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バンドって面白い

マイヘアの武道館を観て。バンドってこんなにも変わるんですね。

2018年3月あるバンドが武道館に立った。
新潟県の片すみある上越市、自然に溢れる田舎町出身のバンド。
My Hair is Badという。

彼らと私の共通点は同郷というだけ。
それだけだがとても誇らしく感じている。

今年34の私からしたらだいぶ年下のバンドだし、ファン層も高校生とか多くて正直若さに恐怖を感じる。
ただ、全力で生きている彼らが、紡ぐ音や言葉がとても好きだ。

初めてマイヘアを観たのはどこだったか。
おそらく2016年、雑誌で新潟県上越出身バンドがいると知り、とりあえず聴いてみたんだと思う。
地元は推すでしょ!くらいな気持ちで。

そしたらぶっ飛んだ。
なんて、なんて女々しいんだ、と。
笑えるくらいに女々しい。女々しさが一周回って清々しいくらいの勢いで元カノについて唄い、叫ぶ。
あんな狭い町の恋物語なら本人みつけられんじゃねえか?くらいな勢いで詳細に書いてる。
アルバムタイトルは彼女の名前だって言うし。

ただ、あの田舎の特有の1人に知られたらそこのコミュニティ全員にしられる、という前提がある状況でこんなにも赤裸々に語れるとは。ほんとすごい。
ザクザク刺さる言葉。歌ごとに地元やその出来事の情景が浮かぶ。
あー、そういうこと分かる…分かるよ…そうだよね…と共感し、あるよねー、とダメな自分が依存したくなる。
そんな唄たち。
聴けば聴くほど、そのダメさに許されたくて、もっと女々しく唄ってくれ、そのダメさをもっとくれ!くらいに思う。
自分の不完全燃焼でダサい10代20代を思い出す。

そして唄の中に赤裸々さと、恥ずかしさと、懐かしさを感じる。
それを感じ、思い出す度、もっと聴きたくなって、どうしても生で観たくなっていた。

気になり続けてとうとう2016年12月上越EARTHハイパーホームランツアーの1本目に参加した。
彼らの地元。私にとっても地元だ。
家から歩いて7分くらいの所にあるライブハウス。
都会の人からみたらこんな所にあんのかよ!とか、マジで何もねぇ田舎だな!とか思うであろう環境の中で150人くらいしか入らないライブハウス。

急速に人気を得てきていたマイヘア(おそらくもっと前から人気は出ていたのだろうが)この「マイヘアの地元でやる」というチケット二度と手に入れられないだろうなぁと思いながら向かった。

そして、初めてのライブにもぶっ飛んだ。
こんなにも感情を吐き出して、ぶつけまくっていくバンドがいることに。
今、この場にいる焦燥感、急速に人気を得たことへの不安、周りの変化に戸惑う姿、理解されない現実、ありたい自分、そんなことを人にぶつけはぶつけ、聴いているこっちが大丈夫かこいつ!現世で生きていけんのか!?とか思うくらいな勢いでガチボコにパンチを撃ちまくる。
椎木知仁の自慰行為を見せられてる気分。こっちがその率直さに、赤裸々さに恥ずかしくなって息苦しくなる。
人にそんな印象を与えるほど「今」の自分の全てを赤裸々に吐き出し続ける。
純粋にここまで出せるのはすごい、なんかすごいものみてる、そんな気持ちにさせる。
ただ、息も苦しい。自分まで苦しくなってくるそんな力。

これがどう変わってくのか、どこまで行けるのか、見届けたくなった日だった。

時は流れ、2018年3月30日 日本武道館。
ギャラクシーホームランツアーでライブハウスからホールと会場が広くなり、座席指定にもなり、どんな変化を観られるのか楽しみだった。
あの感じでホールいけるのかしら?とちょっとイジワルな気持ちで。

驚いた。
デカくなってる。大人になってる。ていうか楽しそう。
あの、あの椎木知仁が楽しそうに歌ってる。
相変わらず感情を吐き出し続けることは変わらない。赤裸々さも全力さも変わらない。

でも、届けるために唄っているのかなって。
聴いてくれる人に刺さるように、理解されるように言葉を尽くして唄ってるのかなって。

前は理解されるとかされないとかどうでもいいからとりあえず聞けよ!俺の唄を聞けよ!!ってボコボコにボールを打ちまくっていた彼が。
なんかホームラン、君に向けて打つから当たったらちゃんとその衝撃受け止めとけよな?そうやって生きてけよな?くらいに変わってる!

そんなふうに感じた時間。

おそらく、そうしないと届かなかったのか、それとも今自分たちがいる現状がどれだけ恵まれているのかという事に気づいたのか。
感謝を言葉にする椎木知仁に驚いた。

いや、多分前も言ってたのかもしれないけど、その時のマイヘアのライブの姿勢では全く感じられなかった。

でも、周りがいて今、ここにいるということに気づけるような、自分たちに何かがすごく欠けてたとしてもそれを埋める事を楽しめるような一回りだかふた周りだか明らかに器がでかくなった彼らがいるんだろう。

ほんと、どんどんでかくなってく姿が面白い。
私が33。マイヘアは26。この年齢で見られてよかった。
高校生の私で出会ってたら、椎木知仁、尊いって言って泣いてばかりだぅたろう。
こんな変化なんて気づけないくらい盲目的に追いかけて。

ほんとにどんどん変わってく姿が面白い。
こんなにもバンドが変わってるー!と思えることがあるんだなって。
ただ、どんなに変わってもマイヘアを構成してるコアは変わってはいない。

変わったのは、マイヘアが世界を巻き込むようになったということ。
いままでは、世界に唾を吐きまくって、喧嘩売って、なんなんだよって悪態ついていたところから。
おい、届いてんのかよって、相手のことを見るように、お前も俺の案に一口のれよって巻き込むように。

あの3人なら、このままもっともっと多くの人を巻き込めると思う。
新潟県民の雪国出身者の特性は忍耐だから。
なんか上手くいかないこととか、悩みながらも耐え忍んでこえるだろう。
自分たちか作りたい世界を作るだろう。

マイヘアが今後、どうマイヘアの世界を変えるのか。
同郷の誇りにしながらずっと楽しみにしている。

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