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2017年4月24日

直 (36歳)
44
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あのオレンジの光の先へ

クリープハイプが照らす私の道

クリープハイプについて書こうと思ったが、自慢気に書けるほど私の中のクリープハイプの歴史は長くない。かと言って意気揚々とクリープハイプの音楽について書けるほど知識もない。
なので、誰が興味があるのか分からないが、私のクリープハイプとの出会いについて書く事にしようと思う。

私がクリープハイプに出会ったのは雑誌の中だった。
いつもは買わない音楽雑誌を買った私は、そこでクリープハイプのインタビューを読んだ。
確かアルバムが完成したタイミングのインタビューだったと記憶している。
今となっては内容は覚えていないし、そんなに衝撃的なインタビューではなかったと思う。
ただ、無性にクリープハイプの音楽が聴きたくなって、その足でレンタルショップへ向かった。

『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」』
タイトルに惹かれた。そして声に惚れた。
今までこんなヒリヒリした歌詞をこんなに感情的に歌う人に出会った事はなかった。
このアルバムの歌詞に出て来る主人公に決して私は重ならない。だって私はピンサロ嬢ではないし若くもないし恋だってしてない、どこにでもいるただの主婦だから。
それなのに何故か、《あのオレンジの光の先へ》行ける気がした。それくらい何の抵抗もなくクリープハイプの音楽は私の中にすんなりと入って来た。
気付けば毎日聴いていた。
そして歌詞の意味を知っては驚き、ギターの音にときめき、ベースラインに惚れ惚れし、ドラムの音に身体を揺らしていた。
そうなると後はあっという間だった。山の頂上から転がり落ちるようにハマっていった。
クリープハイプをワンマンライブで初めて見たのはホールだった。
ぬるっとステージに出て来た4人は派手な演出もなくとにかく音を奏でた。音楽に素直で自分たちの曲が私達に真っ直ぐ届くように。その姿が美しく眩しすぎて鳥肌が止まらなかった。
単純にかっこ良いと思った。

最近、昔の曲の方が良かったいう意見をよく見る。
昔に比べて歌詞は分かりやすくサウンドは明らかに聴きやすい曲が多くなった。
正直私も思った、もう昔の様な尖った生々しい曲は聴けないのかなと。
変わっていく事に動揺もしたし不安にもなった。
ただ、クリープハイプは変わったのではなく進んだのだと最新アルバム『世界観』で思い知る。
確実に色んなものを吸収しそれを自分たちの物にしていると。それだけ『世界観』の衝撃は強かった。
尾崎さんが以前、「変わりながら一緒にいましょう、変わったその先で会いましょう」と言った。
その意味がここへ来て大きな意味を持った。
私も進まなければいけないと思った。後ろばかりを見ている場合ではない、置いていかれる。ここで置いていかれるわけにはいかない。
置いていかれて堪るもんか。

クリープハイプは4/26に新曲『イト』をリリースする。
メンバー4人が口を揃えて良い曲だと言う。
もちろんこれまでも良い曲を作って来たクリープハイプが敢えて良い曲だと言うほどの作品。
名曲の誕生に胸が高鳴る。
そして『イト』はクリープハイプにとって必ず意味のある曲になるはずだ。

《いつかこの糸が千切れるまで 今は踊れ手のひらで
どうか重ねた手の温もりで 何度でも探せ》
《いつもまとわりつくこの糸を 運命と呼べるその日まで
どうか重ねた手を掴むまで 何度でも壊せ》
(イト)
 

『イト』にはたくさんの覚悟が詰まっている、たくさんの希望を乗せている。
私なんかが想像出来ないくらい、これまで色々な困難な状況に立って来たはずだ。前に進めなくなり、投げ出したくなった事もあるだろう。
それらを全て受け止めて自分を誤魔化し慰めたくさんの物を噛み砕いて来たんだろう。
だからこそ見れる景色がある。そしてその景色は美しい。
これから先もこのバンドを見続けたい。
このバンドが見せてくれる光の先に居続けたい。
辛かった事も悲しかった事も苦しかった事も全て、「クリープハイプに出会うための運命」と呼べるその日まで。
 

嗚呼、クリープハイプとの出会いについて書くつもりが変に評論家じみた事まで書いてしまった。
「余計なお世話だよ、ばーか」と尾崎さんは言うだろうな。

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