1439 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

パンパンのバン

WANIMAにありがとうをこめて

ラスタカラーに塗装された、賑やかなバンが通りを走っていた。
車のうしろにはPIZZA OF DEATHのロゴのステッカー。
運転手は派手な髪色の三人組。
 
 

なんだか楽しそうだったから
私はそのバンに乗り込んでみることにした。

既に後部座席にはたくさんの人。
みんな私のことを凄く歓迎してくれた。
 

3人の歌う歌にはとても勇気づけられた。
明るい歌、切ない歌、ちょっとエロい歌、
そして勇気を貰える力強い歌。

そのどれも、私の心にズドーンと響いて
気付けば後部座席の仲間と口ずさめるようになっていた。
 
 
 
 
 
 
 

バンに乗り込んだ頃
私は人生の踏ん張り時だった。

古い荷物を捨て、新しい場所で頑張るための土台作りみたいな時期。

歯車と歯車の設置は完了していた。
でも、歯車同士がからみ合い、動きだすまでは一番力が必要。
 

そんな時、3人の作ったTHANXという曲が私の背中を押してくれたのだった。
目を閉じれば3秒で眠れる、というくらい仕事で疲労が溜まっていたのに
この曲を聴けば、驚くほど元気を貰えた。
立ち続けていられた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

旅が続くにつれ、バンに乗り込んでくる人も増える。
後部座席はパンパン。
 

もうこれ以上この車には人を乗せることはできないよ。
そういって3人は愛着のあるバンを降りた。
 
 
 

そして次に乗り込んだのは、
WANIMAマークを掲げた大きな列車だった。
 
 
 

ひどく困惑した。
あのバンが良かったのに。
今まで通りで良いのに。
これじゃあ、3人を近くに感じられないよ。
そして、あのかっこいいPIZZAのロゴに戻して!
 
 
 

そんなことを想いながら
しぶしぶ乗り込んだ列車は
バンとは比べものにならないくらい設備が充実していた。
 

空調がきいてとっても快適。
巨大なLEDパネルも完備されていて、3人の演奏を観ることができる。
バンの中でひしめきあっているよりも、むしろ3人をしっかり観られるのかもしれない。
音響もバッチリで、よく聞こえる。
 
 
 

たくさんの人を受け入れられるようになってから
乗り込んでくる人の年齢層も広がった。

子どもから大人まで、バンに乗っていた頃にはいなかったような人たちが
列車の座席を埋めている。
 
 
 
 
 
 
 

3人がバンを降りて、この列車を選んだ理由。
 

それは
たくさんの人たちに、自分達の歌を届けたかったから。
見たことのない景色を見せたかったから。
 
 
 

その願いは叶えられたように思う。

けれどそれは
3人の走らせるバンの後部座席で、これからどんな景色を見られるんだろうと
期待に胸を膨らませていた私の想像とは
少し違ったものだった。
 
 
 

バンに慣れすぎた私は
どうしてもこの列車の乗り心地に慣れることができず
 

たまらずこの列車から飛び降りてしまうのだった。
 
 
 
 
 
 

私の降りた列車は速度をあげながら走り続ける。
たくさんの人が乗り込んで、どんどん車両を連結させながら
色々な景色を見せながら。
そこでは、3人の歌で笑顔になる人、救われる人もいるのかもしれない。
 
 
 
 
 
 

ここにはいられないと、列車とわかれ歩き出したけれど

そこで自然と口ずさむのは、やっぱり3人の歌だった。
思い出すのは、歌に救われて踏ん張った日々。
3人とみてきた景色の数々。
 
 
 

距離や規模が変わっていくのは仕方のないことかもしれない。
 

それを寂しいと感じる今は
イヤフォンでWANIMAと繋がろう。

どんなことがあっても1対3だから。
 
 

超特急で走る列車に

またいつか、「ともに」と思えたら
難しいことは考えず

乗り込んでみようかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい