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GLIM SPANKY のロックスピリット

誰のために音楽を作るのだろうか

先日勤め先で言われた言葉に深く考えさせられた。
1ヶ月後に退職が決まっている身とは言え、仕事での疑問点を上司に聞いたのだ。
きちんと教えてくれたのだが、さらに質問をすると返ってきた言葉が以下のようなものだった。

それは自分の疑問を解決したいというあなたの自己満足でしょう?
あなたはあと一ヶ月で辞めるし、一ヶ月後にはコンピュータも変わるので冷たい言い方ですが教える意味がありません。
企業で働くというのは自己満足のためではなくて、自分を犠牲にしてみんなと協調しあって企業のために尽くすのが大切ですから。

前半のことは理解できるが、後半の内容に考えさせられてしまった。
今の企業に務める前は16年間、営業畑でノルマを課せられて仕事をしてきた。
しかし、企業のために働くという意識はまるでなかった。
得意先が喜んでくれて、得意先と良い人間関係が築けて、自分の知識が増えたら嬉しい。
その結果として給料があると考えていた。
でも結局はノルマは達成しなければならないし、その試練を乗り越えてこそ自分が成長できると思っていた。
下っ端の平社員なので自由にできたのかも知れない。
しかしいまの企業は個人経営なので、自分のためではなく企業のために働かざるを得ないのかも知れないとも思う。
 

私がそのときに真っ先に浮かんできたのがGLIM SPANKYの褒めろよだった。
 

褒めろよ いつか世界が掌返すの見たいなら
褒めろよ 踊る阿呆と踊るフリして

この歌詞は強烈にこの社会を風刺しているのだと感じた。
大企業でも中小企業でもこの世の中は利益優先。
生活するにはお金がいる。利益優先は当たり前のことだが働くことの喜びや幸せは蔑ろにされている。
結局はすべてがトップダウンの世界。
逆らえないから今は我慢して言うことを聞いて、いつか自分が偉くなったら会社の構造を変えてやる!と意気込んでいるが、気付いてみると平社員のまま。もしくは昇進したとしても企業の大きな波にのまれてあくせく働く毎日。そのうちに若い時の野心や希望は忘れている…。

松尾レミはそんなモヤモヤした気持ちを持っている大多数の労働者の気持ちを代弁してくれた。
いや、労働者だけではないだろう。今の自分の置かれている環境をどうにか変えたい人達の気持ちを。

そして大人になったらで松尾レミはこうも言っている。

猫被り 大人は知らない
この輝く世界がだんだん見えなくなっていくけど

この世の全ては 大人になったら解るのかい

私は結婚し子供もいる。
子供には夢を持つことの大切さを教えて、純粋できれいな目で世の中を見てほしいと願っている。
でも教える大人は汚れた心で利益を生み出し、悪いことを隠そうとする。
大人になって解ったことは汚いことのほうが多い。

それは先にも書いたように自分の幸せのために働けないことが根底にあるのではないだろうか。
自分の意識を変えてもそれには限界がある。

そんな時に現実逃避し、若い時に思った希望を思い出す事ができるのが音楽だ。
GLIM SPANKYの楽曲は松尾レミの書く歌詞の世界が見事なまでにメロディーにはまっており、
そしてあの声と70年代を思わせるギターサウンド。
自分の中でくすぶっていた若い頃の思いが大きな炎となって、自分はもう一度できると思わせてくれるのだ。

みなそれぞれ共感する音楽は違うが、音楽にはそんな力がある。

どうか彼らも自分達の幸せのために音楽を作り続けて欲しい。
自分たちの信念を曲げずに音楽を追求していく姿に私達は共感するのだ。
信念を曲げない、これこそがロックスピリットだと思う。
 
 
 

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