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Re:image −未来をやり直すための新たな始まり−

flumpoolの活動休止を受けて振り返る「過去」・受け入れる「現在」・無限の可能性を秘めた「未来」

2017年12月6日20:00『flumpoolからの大切なお知らせ』
 
 
 
 

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突然の公式LINEからのメッセージ。でも、瞬時にその内容は予測がついた。

メッセージを開くと「flumpool活動休止のお知らせ」。

「まさか…」という不安や困惑よりも「やっぱりか…」という納得と安堵。Vo.山村隆太の喉の不調が「活動休止」というカタチで顕在化したのだった。
 
 

その兆候は数年前から感じていたが、それを色濃く感じたのは活動休止の発表からさかのぼること6日前のことであった…
 
 
 
 

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2017年11月30日 flumpool 8th tour 2017「Re:image」市川市文化会館大ホール。

大阪の夏フェスぶりのライブ。5月に行われた武道館ワンマン2daysと同じタイトルで回るツアー。
彼らが一体どんなライブをするのか、期待に胸を膨らませながら待ち望んでいた。
 
 

しかし、その『期待』は開演後まもなく『不安』へと変わっていた。
 
 
 
 

「隆太さんの声が出ていない・・・」
 
 
 
 
 

2曲目に歌った”星に願いを”。その頃には、既に”違和感”を感じていた。
 

その後も何度も感じる隆太さん声の不調。何回も裏返る声に、『不安』が言いようもない『失望』へと変わっていった。
こんなにひどいと感じたのは、彼らがデビューして以来9年間ずっと応援してきて初めてのことだった。
 

そんな自分の気持ちとは裏腹に、会場のボルテージは熱を増し、オーディエンスからは「flumpool最高!」と声が飛ぶ。鳴り止まない拍手。隆太さんも「最高のライブ」と言っていた。でも、自分にはそれがどうしても受け入れられなかった。信じられなかった。このライブを賞賛する声があがっていることに驚きすら覚えた。
 
 
 
 

「こんなもんじゃないだろflumpoolは…!9年もずっと好きでいて、何度も隆太さんの歌に救われてきたのにこんなことある?自分が好きなflumpoolはこんなんじゃない…いつでもflumpoolにしか見せられない最高のクオリティ見せてくれよ…」
 
 
 
 

「隆太さんはライブに行くたびに、いつもひたむきに、一生懸命心から歌ってくれて、いつも笑顔で迎えてくれて、”大丈夫だよ!”、 ”頑張れよ!”って、そんな気持ちが伝わってくるところが好きだったのに…あんなに声も出てなくて、何度も声が裏返って、そんなんじゃ何も伝わってこないよ…」
 
 
 
 

「大阪マラソン明けの一発目のライブだから?コンディションが整わなかったから?見せかけの”一生懸命さ”?うまく乗り切る術を身につけたとしたら、そこにはもはやflumpoolの良さなんて微塵もない。楽曲に乗せて想いを届ける隆太さんの歌う時の一生懸命さ、心からの歌だから胸を打つ。それがflumpoolの持ち味じゃないか…」
 
 
 
 

「flumpoolが目指したい理想の未来に近づくには、アートワークや演出に頼るばかりではなく、もっとバンドとしての基本的な所から鍛えないと無理なのでは。とすら思った。音楽を届ける身なんだから、ライブをもっと大切にしてほしい。」
 
 
 
 

ライブを観ながら様々な想いがこみ上げてきた。
 

終演後の帰り道、一人傷ついて、悲しくなって、人目を憚らず泣いた。
 
 
 
 

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『flumpool』がいなかったら、きっとこれほど音楽が好きになっていなかった。
 

『flumpool』がいなかったら、きっと今自分が好きなアーティストと巡り会うことはなかった。
 

人の心を動かす”言葉の大切さ”を
 

生で音楽やアーティストの演出に触れる”ライブの楽しさ”を
 

たくさんの”かけがえのない出会い”を
 

そして、多くの人に元気や希望を与える”音楽の無限の可能性”を
 

教えてくれたのは他でもない『flumpool』だった。
 

『flumpool』が自分の音楽の”根幹”だと、胸を張って言える。その”根幹”が揺らいだら、自分がこれまでいいと思ってきたものは一体何だったのか?
 

皮肉にも9年間で最低のライブを観て、これほどまでに自分が『flumpool』というバンドに対して情熱を持っていることに気付いた。逆に、『flumpool』への愛を再確認してしまった。
そしてその9年間の信頼があったからこそ、ただ手放すのではなく今、一体彼らに何が起きているのか知りたいと心から想った。
 
 
 
 

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様々な思いを抱いたライブから3日後…
 

2017年12月3日flumpool 8th tour 2017「Re:image」パシフィコ横浜。
 

「市川公演と同じようなライブだったらどうしよう」と言う不安と、「きっと今日こそは『flumpool』らしい、彼らにしか出来ないライブを見せてくれるだろう」という根拠のない期待が入り交じる中始まったライブ。

…正直、隆太さんの声は万全とは言えなかった。セットリストもほとんど変わっていない。けれど、市川公演では感じることの出来なかった”何か”を感じるライブだった。
 
 
 
 
 

「これは『flumpool』のライブだ」
 
 
 
 

明らかに市川公演とは違うライブだった。
 
 
 
 

「ごめんね、こんな声になっちゃって…」
 
 
 
 

誰が聴いてもライブの終盤は声が出ていなかった。それでも隆太さんが、満面の笑顔で、心から届けようとして一生懸命に歌い枯らして出なくなった歌には、彼の優しさ、あふれんばかりの感謝、想いの強さがあった。そして、足りない分だけ、メンバーが、オーディエンスが支え合って、ひとつのライブを創り上げていた。みんなが”ひとつ”となった。
 
 
 
 

満身創痍の中、オーディエンスのアンコールに応えて歌った「大切なものは君以外に見当たらなくて」。
 
 
 
 

「みんな本当に優しいね。いつもそうやって優しくしてきたんでしょう?」
 
 
 
 

隆太さんの言葉に、姿に自然と涙が頬を伝った。
 
 
 
 

「最近喉の調子が悪くて…」
 
 
 
 

声が出ないことの告白。これまでも喉の調子が悪そうだと感じることは度々あったけれど、隆太さん本人から、しかもライブ中にそんな言葉を聞くのは初めてのことだった。アーティストとして弱さをさらけ出す。隆太さんが一番苦しいだろうに。でもその素直さ、正直さ、そういう真っ直ぐな姿勢が、ずっと変わらない隆太さんの良さであり、大好きなところ。
 

最後の最後まで振り絞るように心から歌ってくれた。いつものように型にはまったように2曲歌うのではなく、心からの1曲を歌ってくれたところも『flumpoolらしさ』があった。
 
 
 
 

「あのアンコールは『flumpool』の、隆太さんのファンへの最大級の愛と感謝が詰まった魂の一曲だったんだ…」
 
 
 
 

彼らのライブで感涙することは幾度とあれど、あれほどに心に響いて、涙でぐしゃぐしゃになったことはなかった。彼らの気持ちが痛いぐらいに伝わっていた。
 
 
 
 

「いつだって、隆太さんの等身大の言葉が胸を打つ。ずっと好きだ。変わらない自分の”根幹”だ。」
 
 
 
 

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横浜公演の翌日、隆太さんのブログが更新された。「自分の置かれている状況」、「ファンへの感謝」、「残りのツアーにかける気持ち」。
ライブで伝えてくれたことを、自分の言葉で、ファンに向けて語ってくれた。
 
 
 
 

…モヤモヤしてた。ここ数年ずっと。きっと打ち明けてくれていなかったら、歌声の出ない隆太さんの姿が、いつか”空虚な一生懸命さ”として自分の目に映る時が来てしまったのかもしれない。「隆太さん変わっちゃったのかな」って思っていたかもしれない。 けれど、その不安を消し去ってくれたのはやっぱり隆太さんの言葉だった。
 
 
 
 

声が出ないこと。万全でない状態でステージに上がること。ファンに頼るアーティストなんて「プロ失格」という声だって上がるかもしれない。ボーカリスト人生にも関わる大きな問題だとも思う。
 

でも、技術でごまかしたきれいな歌を聴きたいんじゃなくて、素直で、真っすぐなな隆太さんの声を聴きたいと、自分は思っていたから。むしろ打ち明けてくれたことを受け入れて、ずっと応援していきたいと思えた。
 

ファンに対してすごく真面目な人だから、打ち明けることが怖くて、申し訳なくて、不甲斐なさを感じたかもしれない。けれどファンを信じてくれたからこそ打ち明けてくれたのだと思った。誤魔化され続けるよりも、不器用ながらもちゃんと伝えてくれる隆太さんが好きだ。
 
 
 
 

「すぐには乗り越えられないかもだけれど、残りの公演も全力で駆け抜けてほしい。決められたセトリを中途半端にやるんじゃなくて、たとえ曲数は減ったとしても、心を込めて歌えるだけ歌ってほしい。」
 
 
 
 

…そう思っていた矢先の「活動休止」。

市川公演の時に感じた”違和感”、そして横浜公演のときに感じた”何か”の正体。今振り返ってみるとそれは”無理して頑張り続ける姿”と”一生懸命に届ける姿”の大きな違いのように思えた。ずっと彼らを見続けているファンならきっとわかったはずだ。
 

きっと自分以外にも、状況がつかめていない人からしたら「心ない」と勘違いされるぐらい厳しい意見を持った人も多いと想う。いつも優しいだけがファンじゃない。心苦しくても、心から隆太さんを心配しているからこそのたくさんのメッセージが、『flumpool』に届いたのかなとも思えた。
 
 
 
 

隆太さんのことを想って泣いた。きっと残りのツアーも、無理してでも駆け抜けようと思っていたんだろうと思う。昔からずっと、ファンのことを考えてくれる、本当に優しい人だから。
 

ちゃんとライブで打ち明けてくれたから、中途半端な形じゃなく、ちゃんと自分の言葉で伝えてくれたから、また隆太さんが元気になって、明るい笑顔で戻ってきてくれるまで応援しようと思える。 やっぱり『flumpool』にはまっすぐでいて欲しいから。いつまでも。これからも。
 
 
 
 

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初めて『flumpool』と出会ってから、もうすぐ10年。
 

初めて見た彼らは、TV越しに一生懸命に歌を届けていた。
 

はじめのうちはただTVから流れてくる何の変哲もない1つの歌。それが繰り返し繰り返し聴いているうちに自分にとって大きな意味を持つようになっていた。
 
 

『何処まで行けば 笑いあえるの? 自由や希望や夢は 僕が思うほど
 

 素晴らしいかな?輝いているのかな? 未来をこの胸に』
 
 
 
 

その曲は彼らが自ら描いた楽曲ではなかったけれど、山村隆太の歌には自分の背中を押してくれるような、そんな力があった。
 
 
 
 

お金も時間もなかった学生時代、年に数回行く『flumpool』のライブが楽しみだった。
 

初めて自分でバイトをし稼いだお金で行ったライブも
 

初めて武道館でライブを観たのも
 

初めて自分の力で大阪へライブ遠征したのも
 

全部『flumpool』だった。
 

今思うと自分の20代は『flumpool』とともに歩んだ人生であったと言ってもいい。
 

もちろん長年応援し続けていれば、熱を失いかけたり、心が離れかけたこともあった。それでも変わらずにライブに足を運び続けるのは、その度に隆太さんの歌を聴いて心が引き戻された自分がいたからだ。
 
 
 
 

活動休止の発表を知り、ふと5月の武道館のライブを思い出した。
 
 

「”9″に”1″を足すと”10″になるけど、その”1″には無限の可能性がある。」

この武道館が新たな始まりという意味で「Re:image」というタイトルをつけたこと。何度も何度も繰り返し自分達の”像”を壊しては、また創り上げてきた彼らにぴったりだと思った。
 

「今日一日頑張れば明日が変わる、みんながそんな風に前を向いていけるようなライブができればいいなと思っています」
 

9月から始まるツアーへの想いを語った後に歌った”どんな未来にも愛はある”には『flumpool』からオーディエンスへの想いが溢れていた。
 
 
 
 

『ただ、あなたが笑ってくれるから僕は生きてゆける もしこの声が涸れてもね唄うから歓びの歌
 

 いま、あなたが涙に暮れるなら傍で唄っているから “負けないで”が辛い響きなら言葉じゃなく紡ぐ旋律(しらべ)』
 
 
 
 

『flumpool』はこれから先何十年とずっと輝いていけるバンドだ。いつも全力で駆け抜けてきたのだから、少し休憩したって大丈夫。変わらず前に進んで行ける。
 

彼らがファンを思う気持ちと同じように、ファンも同じ気持ちで彼らを思っているから。どんな困難に直面したとしても、これからもきっと全力で自分たちの背中を後押しし続けてくれると信じている。
 
 
 
 

身を削ってまで、魂を削ってまで最後の最後までファンのことを想って歌ってくれた”2017年12月3日”という日を、あのアンコールを、この先きっと忘れることはないだろう。
 
 
 
 

2018年10月1日。記念すべきデビュー10周年を彼らと、彼らを愛するたくさんの人たちと笑顔で迎えることを強く願っている。

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