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ヒトリエへの絶対的な愛

第六感の向こう側

ヒトリエが大好きだ。
それはそれは大好きだ。
もう、ヒトリエのことを考えただけで涙が出そうになるほどには、大好きだ。

2018年3月25日、そんな大好きなヒトリエのライブにようやく行くことが出来た。やっとの思いで、初めてライブを見ることが出来た。
毎日のように見つめたバンドTシャツに腕を通し、タオルを首にかけ、ラババンをつけ、ドキドキしながら会場に向かい、今か今かと開演を待った。
あと何分、あと何分で夢にまで見た景色を見ることが出来るのか…と思うと、今までの人生、間違っていなかったのかもしれないとすら思う。
開演時間ほぼぴったりに、ライブは始まった。

衝撃だった。

涙が出た。

今までイヤホンの中で完結していた世界が、目の前で広がっている。
何度も聴いた音を今、生で浴びている。
美しかった。
愛おしくて涙が出るなんてことあるんだ、と思った。

大好きな音と綺麗に広がるレーザーを浴びながら、忘れないように目に焼き付けるのに必死だった。ワンマンならではの演出、セットリスト、会場の一体感。
ああ、初めてのヒトリエのライブがじっくり味わえるワンマンライブで良かったなあ、と心から思った。

ライブは最新アルバムai/SOlateの収録曲、NAI.から始まった。どんなに好きな音楽でも、やはりCDよりライブの方が盛り上がるのは当たり前だが、音の質は劣化して当たり前だと思っていた。楽しいから関係ないや、と思っていた。
その後別の機会にヒトリエのライブを見たが、ヒトリエはいつでも完璧だった。あんなに言葉数が多く歌詞が詰まっているのに音がはっきりと綺麗だから一言一句聞き取りやすいし、一音一音がとても丁寧で綺麗だった。当たり前だが、プロだ。ただ盛り上がるだけでない、とにかく綺麗だった。

一度もライブに行ったことがなかったので、なんとなくこの曲は定番曲だろうと思う曲はあったが、この曲はやらないだろうな…という判断は難しかった。だが、次に演奏された 深夜0時 がレアである、ということはそんな私にも分かった。嬉しかった。大好きな曲だ。
次の曲は何だろう、と待ち、イントロで喜んだり涙を流す瞬間は、やはり実際にライブに行かないと味わえない喜びだ、と思う。

MCもそこそこに次々と曲を演奏する姿は淡々としているわけではなく、熱意と本気さを感じた。
あまりに幸せで、涙が出た。最高に好きだ。
ライブに行くことで数年間のこの気持ちを、再認識することが出来た。

更にインパーフェクション、ワンミーツハーと続き、会場の歓声が一際目立ったのがその次に演奏された曲、日常と地球の額縁だった。ワンマンならではのこのセットリスト、多幸感で溢れる。

時折、大袈裟ではなく、照明が眩しいのかステージ上のメンバーが眩しいのか、分からなくなる瞬間があった。それ程には眩しく、私にはきらきらと輝いて見えた。

聴き慣れたイントロから一瞬ふと冷静に考え込む程にはレアな曲まで、ほんの数時間でヒトリエは全部を見せてくれた。今のヒトリエが最強であり、私はそんなヒトリエを好きでいることが出来、あの空間にいることが出来、とても幸せだった。

今回はai/SOlateのリリースツアーということでアルバム曲がメインであり、その中でも特に印象に残ったのは Namid[A]meだった。
雨が降っているかのような照明がとにかく綺麗で、当日から時間が経った今でも脳裏にぼうっと残っている。

「泣いているあなたの背はどこへだって飛べると思う」──アップテンポで盛り上がる曲は手を挙げたり叩いたり音に合わせてゆらゆら揺れたり、バラードなどゆったりと落ち着いた曲はじっと聴き入ったり。この曲はそのどちらでもなく、私はどうすることもできずただ立ち尽くして涙を流した。
とても心地よく、夢の中のようだった。
本当に、その日はこの光景をもう一度、夢に見た。

音楽しかなかった。
音楽に助けられ、支えられ、今までを生きてきた。
ストレスを上手に発散することが出来ず、イヤホンでじっと音楽を聴いたりライブに行ったり、そういう生活をしてきた。
自分のことがとにかく嫌いだった。
ずっと誰かに認められたかった。
早く働いて、沢山ライブに行きたかった。
そんな自分に、今の私を教えてあげたかった。沢山の音楽に出会え、最高に愛おしいヒトリエに出会え、この生活を、こんな日が来るということを、教えてあげたかった。
もっと早く出会っていたかった、とも思うが、このタイミングで出会い、やっとライブに行くことが出来、今がちょうどベストなタイミングかもしれない、とも思った。

絶対的な愛だ、と思った。

ライブ本編はai/SOlateの一曲目、絶対的 で締めた。噛みしめる暇もなく、悲しむ暇もなく、あっという間に終わってしまった。何となく、きっとアンコールがあるであろうことを分かっていながら、名残惜しくて仕方がなかった。

そしてアンコールで再び登場した4人はツアーを振り返るMCを始めた。本編は駆け抜けるように時間が過ぎていくし、人間離れした天才的な音を奏でる4人なので、仲良く話す姿を見てああ、良かった、この人たちも人間だ、と本気で思った。全国各地を振り返る話を聞きながら、本当に楽しそうに話すメンバーを見て、好きで良かったな、と思い直した。

そして恒例の、「お客様の中で踊り足りてない人はいらっしゃいませんか?」というシノダさんの言葉から始まる 踊るマネキン、唄う阿呆 でアンコールが始まった。
本当に終わってしまう、と悲しんだのも束の間、会場のボルテージは急上昇した。
すると、ずっと落ち着いてライブを見ていた隣の男性が、突然ボロボロ涙を流し始めた。思わずつられて泣いてしまった。そういえば、人生で初めて行ったライブでも、近くにいた人が顔をくしゃくしゃにして泣いていたのを思い出した。

何でもないような顔をして生活をしているが、やはり色々あるし、色々あって当たり前だし、そんな中で私にとってヒトリエは生きる糧と言っても過言ではない、と思う。

この日、アンコール後のMC以外はほとんどMCというMCは無かったが、wowakaさんは何度か、曲の前に言葉をボロボロと零すように話した。纏まっていない訳ではなく、今頭の中にあるものを真っ直ぐに言葉にしているように感じた。

いよいよ本当の最後の曲になり、wowakaさんはまた言葉を零した。
「今日はありがとう。来てくれてありがとう。いてくれて、俺を作ってくれて、ありがとう。これからも、宜しく。」
実際にはもっと沢山の言葉を言っていたはずだが、ふわふわとしていてあまり覚えていない。
何故なら、その言葉の直後に聴こえた曲が、リトルクライベイビーだったから。あのイントロを生で聴く瞬間を、どれほど心待ちにしていたか。眩しくて、嬉しくて、愛おしくて、涙が出た。あの言葉を聞いた後に聴こえたイントロ。あの瞬間はきっと、一生忘れない、と思う。

こんなに時を巻き戻したいと強く思うのに、悲しいことに戻ることはなく、どんどん進んでいってしまう。しかしライブが終わってまた明日から生活を始めても、私は頑張ることが出来る、自信があった。
愛おしくて心がキュッとなり、また視界が霞む。あの形容しがたい気持ち、何だろう。
歌詞をじっくりと噛み締めながら聴く。目に焼き付けなければと思うのを一旦やめ、少しの間目を瞑ってみる。心地良い。煩いくらいにドキドキ聞こえる心臓の鼓動ですら、心地良い。
はっと目を開ける。
「この声 何処までも行け 第六感の向こう側」──歌詞にあるように、wowakaさんが言葉にしていたように、音楽を超えた何か、そして今私が感じているもの、それは第六感の向こう側なのではないか。ヒトリエは音で、言葉で、第六感の向こう側へ連れて行ってくれた。そう思うとしっくりきた。

考えている暇もなく、あっという間に本当にライブが終わってしまった。胸が一杯だった。心がぽかぽかで、不思議と寂しくなかった。

好きなバンドのライブには積極的に行こう。また、ヒトリエに会いに行こう。第六感の向こう側に、もう一度行きたい。愛しています。一生着いて行く、そう思ったのはヒトリエが初めてだった。ここまで感情を突き動かされた経験は、この日が初めてだった。

ありがとう、ヒトリエ。楽しい時間を、ありがとう。沢山の愛を、ありがとう。

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