1326 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

いつか終わるということ

これからもBUMP OF CHICKENと共に

私は多分、人一倍自分の心に鍵をかけやすい。
小学生の頃は転校したことがきっかけで上手く笑えなくなってしまったし、中学生の頃もそれを引き摺ってしまった。

きっと今だってそうだ。
たまに、心と体のバランスが合わなくなって
体が拒否反応を起こすことがある。
これじゃいけないと思いつつも、どうしようもない。
母からズル休みと罵られても、叱られても、
悔しくて言い返せない。
心が体に追いついて居ないのだから仕方が無い。
そうやって学校を休むことが、たまにある。

人一倍、心に鍵をかけがちな私にも親友と呼べる子が小学生の頃に居た。
転校したばかりの私を気遣い、
優しく、明るく接してくれた。
彼女とは趣味も合ったし、家も割と近かったので
すぐに仲良くなった。

他愛もない話で何時間も話した。
初めて出来た彼氏のこともその子にだけ話した。
本当に、あの当時、心を許していたのは多分
彼女だけだったと思う。

そうして中学生になっても私達は
飽きもせずに語り合い続け、
そして約束をした。
どれだけ大人になって、忙しくなっても
年に1度、初詣だけは必ず一緒に行く。

その約束をしてから三年目のことだった。

彼女が、亡くなった。
高校一年生の、冬のことだった。
あまりにも突然のこと過ぎて、
現実を受け止められなかった。
その一ヶ月前には年賀状も届いていたのに。
私は、彼女のことを何も知らなかった。

持病があるのは知っていた。
それでも懸命に生きようとする彼女は、私の誇りだった。
会えない日々が続くこともあった。
闘病生活の末、足を切断する手術もした。
それでも彼女は輝いて生きていた。
そうしてこれからも、生きていくと信じていた。

なのに、どうして、何故。
そんな考えだけが頭の中で膨らんだ。
お通夜からの帰り道はBUMP OF CHICKENの「友達の唄」を聴いていた。
BUMP OF CHICKENを知らない彼女が唯一好きだと言っていた曲だった。

彼女のお通夜を終えてから、
私は心のバランスが保てなくなり、1度だけ学校を休んだ。
心身ともに疲れていた。
その際に聞いたラジオが今でも忘れられない。

「みんながみんな超新星なんですよ。
平凡に見えたって、そこら辺にある星に見えたって、みんな大爆発の最中なんですよ。
みんな、超新星なんですよ。」

「終わりがあるっていうのは、すごく信用できること。
終わりがなければ、僕ら生きている意味もないんだ。終わりがあるから、終わりまでを精一杯使おうと思うんですよ。」

この言葉を聴いた瞬間、涙が止まらなかった。
彼女は終わりがあることを知っていて、
それに限りがあるとわかっていて、
それでも懸命に生きた。
だから、彼女は誰よりも強かったのかもしれない。

これ程までに残酷で暖かい言葉を私は知らない。
BUMP OF CHICKENの音楽はいつもそうだ。
過去や未来に目を向けながらも、
「今」を精一杯生きろという。
どれだけ暗闇にいても探し出して、
君はここにいると言ってくれる。
そんな彼等の音楽が、言葉が、私は何よりも
大好きだ。

先日、ようやくBUMP OF CHICKENのライブに行くことが出来た。奇跡としか思えなかった。
新旧を織り交ぜたセットリスト、
宝物のような景色。
ここに彼女が居れば、と想うと自然と涙が溢れてきた。

アンコールの時に、CHAMAが言った。
「年々、歳を重ねるごとにライブをやるのが怖くなって、生きてることとか、音楽をやってることとか、
当たり前に思えなくて。」

彼等でも思うのだ。
生きることや、音を鳴らすことが怖い、と。
それを素直に包み隠さず伝えてくれたことが、
本当に嬉しかった。

きっと私はまた苦しみや悲しみに耐えきれずに、
心が弱ってしまうことがあるかもしれない。
それは、私だけではなく、
今を生きている人だけが味わうことが出来るものだと
今はそう思う。

お別れしたのが何のためだったか分からなくて、
私が私で居られなくなったとしても、
未来の私が笑ってなくても、
消えない悲しみがあっても、
生き続ける意味はあるはずだ。

だって、本当の存在は居なくなってもここに居るのだから。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい