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私を新しい世界に導いてくれたのは

ベランパレードとは。

頑張って、慣れないライブハウスに足を踏み入れて良かった。そう思わせてくれたバンドは、今では私の太陽である。

出会いは高校生の時。中学生の頃から人と同じことが苦手で周りの友達からは一歩引いてみられる存在であった私は、無論高校に入学してからもそのままで、学校という場所は私にとってとても窮屈な所だった。同じ服、流行りの曲、昨日のテレビの話題。私は何にもついていけず、ついていこうと頑張ってみても、結局心が折れてしまう日々。
そんな時、地元でバンドをしていた先輩から「ライブに来てみない?」と誘われたのだ。その時音楽に興味のあった私には断る理由がなかった。少しだけ戸惑いや不安はあったが、ワクワクする気持ちの方が大きく、期待を膨らませながら当日を待った。

ワクワクの方が大きいと思っていたのが嘘みたいに、当日は朝からずっと緊張していた。ライブハウス前に着いても、なかなかエレベーターに乗ることが出来なかった。

ドキドキと痛いくらいに鳴っている心臓と共に、やっとの思いで受付を済ませて中へ。独特の雰囲気に圧倒された。

その日のライブは、高校生バンドが多く出演していて、ただひたすらに眩しくて羨ましかったのを覚えている。
これが青春なのかと、これからあと3年弱は続く私の高校生活を憂いた。

そんな中、出会ってしまったのだ。ベランパレードに、出会ってしまったのだ。

第一印象はなんだこれ、である。正直、こんなバンドが地元宮崎に居るなんて信じられなかった。

熱くて荒くてギラギラトゲトゲしていて、でも切なくて優しくて。音楽を聴いてこんなに複雑な気持ちになったのは初めてだった。ライブ中に拳を上げたくなるとはこういう気持ちなのか、なんて、高校生ながらに思った。

ライブ終演後、自分の中でもこの気持ちを処理しきれずに、勢いのまま物販でファーストデモを購入した。恥ずかしくてライブの感想は言えなかった。

それからの私は高校生活が上手くいかず、何に悩んでるのかも分からないくらいに悩みながら耐える日々を過ごした。

しかし、前の私とは違う。なぜならば私はベランパレードに出会ったから。私にはベランパレードが居るのだ。

テスト勉強で苦しかった時、泣きながら「ナイトウォーリー」を歌って元気を出した。友達が羨ましいとき、「just a feeling」が寄り添ってくれた。
寂しくても悲しくても苦しくても、ベランパレードに出会ってしまった私は最強だった。無敵だった。

まもなくして、自分の進路について悩む時期が来た。
ベランパレード初めての全国流通盤が発売になった。
新しく出会えた曲たちは、大学受験を控えた私を励ましてくれた。勇気をくれた。暗い気持ちになりかけても、明るく優しく太陽みたいに包んでくれた。

お陰で晴れて桜が咲いた春、私は地元を離れて進学する。
母が車に沢山の荷物を積んで、引っ越し先まで送ってくれた。長い長い道のりだった。
もちろん車の中ではベランパレードがかけられていて、ちょっと肌寒いけど暖かい、矛盾した春の空気感にとっても似合っていた。

大学に入ってすぐ、私はバンドを始めた。
ステキな仲間に出会えた。
ベランパレードをオススメしてみた。
好きになってくれた。
ライブに誘ってみた。

するといいよ、の返事。

勇気を出して好きな人に告白した時のような気持ちになった。甘酸っぱかった。
ベランパレードに出会えたあの奇跡のようなライブ以来、1度もライブ行けなかった私は胸がいっぱいになった。とっても嬉しかった。

そしてライブの日。あの時と同じ気持ちで朝を迎えた。なんだか懐かしい気持ちでいっぱいになって、待ち合わせ場所まで向かう足取りも、心なしか速かった気がする。

始まったライブのステージ。
幸せと興奮とでグチャグチャになった感情でいっぱいの私は、最初から駆け抜けた。目一杯に駆け抜けた。ベランパレードの生の音を全身に浴びて、生の空気を全身で感じて、今までで一番私が輝いた瞬間だと思う。

嬉しくて口角も上がったままで気付けば最後の曲。

懐かしいギターの音が鳴る。

「ナイトウォーリー お願い今は笑って受け取って」

全てが溢れ出してしまった。笑って受け取ることが出来なかった。あの苦しかった高校時代が一瞬にして思い出されて、支えてくれたあの曲が体の真ん中に強くきつく響いた。

「君のものだけで パンパンになったポケット」

高校生の私、何も見えなくて苦しかったけど、思い返せばベランパレードでパンパンの青春だったな。果たしてそれを青春と呼んで良いのか、今も分からないままだけど。

あの頃頑張って良かったと、今も聞くたびに思い出します。思い出す度に悔しくなるけど、ベランパレードの一部が転がっていてちょっとだけホッとします。

あの頃の私と違うのは、ベランパレードを通じて音楽を通じて大好きな仲間が出来たこと。今はもう1人じゃないのが本当に嬉しいです。

遅れてやってきた本当の青春を今、全力で楽しんでます。ありがとうベランパレード。

私を導いてくれた太陽です。

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