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リベンジを越えて、共にその先の未来へ

9mm Parabellum Bullet カオスの百年 vol.12を終えて

13曲目、Talking Machineの冒頭。おもむろに滝が卓郎に近づく。
次の瞬間、ふたりは2本のマラカスを1本ずつ分け合い、笑顔で振り鳴らし始めた。
会場は一瞬驚きに揺れ、直後あたたかく激しい歓喜の渦に包まれた。
私は目の前のステージで繰り広げられる光景に我が眼を疑い、直後襲ってきたとてつもない歓喜に酔いしれ、我が身を任せた。その後のことはよく覚えていない。とにかく楽しくて、嬉しくて、かっこよくて。無我夢中だった。わけがわからなくなった。

前回の野音、そしてあの2016年11月に発表された滝のライブ活動休止の報を経て、こんな光景が待っていようとは。
あの日参加した人間の、一体誰が予想できたことか。
人生何があるかわからない。
今日この日まで自分の人生をあきらめずに、生き抜いてこれてよかった。

9mmの楽曲に「太陽が欲しいだけ」という曲がある。
今回の公演直前にPVが公開され、前回の野音のライブ映像を交えたその内容に野音でのバンドセットでの演奏を否がおうにも期待されたこの曲。

当日AC 9mmでは演奏されたが、続く9mmのステージでは演奏されず、最終的に私は予想を裏切られた。
裏切られたといっても、いい意味でだ。
私はこの曲が大好きで、今回のライブで聞きたくなかったと言えばそれは嘘になる。
けど、この曲の音や歌詞そのものをこの日の9mmがステージですべて体現していた。私はライブを見終わりそう思った。

「あらゆる壁をぶち壊して 迷いを蹴散らして おまえの瞳の奥にある 太陽が欲しいだけ」
(太陽が欲しいだけ)

2年前の野音、あの日から今日まで、もしかしたら目の前に立ち塞がってきたあらゆる壁はぶち壊せなかったかもしれない。あらゆる迷いは蹴散らせなかったかもしれない。
けれど、迷いながら、悩みながら、それでも彼らは壁に挑み続ける道を選んでくれた。
時には迂回路を進みながら、時には仲間の力を借りながら、止まらずに進み続けてきてくれた。

彼らはわかりやすくリスナーを励ますような前向きな内容の歌詞ばかりを歌っているわけではない。曲もそうだ。何ならMCだってそうだ。
(誤解がないように言っておくが、卓郎のワンダーで飾らないMC、私は大好きだ)

けれど彼らが演奏している姿に、音に、歌声に、私はとてつもなく励まされる。
それは、彼らが常にステージで全力で私達リスナーに音楽を届けてくれるからだと私は思う。
ステージで死力を尽くす彼らに私は何度も何度も励まされてきた。
こんなに頑張っている彼らのライブに行く時、彼らの音楽に対峙する時、自分も全力の自分でいたい。
自分は自分の生活を必死に頑張って、彼らに会いに行きたい。
私の中でそう思わせてくれるバンドが9mm Parabellum Bulletなのだ。
今までもそうだったし、きっとこれからもそうなんだろう。
何の根拠もないが、全力で信じられる。

「つぼみをひらいて 指切りほどいて また会おう かならず」(Scenes)

バンドとリスナー、立場は異なっても生きるために毎日何かしらと戦っていることは間違いない。
お互いに色んなものを乗り越えて、私はまた彼らに、彼らの音楽に会いにいきたいと思う。

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