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PENGUIN RESEARCH ツアーファイナルに寄せて

Thank you for meeting(finding) us!

3月25日、Zepp DiverCity Tokyo。この日私はPENGUIN RESEARCHのライブツアー「PENGUIN QUEST 〜お台場に導かれし者たち〜」公演のファイナルに参加した。

今回のツアーは去年の11月から始まり千葉、神奈川、埼玉、愛知、大阪、宮城、そしてファイナルZepp DiverCity Tokyoの7公演で構成されていた。私はどの公演にもまだ参加していなかったので、楽しみな気持ちが一段と強かったと思う。
私はライブのセットリストを見るのがとても好きだ。メンバーが考えに考えて、私達ファンを最高に楽しませる曲順を組んだのだと考えるとわくわくが止まらない。もっと言えば、ある1つの曲がその日のセットリストにおいてどのような位置を占めているのかを考えるのが楽しいのだ。しかし、今回のツアーはどの公演のセットリストもほぼ見ずにファイナルに臨んだ。そうすることで、どの曲がセットリストのどこに組まれているかということを知らずに新鮮な気持ちでライブを楽しめると思ったのだ。

このように私自身の妙な意地で見ることを我慢し続けたツアーファイナルのセットリストは本当に素晴らしいものだった。過去のシングルの曲から最新のアルバムの曲まで多様な曲が散りばめられていた。
1番最初は方位磁針。スクリーンに歌詞を投影しながらの演出には思わず息を呑んだ。この曲は今年の1月に発売されたEP『近日公開第二章』に収録されている楽曲であるが、私はそのEPの中でこの曲が1番好きだ。
「形だけでいうなら この手は空っぽだ」
「自分なりに正しき今日を 正しき方角を祈り 歩き出す」
私はこの歌詞を聞くと、無我夢中で生きてきた今までの人生が少しでも未来の自分に何か通じてるのではないかという希望が見えたように感じる。スクリーン越しに見えるメンバーの影にも感動し、とにかく1番最初の曲からひたすらに涙が止まらなかった。
そこからスクリーンが落ちてメンバーが姿を見せて、まさに爆発するような勢いでライブが始まった。
「周囲の人と一緒に盛り上がって、自由に楽しんでってください!」MC中のこの一言をそこにいた人達全員がしっかりと噛み締めているように見えた。

ライブ中に私自身の印象に残った点をいくつか紹介させてほしい。
まずは雷鳴の時だ。何より照明と曲が本当によく合っていた。雷とは、全く同じような鳴り方をするものは滅多にない。Bメロの楽器隊が音を切る所では照明が綺麗にそれぞれ違う模様を作り出していて、まさに雷鳴を表現していた。
次に冀望だ。この曲は完全に全ての照明を落として演奏が行われた。会場の事前アナウンスで照明が落とされるということは告知されていたが、実際に目の前で見るととても迫力のあるものだった。
「抗う術もなくて 逃げる強さもなくて こんな世界が嫌いだ こんな自分が嫌いだ」
「貴方をなくしてどれ位だ 僕をなくしてどれ位だ」
暗闇でメンバーの表情が見えないからこその聞こえてくる音楽の力が強かった。聞いている人の身体や心にひしひしと歌に乗せた思いが伝わってくるようだった。
また、boyhoodも印象に残っている。イントロの「せーの!」というかけ声にはものすごい元気や勇気を貰えると私は思う。私自身も学校で大事な発表がある日、アルバイトの面接の日など緊張して不安になる時に、この曲を聞いて直接口には出さずとも心で「せーの!」と叫んで勇気を貰っている所がある。至って何気ないように見える「せーの!」という一言にこれだけの力があるのは、PENGUIN RESEARCHだからこそなのではないだろうか。
また、アンコールの愛すべき悩みたちへも最高だった。
「ここじゃ死ねやしないんだろ 積み上げた嘘が僕に 夢を見せたんだ」
「放っておけないさ 命の砂時計 青春の日 頭が痛いほど 面倒ばかりだ」
息つく間もなく曲に乗せて聞こえてくる歌詞を聞いていると、こんな所では終わっていられない、前を向いて歩かなければという気持ちになる。サビのコーラスでは会場の壁がビリビリ鳴るほどの熱気だった。この曲は最後に「ありがとうございました!」と言う所があるのだが、メンバーの全力で渾身の「ありがとうございました!」を聞いた時はとてつもなく感動した。
アンコールが終わってからメンバーはバラバラに捌けていくと思ったのだが、5人がステージに並んで手を取り合ってファンに向けてしっかりとお辞儀していたのが印象的だった。お辞儀して顔を上げた瞬間のメンバーの笑顔は本当にキラキラと輝いていて、見ていて涙が止まらなかった。
所々ではあったがライブで印象に残った所を紹介させてもらった。だが、私が本当に1番感動した所について話をさせてほしい。

それは1番最初の方位磁針が始まる前のイントロダクションだ。今回のツアーはRPGをモチーフとしていたため、スクリーンに各公演をクエストと見立てた映像が映し出されていた。今までの公演に「SOLD OUT」という文字が出る度に会場から割れるような拍手が湧いていた。そして3/25のZepp DiverCity Tokyo、つまりその日の公演が表示され「SOLD OUT」という文字が出ると会場からものすごい熱量の歓声が湧いた。そして画面にある文字が表示された。
” Thank you for meeting(finding) us! ”
このメッセージはPENGUIN RESEARCHのバンドTシャツにもプリントされているメッセージである。
“自分たちに出会ってくれて(見つけてくれて)ありがとう!”
今の時代、ロックバンドと呼ばれる人達は星の数ほどいる。その中でPENGUIN RESEARCHというロックバンドに出会ってくれて、見つけてくれてありがとうというメンバーからの感謝なのだろう。こんな風に素直に真っ直ぐに感謝を伝えられて心が震えた。むしろ私の方こそ、バンドを続けてくれてありがとうという思いで一杯になった。
公演終了後はあまりにも時間があっという間に過ぎてしまったように感じられた。PENGUIN RESEARCHはたくさんのものを私に見せてくれた。

自己陶酔のように見られるかもしれないが、それでも声を大にして言いたい。私の好きなPENGUIN RESEARCHというロックバンドはこんなにもかっこいいのだ、と。

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