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2017年4月24日

アフターゼロ (20歳)
4
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今までの自分から変わるという決意

救ってくれた野狐禅の音楽

≪生きてもないのに、死んでたまるか!≫

曲の力で思いっきりぶん殴られたような感覚になったのはこの曲が初めてだった。そんな衝撃を受けた出会いをした曲を久しぶりに聞いたら涙が出た。自分でもわからないくらいに張りつめていた何かが一気になくなっていくように。

この曲を思い出すきっかけは4月になってからのこと。春から大学3年生となり大学卒業のためのことや今後の将来のこと、近いものでいえば就活などについて考えることが多くなった。ツイッターで友人たちの動きを見ると将来のやりたいことのために頑張っているような人もどんどん増えてきたり、専門学校に行っていた友達は春から社会人になっていたりとみんな頑張っているなと思うことが多くなっていた。一方、僕はというとこのご時世もあってか漠然とある程度安定した仕事のほうがいいかなという風に思っている程度。自分に自信もなくみんな頑張ってるのに何やってるんだろ自分は…と落ち込んでいく日々。みんなが頑張っているからと何かやらないと思うものの行動には移せず。それでも自分も頑張ってるんだよと強がって周りからの視線だけを気にしている。昔からやりはするけど最後までは続かず自分を正当化して逃げてばかり。そんなんだった僕は大学受験も本命に落ちたことで今の大学にしたが決して頭のいいところではないためそれすらもコンプレックスだった。そうは言っても時間は止まらないし、変わるなら4月という時期的にもいいなと思いながらも口だけで終わるといういつものパターンだろうなと薄々自分でもわかっていた。

そんな毎日を送っていたある日の朝、テレビを見ていた。見ていたというよりは時間のない朝に時間が知りたくてテレビをつけていたといった方が正しいかもしれない。一人暮らしの自分は洗濯を干したりお昼の弁当を作ったりしていた。そんな朝にテレビで特集されていたその人の声が、曲の歌詞が聞こえた。

≪よー、そこの若いの
 俺の言うこと聞いてくれ≫

その声を聞いたときにはっとした。まるで自分に語ってくれているかのように聞こえたからだ。テレビの向こうには竹原ピストルがいた。音楽番組はもちろん、朝の番組で特集されたり生演奏したりと自分の知らないうちにとてつもないくらいに大きな存在になっていたのを僕は後で知った。独特の歌声と特徴的で他の人には真似したくてもできないような歌詞の世界観は野狐禅の頃からいい意味で変わっていなかった。

テレビで竹原ピストルを見たその日の夜に衝撃的な出会いをしたアルバム『鈍色の青春』を久しぶりに聞いてみようかなとふと思ったのだった。ウォークマンにはずっと入っていたけれどしばらく聞いていなかったアルバムだっただけにどんな曲だったか忘れてしまっているものも正直なところあった。さあいざ、と思い流した1曲目の「山手線」の歌詞にやられた。

≪結局中途半端なもんだから 叶えることも諦めることもできんのです
 ああでもねぇ、こうでもねぇ、試行錯誤が悪い癖≫

昔聞いた時はこんなには響いていなかったと思うがこの歌詞は特に今の自分のことを歌ってくれているように思った。そしてそんな中途半端な自分を「鈍色の青春」が初めて聞いたとき以上の強さで響いて思いっきりぶん殴ってくれた。

≪生きてもないのに、死んでたまるか!≫

この言葉たちのもつ凄まじい強さと竹原ピストルの歌声に僕はやられてしまっていた。まだアルバム2曲目なのに既に泣いていたのだ。今までは何やってんだよ自分…と落ち込むだけだったのに泣きながら初めて“悔しい”と思った。

≪人生を考える まだ始まってもいない これから始めるんだと
 人生を考える 這いつくばった回数で勝負だと 立ち上がった回数で勝負だと≫

泣きながら「キッズリターン」を聞いて“まだなんも始まってないぞお前!こっからだろ”と伝えてくれているように思えてしまいまた泣いてしまった。というか、泣く以外に感情の持っていく方法がなかった。優しく抱きしめてくれているかと思えば「拝啓、絶望殿」でまたしても涙腺が崩壊するように涙して共感し、これまでの自分が恥ずかしくもなった。
そしてアルバムの最後の「君の瞳は何を見てるの」で背中を蹴られるようにちょっと乱暴かもしれないけど愛のあるいってこいで前へと押してくれるこの感じ。正直今の僕にこんなに突き刺さるとは聞く前は思っていなかった。歌詞をスマホ見ながら聞くかなくらいの軽い気持ちだった聞く前の自分をまずぶん殴りたい。

アルバム2曲目からほとんどずっと泣きながらアルバムを聞いていたためかなり疲れはしたが、すごくすっきりしたというのが正直な感想だった。聞く前の僕が抱いていた迷いや諦め、不安などの色んな感情に対しても迷ってる暇があったらなりふり構わずやってやれよってアルバムを通して言ってもらえている気がした。自分のやらないといけないこと、ここからでもやりきれることを探して全力でやりきろうと。音楽に勇気づけられたり励まされたりといった経験は僕にもあるがこれはそんな言葉で片付けるのはもったいない気がした。それこそ音楽に救われた気がしたという言葉が1番ぴったりだ。

この出来事から数日が経ったが今の僕は少しずつではあるが変わろうとしている。まずは今の自分には何ができるのかをしらべてそこから徐々にできることから行動に移し始めている。もう止まっている時間はないし格好つけて自分を偽る余裕もない。これまでの恥ずかしいくらいにダサい自分から変わるためにも、将来の自分のためにも進むんだとあの夜から決めたんだから。
そして、『鈍色の青春』というアルバムを聞き終え変わるために走り始めた今の僕だからこそ言いたい!!
≪聞こえるか 絶望よ! 僕、誓う 僕、もう二度と負けない≫
2年後の春を笑って迎えられるようにやってやるよ。生きてもない自分はこんなところではまだ死ねるわけないから、格好つけずに死ぬ気でやってやるよ!!
ってバカみたいにでかい声で。

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