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2017年4月21日

むぎちゃん (29歳)

誰かの隣にいる音楽

back number 清水依与吏の生み出す曲

「誰かの肩を押すような曲じゃないけど、これかもずっと隣にいれるような曲を作るから。」
ライブの終盤、メンバーも会場もみんなが最高潮のタイミングでボーカルの清水依与吏が言う。
ちょっと涙ぐんでる人、一言も聞き逃さないように真剣に聞き入っている人。
ここにいる、何千人、何万人の人たちにはそれぞれのそれだけの数の毎日がある。
年齢も性別も置かれている状況も違うのに、全員がその言葉を疑っていない。
私もそのうちの1人で、私にも私にしかない毎日がある。

仕事辛くてもう頑張れないって思った時、何度も『SISTER』を聴いた。
母親から、忙しいのはわかるけど、たまには連絡してきなさいと言われたと時は『手紙』を聴いて親孝行できるような人間になろうと思った。
失恋した友達にかけてあげれる言葉がみつからなくて、『fish』を聴いて一緒に泣いた。
好きな人のことを思いながら『はじまりはじまり』を口ずさむ。
結婚した友達に『花束』を贈った。
夢が叶いそうなのに、いざとなって何故か最後の一歩が踏み出せない私の肩を押してくれたのは『電車の窓から』だった。

back numberに出会って3年、私を取り巻く環境もback numberを取り巻く環境も少なからず変化していている。
それでも、いろんな場面で私の隣にはいつもback numberが確かにいてくれた。
きっと、ライブ中に泣いていたあの子の隣にも。

「ずっと隣にいる」なんて簡単そうに思えて実はとても難しいことだと私は思う。
誰もが人生の中で隣にいてくれた人、いてほしい人、隣にいてあげたいと思う人は環境の変化やその時々の気持ちで変わってきたはず。
どれだけ望んでも隣にいてもらえなかったこと、いれなかったこともあった。
だから、「ずっと隣にいる」なんて言葉は信じたいけれど少し嘘くさい。そんな言葉。
それでも、なぜか清水依与吏が言うと、そうだね、これからも宜しくね、って思う私がいる。

ベストアルバム『アンコール』もたくさん売れて、ライブの規模も大きくなってどんどん遠くにいってる気がして寂しいと思うことがたまにある。
同時に寂しいだなんて不思議な感覚だなぁ、と思う。
それはきっとこれまで私の毎日の中にback numberが確かにいた、ということなんだろう。
そう思うことが増えた今でも、back numberはふとした時に気づけばここにいるよ、って隣にいてくれる。
一緒に頑張ろう、辛いなら泣いて良いんだよ、そんなこともたまにはあるよ、そう言ってくれる。上からでも下からでもなく、同じ目線で。
back numberの魅力はきっとそんなところにあるんだと思う。

「俺ら人間としてまだまだだけど、命削って、自分たちが良いと思える曲だけをつくってくから。」
演奏に入る前 、清水依与吏がこう締めくくった。

きっと、次に出す曲もこれまでの曲も、また今日も明日も誰かの隣にいるんだろう。
私の隣にいてほしいし、隣にいさせてほしい、そう思って今日もback numberの曲を聴く。
もう少しだけ近くにいてほしい時にはライブに会いに行く。

いつも隣にいてくれてありがとう。

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