1321 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

「だめだめでも許すよ」って伝えに来たの。

チャットモンチー 『誕生』のレビュー

私たちのチャットモンチーが解散を決めてから半年が経ち、
最後のアルバムとなる『誕生』が私たちの元に届いた。
1曲目に彼女達の代名詞であったガールズロックの面影は無く始まるテクノサウンドに驚き、
2曲目ではボーカルえっちゃんの「北朝鮮とアメリカの狭間」という歌わなさそうなキーワードに驚き、
初期の代表曲である『恋の煙』は3人のガールズバンドロックナンバーからBase Ball Bear 小出祐介氏によってエレクトロのダンスナンバーに生まれ変わりメロディーも新しくなった。

本当にこれで終わり?って言いたくなるような8曲の短いアルバムに唇を噛み締める。

でも気付く、6曲目の『砂鉄』の「だめでもだめだめでも 許すよ」というフレーズに
チャットモンチーの帰還とやっぱり本当の完結を。
この曲の作詞は旧友であり旧メンバーの高橋久美子が作詞しており、
私にはこれは高橋久美子在籍時に出したアルバム『告白』のラストを飾る
橋本絵莉子作詞の『やさしさ』の答えだと思って鳥肌が立った。
あの時、橋本絵莉子は泣きそうに歌いながら「明日ダメでも 明後日ダメダメでも 私を許して それがやさしさでしょう?」と言った。
それをメンバーから離れた7年越しに抱きしめるように答えをくれたクミコンのやさしさに、
3人で始まったチャットモンチーの帰還とやっぱり本当の完結を見た。

正直これを最後のラストアルバムとするにはあまりにも”続き”があるように思えて
受け止めきれない諦めきれないようなアルバムだけど、
元ドラマーだった高橋久美子は作詞・文筆活動の道へ、
ベースの福岡晃子はDJやコラボレーションなど様々な場で活動し、
そしてボーカル・ギターの橋本絵莉子は母として子を育て、
出来るならずっとギターをかき鳴らして、
無理でも時々は歌ってほしいなんて願いながら、
力強くてそれでいて不器用で頑固だった彼女達の事、
チャットモンチーというバンドが存在し、今ここに終わって行くことを
私たちは「だめだめでも許すよ」って今泣きながらここに書き記します。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい