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主人公の卒業

乃木坂46 生駒里奈 卒業コンサート 日本武道館公演で感じた事

アイドルグループ乃木坂46の生駒里奈が卒業。
 

私がインフルエンザで寝込んでいた1月31日に飛び込んできたニュースだった。
生駒は乃木坂46の1〜5枚目までのシングル曲のセンターを務め、バラエティ番組でも目にする機会が多いメンバーだった。
ライブではダンスに定評があり、つねに目を奪われてしまう存在だった。
 

私の学生時代はアイドルは無縁だった。
The Strokes,The Libertines,Mando Diao,The White Stripes等のロックンロールリバイバルを満喫した世代である。
そんな私が乃木坂46に興味を持ち出したのが、「きっかけ」という曲だ。ふとした時にTVで見て、歌・メロディ・アレンジ・歌詞が胸に響いた。
そこから乃木坂46の曲を聞くようになった。
 

乃木坂46には「卒業」というシステムがある。
「何歳までに辞めなくてはいけない」という決まりは無いが、各々が自分のタイミングで卒業を決断するというシステムだ。
このシステムがあるために、とても儚く「今の乃木坂」は今しか見れない。という気持ちになるのだと思う。
そんな生駒が、このタイミングで卒業を決めたのには驚いた。グループの人気も上り坂。
辞める理由なんて無いのではないか。
残念な気持ちと寂しい気持ち、ほんの少しのおめでとうという気持ちが入り乱れ、複雑な思いだった。
 

4/22に日本武道館で卒業コンサートをする事が決まった。
幸いにもチケットを取る事ができ、足を運ぶ事となった。

当日の天気は晴れ。ライブなどのイベントは雨になる印象の強い乃木坂46だが、この日ばかりは天気も生駒の卒業をお祝いしてくれているように思えた。
会場に入ると、楽しもうとしている人、悲しんでいる人、ずっと目を閉じている人、様々な思いをもって会場に足を運んでいるのがわかった。
私自身は、初期からグループを引っ張ってきた最重要メンバーの卒業コンサートという事で、寂しい気持ちでライブが始まるのを待っていた。

18時になり、OVERTUREが流れヒートアップする会場。
1曲目に披露した曲は、乃木坂の詩。この曲はライブの終盤で歌われる事が多く、乃木坂46にとってアンセムのような曲。
予想外の選曲に驚き、私の涙腺はすぐに崩壊する事になる。

ライブは進んでいき、7曲目に4月25日にリリースしたシングルのカップリング曲「Against」を披露する。
この曲は、1期生のみで歌い上げるナンバーで、生駒はセンターを任されている楽曲である。
間奏で生駒のソロダンスがあり、素晴らしすぎる表現力、全身全霊を込めたパフォーマンス、に涙が止まらなかった。
「Against」の歌詞は、秋元康氏が生駒の事を書いた詞だ。

歌詞に、

いつのまにか辿り着いた
目指していた山の頂
思い出を振り向くよりも
新たな山を登りたい

という箇所がある。

今ではアイドルグループとして、トップクラスの人気、実力がある乃木坂46だが、
当時はAKB48の公式ライバルというコンセプトでデビューした。
様々な苦労の中、生駒を中心に山の頂に辿り着いたグループ。
そんな中、生駒はどうして新たな山を登りたいと思ってしまったのか。もう少しグループでやっても良いのではないかという思いが、私の心に引っかかっていた。

ライブの8曲目は4月25日にリリースした20thシングルの表題曲「シンクロニシティ」だった。
生駒はこのシングルを製作するにあたり、秋元康氏からセンターの打診を受けていた。
しかし、生駒はそれを断った。大事な20thシングルを「生駒の卒業シングル」というだけの形にはしたくなかったようだ。
結果的に生駒のポジションは2列目の真ん中。布陣の中心に配置される事になる。
この曲でも生駒の生き生きとした表現を見る事が出来た。

本編ラストの曲は、生駒が「私の代名詞の曲」と言い切った「制服のマネキン」だった。
このライブのハイライトと言っても良い素晴らしいダンス、歌で観客を魅了する。
体の小さい生駒が、凄く大きい存在に見えた。

アンコールのMCで、生駒が卒業の理由に「上手くなりたいと思った。この世界に夢を持ってしまった、その先に続く夢を掴みたいと思ってしまった。」と言った。
この先どの分野で活躍してくれるのかはわからないが、今の自分のパフォーマンスよりも、さらに上を目指すとは驚いた。
生駒の卒業発表に関してのブログでは、「今の乃木坂46は最強です。だから安心して任せられるのです。」と言い切っていた。
生駒の卒業のタイミングとしてはベストなタイミングだったのかもしれない。
とライブを通して思えるようになってきた。

アンコールラストの曲はデビュー曲の「ぐるぐるカーテン」。
この曲の初披露は、AKB48のリクエストアワーというライブイベントだった。
(映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」でこの時の映像を確認する事が出来る。)
この曲を歌い終わった後、生駒が涙ながらにこう言った。
「乃木坂46には超えなければいけない目標があります。その目標とはAKB48さんです。」
言葉を詰まらせながら、お世辞にも上手とは言えない宣言で、AKB48のファンから優しい拍手をして頂けた。
そんな事を思い出しながら、優しくて力強いパフォーマンスに釘づけになった。

アンコールが終わり、ライブ終了かと思った時にサプライズがあった。
モニターに秋元康氏のメッセージが映し出される。
「君の名は希望は、生駒をイメージして作詞した。乃木坂46を卒業しても、みんなの希望でいてください。」

この後にダブルアンコールに突入。卒業コンサートのラストの曲は「君の名は希望」乃木坂46の代表曲である。
「君の名は希望」は、主人公が「希望を持つ事」を「恋が始まる」という事に置き換えた素晴らしい詞になっている。
(あくまで私の認識であり、正しい解釈かはわからない。)
私は小さい頃から歌が好きで、膨大な量の曲を聞いてきたが、「君の名は希望」は最も好きな歌詞である。
生駒は学生時代が好きではなかったと言っている。そんな生駒が乃木坂46という希望を持ち、仲間と共に夢を叶えていくという姿が、漫画の主人公のように見えて素敵だなと思った。
この曲で生駒はメンバー1人1人からバラを手渡された。メンバーにとっても、かけがえのない時間を惜しむように楽しもうとしている姿が印象的だった。
その景色が本当に素晴らしく、素敵なライブになったなと思った。

上り坂の乃木坂46だが、生駒が抜けて一つの時代が終わりを迎えたように感じてしまっている。今後も卒業するメンバーは出てくるだろう。
ただ、グループの雰囲気はとても良く見える。まだまだ見たことの無い景色を見させてもらえるような気がする。
今後も乃木坂46という希望を応援していきたいと思う。

そして、卒業した生駒が新たな山を登るところが楽しみで楽しみで仕方がない。
ダンスの技術を上げたいとテレビ番組で語っていた。
今以上に進化した生駒が見れる事を想像するだけでワクワクする。
とはいえ、今まで全速力で駆け抜けてきたのだから、ゆっくり休んだり、遊んだり、自由な生活もして欲しいなと思う。
 

生駒里奈さん、本当にありがとう。

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