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2017年4月24日

とみー (21歳)

世界をつないできた音楽と個人に届いた音楽

Coldplay@東京ドーム

2017年4月19日、この空間には50000人以上の人がいて、さらにそれまで世界中の同規模かそれ以上のスタジアムで演奏されてきて、つまり、何十万、何百万もの人とライブを通して思いを共有していると思うとColdplayというバンドのスケールの大きさが伺える。その中で一個人として私なりの感想をライブの流れに沿って書いていこうと思う。

オープニングから東京ドームのゲージがマックスになっていた。
SEが流れ、スクリーンに世界地図が映り、それまで彼らがツアーを回ってきた国々が線で結ばれ、そしてアジア編最終公演となる東京が結ばれたとき、一曲目の”A Head Full Of Dreams”が始まった。
問答無用のアッパーな曲であり、全てのお客さんの手につけられたザイロバンドの光が一層曲に輝きをもたらしていた。(実は最初、私のザイロバンドは光らなくて、次の”Yellow”の時に走って取り替えてもらいにいった。)

そして”Yellow””Every Teardrop Is A Waterfall”と代表曲が演奏される。たった数曲で会場が一つになるほどのエネルギーを感じる。

続く”The Scientist”ですでに私は込み上げるものが抑えられなくなっていた。実はこの曲をあまりよくきいたことがなかった。歌詞の意味も分からなかった。でも理由もなく涙が止まらなくなった。

ライブに行く前、CDなどで曲を聴いているときは、「この曲生で聴いたら泣いちゃうな」と思うことはあるけれど、あまり聴いていなかった曲でライブできいて泣くという経験は生で観に行かないと起こりえないことだし、初めての経験だった。

次は”Birds”。私はこの曲の終わり方が好きだ。最後、’I think you’re so cool’という歌詞で会場が暗くなり、まるで4人がフッと消えたかのように終わる。でも’君は本当に素敵だと思う’と締めくくられているところが素敵だと感じた。

“Paradise”が終わり、4人が真ん中に移動し、前作『Ghost Stories』より”Always In My Head”と”Magic”が演奏される。前作と今作では陰と陽のような対比がされることがあるが、ライブにおいてしっかりと歌われる場所が確保されているところが、彼らにとって大切な曲であることが伝わってくる。

上記のミニマルな2曲の次に”Everglow”が演奏される。ここで、前作と今作が地続きのアルバムであると実感した。

“Midnight”が少し短めにはさまれ、メンバーが元のステージに戻り、”Charlie Brown””Hymn For The Weekend”で再び会場がマックスボルテージに。

そして、続いて演奏されたのが”Fix you”。何と言っても歌詞がいい。和訳とかも読んでいて、この曲は泣いちゃうなと思っていたが、やっぱり込み上がるものを抑えられなかった。

そんな思いも束の間、後半戦が幕を開けるように”Vida La Vida””Adventure Of A Lifetime”へ。カラフルなバルーンも投下され、巨大なシンガロングが巻き起こる。

“Kaleidoscope”を経て、再びメンバーが移動し、アリーナの真ん中より少し斜めの方に作られた小さいステージへ。そこで”In My Place””Don’t Panic””Til Kingdom Come”と初期、中期の曲がアコースティックで演奏される。

再びステージに戻り、なんと東京ドームで新曲”All I Can Think About is You”が世界初披露される。ところが、一度ボーカルのクリスが演奏を止める。「やるなら完璧にやりたい」といっていたがどうやらクリスがマイクを置き忘れていたようだ。「頼むからYouTubeにアップしないで!」と頭を下げる光景に会場も和やかになった。今作のキラキラした感じとは一転し、ダークな雰囲気漂う、それでいて美しいメロディが素直に響く印象だった。

そしてクライマックスへ。The Chainsmokersとのコラボ曲”Something Just Like This”と前作で唯一陽に通じる”A Sky Full Of Stars”。ラストは”Up&Up”。祝祭感に包まれライブは終演した。

チケットを取ってから約半年。待ちに待ったこの日。始まる前に友人に「この待ってる間が1番楽しい時やで、楽しいライブは始まったら一瞬で終わっちゃうから」と言われ、確かにと思いつつようやくこの日を迎えた。やはりライブは一瞬で終わってしまったかのようだった。あまりに楽しすぎて。しかし、頭の中にこの日見たもの、聞いたものが焼き付いてしまったようだ。頭と心に永遠に残ると思った。

全体を通して泣いてばかりいたような(笑)。
今思い出しても涙がこぼれそうなくらい。でもこの涙は決して悲しいものだけでなくそこに彼らが寄り添ってくれている、そう感じる温かさが含まれている。そして彼らがその延長で最高にアッパーでハッピーな曲を鳴らしてくれているから。今も頭の中であの夢のような時間を思い出せるから。

まさにA Head Full Of Dreams。

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