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再集結から2年 THE YELLOW MONKEY の奇跡の軌跡

ALRIGHT から Horizon まで(もしくは代々木からヤフオクまで)

 今からちょうど、2年前。私は1月8日を待っていた。
 「何かあるらしい」ことはわかっていたが、「何」が起こるかはまだわからなかった。
 THE YELLOW MONKEY が、「何か」するらしい。でも、私は過大な期待はしないでおこうと決めていた。がっかりするのが怖かったから。解散してから、すでに13年。活動休止を含めると、なんと16年が経っていた。

 1月8日深夜0時。次の日仕事があるにも関わらず私はネットと格闘していた。彼らの新しいファンクラブのサイトに入ろうと思ったが重くて重くて入れないのだ!しかし、私はあきらめることなく格闘し続けた。
 「イエローモンキーが再集結する! アリーナツアーを開始する!」
 その報に触れたとき、私は夜中だというのに雄たけびをあげていた(近所の人ごめんなさい)。あの日の興奮と感動は今もはっきりと覚えている。今や成人している子供たちからラインで、ファンクラブのサイトが重くて入れないと告げられたのも驚きだった。小学生の時は、あれほど「いつもこの曲ばかり」と言っていたのに(笑)。

 あの日から、もう2年が過ぎようとしている。半信半疑であった再集結も「解散はしない」という言葉に勇気をもらい、参戦するライブを重ねていくことで、もうあの冬の時代は終わったのだと確信している。
 涙涙の代々木から始まった2016年から、ロビンに「再集結祭りはこれで終わった」と言わしめた2017年末までの2年を振り返ってみた。

 5月11日の代々木初日にチケットが取れたのは、本当に幸運だった。あの日のチケットは、ファンクラブのみで完売。FC会員でも取れなかったチケットだった。
座席は2階スタンドの端だったが、そんなことはもうどうでも良かった。カウントダウンが100を切ったところで、観客たちは立ち上がりだす。10からは1万2千の大合唱。私の胸の鼓動は飛び出さんばかり。
 青いライトがアリーナを縦横無尽に走ると、聞きなれたロビンの声が叫ぶ「I want power!」、もう涙が止まらない。これは夢でない、現実なんだと頭の中で私が叫ぶ。
 SEが終わった後、しんと静まり返るアリーナ。そこに響き渡った、アニーのカウント「1,2,3,4!」、ジャカジャン!
 一瞬、何の曲が始まったのかわからなかった。思いもよらない曲だったのだ。
 「プライマル!」
 活動休止後、発表されたライブでは一度も演奏されたことのない曲だ。歌詞の内容も所謂「解散ソング」のこの曲。悲しくて、ほとんど聞いてない曲だった。それが!
今は歓喜の曲となって、私の目の前で歌われている(とはいえ、ご存じのとおり、この曲の時は、ほとんど幕の中にいて姿は見えなかった)。
 幕が落ちて、彼らが姿を現した時の神々しさ、絶対に忘れない。アニーの笑顔も緊張したロビンの顔、真剣なエマの顔、緊張を楽しむようなヒーセの顔。全てが輝いていた。
 3曲目の「Love Communication」では、サビの部分でオーディエンスが一斉に腕を左右に振る。千切れんばかりに振るその1万2千の姿を見た時、私はまた涙があふれた。この場にいる全ての人が、彼らを待っていた。一体感なんて安っぽすぎる言葉では言い表せないくらい、そこには巨大な気が存在していた。その光景も私は一生忘れることがないだろう。

 アリーナツアーの目玉は、2月に発表された新曲「ALRIGHT」である。これが発表されるとき、一抹の不安があった。彼らにとってプライマル。以来の新曲。新しいイエローモンキーの指針ともなる曲である。全くイエローモンキーなのか、それとも全く違う感じなのか。何となく「これか~」みたいな曲だったらどうしよう。なんて余計な心配も頭をかすめる。・・・だが。
 初ラジオオンエアに運よく立ち会えた私は、ラジオの前で号泣していた。  「ALRIGHT」は、凄い曲だった。誰が聞いてもイエローモンキーの曲であって、そして、新しかった。力強く、セクシーで、そして私たちが待っていたもの全てがそこにあった。「何よりもここでこうしていることが奇跡と思うんだ」
 この新曲を、実はアリーナツアーでの1曲目だと私は思っていた。が、本当にこの曲は絶妙な場所で歌われた。会場が歓喜と興奮で高まったところに「ALRIGHT」投下である。オーディエンスの興奮はこれ以上ないくらいに上り詰め、アドレナリン祭りである。しかも、この後に、SPARK! 正直殺されるかと思うくらい、踊り狂った。
この2曲がこのツアー最高のセトリと言っても過言ではないだろう。

 緊張して大変だったと、後日彼らが語った初日だったが、それはそれで記念すべき第1歩であった。メンバーはその後のアリーナツアーでは、初日ほどの重荷を負うことなく、徐々に彼ららしさを取り戻していった。今でもさいたまスーパーアリーナのDVDを観ると、その違いを感じる。名古屋や横浜も参戦したが、幾分リラックスした彼らの姿には、仲間との絆がぐいぐい深くなっていていくのが垣間見えるようだった。
 もちろん、そのツアーの間に起った悲しい出来事など知る由もなかったのだが。

 秋から始まったホールツアーは、新曲「砂の塔」をひっさげてのものだったが、
それよりも、アリーナでできなかった曲たちを丁寧に拾い上げて披露してくれたように私には思えた。
 砂の塔は一言で言えば、良作である。TVドラマの主題歌で、ダークだが、とても考えられ、詩の内容も感慨深いもので、これも彼ららしい1曲ではある。特にインストルメントが素晴らしい。ベース、ギター、ドラム、キーボード、それに絡んでいくロビンのボーカル。ストリングスをうまく利用したと言えるほど完成された曲だった。ただ、1点。ライブではちょっと映えないかな。
 割と近い席で臨めたホールツアーは、アリーナで怪物のように雄たけびをあげている姿に私達は会場ごと飲み込まれているようだったが、近いことで彼らを全身で受け止めることができた。ホールでの彼らはもちろん大人しくなることなどない。2000人ほどの収容ホールでも、彼らはパフォーマンスもサウンドも惜しみなく私たちに捧げてくれる。省かれていたのは、おそらくエマとロビンの絡みと長いメンバー紹介(笑)。時間の関係でそれらは短縮されたのだろうが、セトリも満足(特に大好きな I Love You Babyを聴けたのは最高)だったし、何よりも肉眼で顔が拝める幸せはファンにはたまらない。アリーナであってもホールであっても大げさな演出を必要としない、サウンドだけで勝負できるイエローモンキーだからこその満足感がそこにはあった。

 年末は彼らにとって多忙極まる日々だったようだ。20年のメカラウロコももちろん、紅白にカウントダウン。ロビンの喉が悲鳴を上げるのも仕方ないことだったろう。
 メカラウロコは、落選に次ぐ落選で、ついに武道館には行けなかった(涙)。
それでもなんとか映画館で観ることができた。セトリはメカラウロコ7を彷彿とさせるなかに、ホールで演奏した曲を数曲混ぜながらといった感じだったろうか。懐かしくもあり、でも新しい何かを提示した内容だった。これもまだ、再集結祭りの延長なのだろう。来年こそは武道館に行く!と誓った日だった。

 ロビンの声の様子が気がかりだったが、何とかひと月の安静で美声を取り戻したと知り、安堵した1月。しばらくはお休みだろうとわかっていたが、何もインフォがないと寂しく思っていた頃。ドームのお知らせ。しかし、4月に発表あって、ライブが12月!? どんだけ~。と古いオカマギャグを言いたくなるような仕打ちを受けた。もちろん、速攻申し込んだが。
 その憂鬱を吹き飛ばしてくれたのが、ロザーナの発表だった。このロザーナについては、このサイトで初めて投稿したのだが、興奮冷めやらぬ素晴らしい新曲だった。その時、私は「らしくない、らしくないけど、聞けば聞くほど、イエローモンキーなのだ」というようなことを書いていた。
 「オトトキ」という映画を見て、私の感想はロビンにとっては「してやったり」の感想だったことがわかった。ロザーナをメンバーで作成しているとき、ロビンはエマにこう言っていた。「ここ2本でやってみようよ。」<エマ、弾いてみる>「そうそう、こういうの、イエローモンキーでやってなかったでしょ」
 そうそう、そうなんです。最初のギターコードから、らしくなかったんです。まんまとやられました。
 ロザーナの歌詞も、再集結の喜びを歌った歌詞で、それはファンの私たちの喜びの歌詞でもあった。ロザーナを東京ドームで聴いたときは、嬉しかった。やっと聴けた、と心から思ったし、やっぱりライブでも映える曲だった。

 さて、ロザーナの次は、ファンクラブのみ対象とした FCパーティイベントだ。
10月から11月の頭まで、コンビニが全国でもかなり少ないような地方を狙うかのように行われた初のFCイベント。ちょっと遠かったが、何とか2カ所に参加できた。内容も全くわからないまま出かけたので、色々度肝を抜かれたところがあったが、何をしても彼らは絵になる、音になる。実はこのイベント、次女と出かけたのだが、最初の滋賀は4階席…。正直、MCも聴きづらいし、いくらホールとはいえ遠いし、4階席は怖いし(下に落ちそう)、やや凹んで帰宅。
 が!最終日の三重はその倍返しかってくらいの2列目ほぼ真ん中。もう最高の上の最高だった。目の前にメンバーがいて、歌って弾いて叩いて、そしておしゃべりたくさん。とにかく同じ炬燵の中で話しているくらいの近さだった。そこに至るまでの2週間の緊張と、ライブ開始直後からのアドレナリン祭りが4日続いて、体調崩したくらいすごかった。この時ばかりは、座席の場所は関係ない。という言葉は嘘っぽいと思った。
 ファンクラブイベントは、ゴリゴリのロックライブを聴きたい人にはちょっと物足りないかもしれないが(特に席が4階席なんかだと)、彼らの楽しそうな会話や仲の良さを身近に感じられるファンクラブならではのイベントで、これもまた、続けてくれたら良いと思うものだった。

 11月、映画「オトトキ」を観た。ご覧になった方には言うまでもないが、たった1年でこのバンドはどのくらいのドラマを背負いながらツアーを行っていたのだろうと思わずにおれなかった。笑みがこぼれるシーンもあれば、目頭が熱くなるシーンもあり、監督の松永さんが本当に信頼され、丁寧に丁寧に撮ってくれたと感謝している。メンバーの人柄はもちろん、曲に向き合う真摯な姿、じゃれ合ってる無邪気な姿、そして信頼しあっている胸熱くなる姿。もう一回観たいシーンがありすぎる。特に観たいのは、神戸での「球根」。それがこの映画の大半を担っていると言っても過言ではないと思う。
 近場では、すでに上映は終わっているので、今はDVDを待っている次第である。

 さて、いよいよ東京ドームである。その前にメカラウロコが福岡で開催されることを知り、私は泣く泣くあきらめた。物理的、経済的、体力的にどうしても行けなかった。だから、東京ドームにかける思いは強かった。
 2daysに参加したが、あいにく座席にはイマイチ恵まれなかった。最悪でもないが、良くもない、といった感じか。東京ドームはとにかく広かった(初の東京ドーム)。今回の東京ドームはいい意味でも悪い意味でも、スーパー指定席は最高だったと思う。私も長男もあえなく落選(涙)。
 しかし、ライブ自体はさすがの東京ドーム。イエローモンキー、特にロビンにとっての大リベンジである。演出もさることながら、セトリも良かった。私が最も危惧した、ジュディからのオープニングでなくて良かった。文字通り、卵が割れて、WELCOME TO MY DOG HOUSEからの始まり。解散前最後のドームで最後に歌われた曲で始まった東京ドームは、まさに「悲しさと空元気に包まれた最後のライブ」を「歓喜と興奮と未来に向けたライブ」に塗り替えた。
 センターステージに戻ってからの最初の曲「ロザーナ」の選曲も秀逸だと感じた。
まさに「ドアを開けたら見たような見たことない景色がキレイな色で塗り直されて見えた」ことだろう。そして、彼らとともに冬を越した私たちは「信じ続けた草木」のごとく揺れていた。揺れたというか弾けてたけどね。(笑)
 ラストの「悲しきASIAN BOY」では、座席に積もるほどの花吹雪。私たちは花吹雪にまみれながら両手を振り続ける。もうなんか美しすぎて、ここへ来ることができたことを、全ての人やモノに感謝した。大声でずっと歌い続けて、のどもガラガラだし、体中痛いけど、それでもこの幸福感が2年前までには全く考えられなかったことが今では信じられないほど。
 「THE YELLOW MONKEY!」と叫び、ドームライブは終焉を迎えた。5万人の歓喜がそこにはまだ残像として残る。その中を私は長男とドームを後にした。

 メカラウロコのセトリを見て、私は泣くほど悔しかった。いや、実際泣いたか。でも、どうしても行けなかったのだから、どうしようもない。と言っても、MOONLIGHT DRIVE 聴きたかったよ~(泣き)。どうして東京じゃだめだったのかなあ。と今でも思っている(笑)。
メカラウロコ28に行けた方、本当におめでとうございます。うらやましかです。

 時は戻るが、FCイベントの帰り、次女がこのようなことを言っていた。
 「イエローモンキーは、非日常の世界へ連れて行ってくれる。日常でどんな嫌なことや辛いことがあっても、ライブでは全てを忘れさせてくれる。イエローモンキーは私たちに普通と違う瞬間を与えてくれる」と。
 ワーキングママで、多忙な日々を送る次女。私も独居ワーキング熟年。多忙ではないけど、未来が決して明るいわけではない。彼女の言葉には心にしみるものがあった。

 2年前には存在しなかった、この充実感と興奮と感動。彼らは2年間、私に与え続けてくれた。ライブのない昨年前半は寂しかったけど、待っていれば必ずライブに行けると信じることのできる幸せ。2016年1月8日は、私の人生を変えてくれた日だった。改めてそう思う。

 オトトキの主題歌として、「Horizon」が発表された。いつもとは違って、エマの作詞作曲である。失礼ではあるが、オトトキを観るまであまり期待していなかった。だが、その予想は申し訳ないくらい覆された。この曲はエマでした作れなかったものだろう。エマが、今しか作れない楽曲。それが「Horizon」の魂。
彼らの生き様や今までの色々な苦難や決断、そして未来への前進、暖かな思い、全てがその中に詰まっている。同時に誰の人生にも当てはまる。
 「ベゼルの中の鼓動は戻せやしないけれど」
 「あの夏の夕立くらい泣いていいから」
夕立くらい泣いた。

 車がぺしゃんこになっても、鳥になって会いに来てくれた。
 ありがとう。イエローモンキー。ありがとう。

もう一度触れることができたから、二度と離れはしない。
私もあなたたちの味方。あなたたちも私たちの味方だから。

 彼らの2年を振り返るつもりが、自分を振り返ってしまった。
 
 最後に。正月休み後半、意外に時間があったので、久しぶりに書いてみるかとサイトを覗いた。このコーナーが始まってから、約1年。イエローモンキーのことを書いているのは私くらいだったのだが、今や、このサイトで扱われているバンドとして、ベスト3に入る勢い! これこそが、彼らが今求められているバンドである証だと強く感じた。

 ありがとう。再集結してくれて。そして、これからも活動する未来を信じさせてくれて。

 THE YELLOW MONKEY 最高。

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