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衝撃を伝えきれない

flumpoolに会った日

flumpoolというバンドに出会ったのは9年と4ヶ月前。

このバンドを“好き”と誰かに打ち明けると、かなりの確率で投げかけられるのが、「ボーカルがイケメンだから?」という問い。

「っていうより、声が好きで」
なんて、いつも言っていたけれど、本当のところは分からない。そりゃあイケメンは好きだし。

だけど、確実に言えるのは。

きっかけがなんであれ 、

flumpoolを好きになって、その声に、音に、パフォーマンスに、夢中になり、バンドと共に人生を歩める喜びを感じていること。

グッズと共に増えていくその思い出が、なんども心を暖めてくれること。
 

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2017年12月2.3日、わたしはパシフィコ横浜で行われた「Re:image tour」にきていた。

2日のライブは、ラッキーだった。
何故なら、持っているチケットには「12列目」とあったのに実際の席が9列目から始まっていて、実質4列目。

近くで見る彼らはキラキラしていて、音楽を奏でるにふさわしいわたしにとって憧れの存在だということを改めて感じた。

3日は、41列目。前日に4列目を味わったあとの41列目はステージが遠く感じた。遠くても楽しめるかな?なんて不安を少し抱いた。

でも、ライブが終わる頃にはそんなことどうでもよくなっていた。

その日のライブは、いつも通り隆太さんがみんなを引っ張っていくかけ声をたくさんかけていた。一生さんのギターも元気さんのベースも誠司さんのドラムも、flumpoolの世界に連れてってくれる、最高の音を奏でていた。

でも、中盤から少し、わたしは苦しい気分になっていた。何故なら、ボーカル隆太さんがとても苦しそうだったから。

声が裏返ったり、明らかにいつもと様子がちがう。

誤解を恐れずに言うと、
その姿を見ていてつらかった。
 

少しの間、ステージから目をそらし下を向いていた。

何分たったか、分からない。
けど、ライブは続いていた。

曲が終わった、その時、、、
「みんな、ゴメン!
こんな声になっちゃったけど、まだみんなに届けたい歌があります!」急に隆太さんが言った。

わたしは、ハッとした。

雨雲が晴れていくかのように
さっきまでの辛さが消えていた。
 
 

「がんばれ」

まっすぐ、ステージを見た。

すると、客席のどこからともなく、
歌う声が聴こえた。

わたしも歌った。

隣に合わせたんじゃない。
わたしの中から、なんとも自然に生まれたものだった。
 

“握りしめた手は そのままで 未来へとtouch”

何度も何度もわたしとflumpoolを繋げてくれた歌。

会場に、ひとりひとりの声が響き渡り、あたたかかった。
 
 

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わたしは2011年、3年ぶりにflumpoolのライブに行った。

当時、受験生だったわたしは、町の自習室で勉強をしていた。しかし、やりたいこともなく、そのためモチベーションもなく、ただ自習室の外でボーッとしたり、悶々と時間を過ごしていた。
そんな時、中学時代の友だちが、どこから聞き付けたのかわたしがflumpoolのファンだと知り、ライブに誘ってくれた。

勉強を放棄して、ライブに行くことに罪悪感があったが、1日だけ。と決めて、東京へ向かった。
 
 
 
 

その頃のわたしは、たくさんの悩みを抱えていた。

両親の絶えないケンカ、祖母の認知症、弟の不登校。頼りになる姉は、大学生で別に暮らしていた。
テレビでは、東日本大震災のニュースが毎日流れていた。

そんな中で、自分を見失っていた。

何かしなければ、という気持ちはあるのに、何も出来ない自分に嫌気がさしていた。

家族の中にいても、学校にいても、気持ちは暗くなるばかりだった。
きっとあの頃のわたしは、笑うことを忘れていたと思う。

そんな中、行ったライブでは途中まで周りのノリについていけずおいてけぼりをくらっていた。

ステージに向け、会場は歓声があがっている。

わたしは、また、自信がなくなった。
たくさんの人がいて、ステージには憧れのアーティストがいて、みんな笑っている。

どうしてだろう?
どうしてわたしは、いつも、暗いんだろう?
学校にいても、家族の中にいても、自分の存在がいやになった。

ここに来てもこんなことを感じるの?

嫌い。大嫌い。
こんな自分大嫌い。
 

そう思った

次の瞬間
 
 

「聴いてください!ハイドレンジア」

隆太さんの声
眩しいイントロ
会場がワァッと湧き、
わたしの中で何かが爆発した。
意識もせずに、夢中でステージに手を伸ばしていた。
 
 
 

“parallel my mind, parallel my mind

どちらの僕も僕であって

右へ左へ回れ右して 彷徨っている

予測不能の 未来は曖昧

だから僕らは 迷ってしまう

そんな自分がはきそうに辛いんだ”
 

この曲が、わたしの迷いも憂いも吹き飛ばした。

いつの間にか、会場の一体感に包まれて笑っていた。
 
 
 
 
 

一生さんのMC、めったに聴けない元気さんの歌、誠司さんのドラムソロ。

カッコよくて、楽しくて、眩しくて、優しくて、胸がいっぱいになった。
 
 
 

ライブが終わり、身体は感動で震えていた。
衝撃的で、忘れられない体験になった。

この衝撃を、誰かに伝えたくて伝えたくてたまらなかった。
 

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2017年12月4日。
朝起きると、ファンクラブブログが更新されていた。

次の日に、「flumpool活動休止」のメールが届いた。

隆太さんは、いつもライブで言う。

「後ろの後ろまで、全部見えてるよ!」
「ひとりひとりに届けたい歌です。」

ステージからは離れた席にいても、
席とか、どこにいようと、イヤホンの向だって、

ひとりひとりに届けたい。

その言葉が、綺麗事じゃないと
あのライブで隆太さんの声が出なくなったときに、歌った人は
実感したんじゃないかなと思う。
 
 

今はただ、
楽しく歌う隆太さんと
進化した一生さん元気さん誠司さんに会える日を楽しみに待っている。

10周年。
花になれの「十年後僕に この歌を捧げよう」その歌詞が、意味深に響く。

どんな、景色が見れるだろう。

予想出来ない。

Re:image、
どんな未来を彼らはイメージしたのだろう。

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