらすものであった。すると聴こえてきたのは、バラード曲『15』。この曲はSAKIKA(Vo)が15歳の時に抱えていた悩み、このまま自分は進んで行っていいのだろうかという不安を断ち切り、自分たちの目指す道に向かって歩んでいくというところから創られたものである。この曲は、メンバーも同調するところが大きいらしく、涙を流しながら歌い上げるのが非常に印象的であった。ライブが終わり、観客からアンコールの大合唱。メンバーが立ち去るや否や自然と巻き起こったアンコールに答えるように、メンバーはステージに現れ、『甘い誘惑』、そして彼女らの最新曲『一直線』を演奏しきった。一直線に自分たちの目指すゴールへ向かっていく。これから先が勝負なんだ。そんな曲に勇気づけられなかった観客はあの中に一人もいなかったはずだ。アンコールを終えると、メンバー直々にハイタッチでのお見送り。彼女らに直接感謝の意を伝えることができてよかった。
 

最近、様々なシーンでこれから期待されている人物であったり、活躍している人物とうのが自分と同世代、あるいは年下であるということに非常に嫌気を感じていた。というのはなぜかと考えたとき、19歳にもなって何者のもなれなかった自分に辟易しているのかもしれないと思った。そんな時出会った、GIRLFRIENDという存在。これから何者かになろうとしている彼女らに私は魅力を感じずにはいられなかった。正直言って、自分の将来の展望というのは大学に入ってみたり、自分の能力の限界を知ることによって見たくもないのに勝手に見せられて、「自分の人生こんなものか。」と落胆させられる。しかし、GIRLFRIENDの音楽という世界での可能性というのは無限大だ。これから全国ツアーをするかもしれない、はたまた海外ツアー、ロックの殿堂入りする可能性だってないとはだれにも言い切れない。「私たちはゴールのないところまで行きたいんです。」これはSAKIKAがあるインタビューで言っていたことだ。そんなまっすぐな彼女らを見ていると次第に、自分の人生というのも案外捨てたもんじゃないのかなと思えてくる。彼女らはこれから音楽の世界で、無限の可能性を胸に羽ばたいていく。自分も活躍する世界こそ違えど、どこかに無限の可能性を秘めていて、どこかでそれを発揮できるときがくるのではないかと思える。
そんな彼女らの踏み出す一歩。『GIRLFRIEND%』の目撃者の一人となれて心から本当によかったと思っている。自分が何者なのか、彼女らが何者になるのか、一緒にこれからも一直線に見極めていきたい。

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