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今更に‘I’ Novelに着目する

RADWIMPSの描く人間性

怠惰に流れる人間になんてならないように、
社会に還元できるだけの人間になりなさい。
去年、高校入試へ向かう道のり、思えばこんな事を言われ続けた。
ずっと勉強をしていた日々、僕は日々に理由なんて求めずに1年間を生きた。

僕の1年間の唯一の愉しみは音楽を聴く事だった。いろんなバンドのアルバムを聴き漁った。中でもRADWIMPSの「人間開花」は特別だ。
といっても殆ど‘I’ Novelを聴いていた。

(ずいぶん長らく歩いてきたような そんな気がしていただけなんだ 小説にしたらせいぜい まだ3行目あたりのこの人生)

流動的かつ受動的に過ぎていく日々の不安もなんだか救われる様な気がして、俺はこの曲を聴きまくった。
大丈夫、これからなんにだってなれる。
そんなポケットに入れれば二度と取り出せないくらいの希望を抱えて1年間を駆け抜けた。
 

結果は、合格。嬉しかった。と、同時に楽しみだった。新しい生活が、新しい環境が。
実をいうと、中学校生活にはあまりいい思い出がない。
喧嘩になったり、イジメられたりする事こそなかったがクラスメイトとあまり深く付き合おうと思わなかった。
彼らの考え方が、心地よく感じなかったのだ。
周りと違うものや考えの合わないものを必要以上に拒み、存在を否定する。そんなクラスに「出会えた事のキセキ♪」なんていうワードは浅はかで、世界で一番醜いワードに感じた。

だから、高校は楽しみだった。俺が受かったのはそれなりの進学校、きっと人として成長した人が集まるに違いない!と思っていた。

でも、違った。
中学校と何ら変わりはなかった。
周りと違った雰囲気を持っているものはダサい。
付き合った事のないヤツはダサい。
学力のないヤツはダサい。
地味なヤツなダサい。
ブスはダサい。
ダサい、ダサい、ダサい、ダサい。

初めて、学力は人間性と何の関係もないことを実感した。
自分は何の為に頑張っているんだと、感じた。
周りの大多数にダサいと思われない為に?こんな大多数に還元する為に?
俺はてっきり、人間性を磨く為だと思っていた。

気づけばまた、‘I’ Novelを聴いていた。どんだけ好きなんだよ、‘I’ Novel。と思ったけど、違った。
曲の景色が、ハッキリと違って見えた。
前は、溢れんばかりの希望を歌った曲だと感じた。
違った、これは人間性を本質を捉えた曲だ。

(例え1ページで終わる命も 1000ページに及ぶ命も 比べられるようなもんではない 同じ輝きを放つに違いない)
 

(1ページを生きた少年の 本には誰よりも光る一行が 綴られているんだ そう信じてやまないんだ もうジタバタしていたいんだ)

(僕もどれだけ遺せんだ ねぇどれだけ生きれんだ 時間以外の単位で)

人間は学力とか分かり易い基準で比較できる。
能力値はそれで評価すればいい、でも人間性は違うだろ。
たとえ文面は空虚でも、その人の世界の一瞬は途轍もない爆発力に溢れているんだ。
僕も、そうなりたい。決して大多数の目に止まる人間ではなく、自分を愛してくれる人に、大切な人に、一生消えることのない輝きを.残せる人に。
 

そして、小説みたいな人生を描ける様に。
 
 

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