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愛を交わし,あらゆる感情が昇華する

RADWIMPS・Road to Catharsis Tour 2018・名古屋公演に寄せて

 映画「君の名は。」を観た日,映画館に響き渡る洋次郎の声とRADWIMPSの美しい音楽が,全身に,心に,溶け込んでくるような感覚を覚え,すっかり魅せられた。Road to Catharsis Tour 2018・名古屋公演を観た今,そのときと同じような感覚で凄まじい余韻に浸ることになった。まだツアー中ということもあり,ネタばれを避けながら,この感覚を言葉にしたいなと思い,綴ってみる。

 前回のHuman Bloom Tour 2017がアルバム「人間開花」をモチーフにしたものであったのに対し,今回はシングル「カタルシスト」を機にしたツアー。いろいろな曲が演奏され,イントロの音が鳴るたびに大歓声が起こった。おそらく「この曲が来たか!」という歓びと驚きの声なのだが,「君の名は。」から入った新規ファンの私には正直なところ知らない曲だらけだった。ライブ中に「RADWIMPSのライブに初めて来た人」と洋次郎が尋ねると結構な数の人が手を挙げたことを考えると,私だけではなかったはずだ。それでも,全然気にならずに楽しむことができ,むしろ沼にズブズブとはまるがごとく,過去曲も買い集めて聴き込もうと思うほどに魅了されてしまった。

 目を惹く赤い衣装に身を包み,全身で曲を表現して歌ってまわる洋次郎は,圧倒的な存在感を放っていた。縦長に広いガイシホールのスタンドから,正直ステージは遠い。アリーナの観客は無数の蟻のごとく小さく見える。それなのに,洋次郎は大きく見えた。メンバーの音や観客の動きや声を,指揮者のように自由自在に操って盛り上げる姿に,音楽で遊ぶ楽しさを実感させられた。

 そんなふうに神々しくすらあるのに,口を開くと友達みたいな語り口で「ただいま」という洋次郎。「全部あげるから,全部くれ」と,愛を交わし合うことを求められたら,観客のテンションは上がるしかない。音に身を任せて汗を流し,声を出し,楽しくて笑顔になったと思ったら,切ない気持ちになったり,誰かを愛する気持ちを思い出したり,どろどろとした心をえぐられたり,これまで生きてきたこと・この世界で生きていくことに思いを巡らせたり,鳥肌が立つほど聴き入ってしまったり・・・,とにかく感情が忙しかった。照明や演出もそれに拍車をかけた。

 ライブを通して表現されたRADWIMPSの思いが愛をもって確かに私に伝わり,私もまた心の動きを音に乗せて表現し,すべてをRADWIMPSに捧げた。会場みんながそうなっていたと思う。あらゆる感情が昇華していき,まさに「カタルシス」が起きていた。また会いに来ると言ってくれたことを信じると同時に,私もまた会いに行くことを誓った。

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