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chatmonchy has gone.

チャットモンチーの音楽は永遠に、心の中に。

2005年の暮れ、
大学のバンドサークルの同期が
「絶対このバンドくるよ」と言って教えてくれた「chatmonchy has come」。

1曲目、「ハナノユメ」が
イントロもなく始まる。

「薄い紙で指を切って 赤い赤い血が滲む
 これっぽっちの刃で痛い痛い指の先」

衝撃的なフレーズだった。
胸を撃ち抜かれたような気分になった。
日常の些細な、誰にでもある経験なのに、
いや、誰にでもある経験だからこそ、
実感を持って迫ってくるその痛み、記憶。
ちょっとした行動・言動に傷ついたりする、
恋をしているときの感覚が巧く表されているその歌詞に唸った。
 

同期の言う通り、それから瞬く間に
チャットモンチーはメジャーな存在になっていった。
 

えっちゃんみたいなギターボーカルになりたかったし、
あっこと同じモデルのベース(「ヒラヒラヒラク秘密ノ扉」のMVで使っているもの、といえば通じるだろうか)が欲しかったし、
クミコンのような歌詞が書ける言語センスが羨ましかった。

とにかく、当時バンドサークルにいたわたしにとって
3人は憧れの存在だった。
 
 

2011年、一つの転機が訪れる。
ドラムのクミコンの脱退である。

クミコンのあのドラミングは彼女にしかできないと思っていたし、
あの歌詞の世界観はどこかへ行ってしまうのかとも考えたし、
語弊を恐れずにいうと「本格派女性スリーピースバンド」ということと、
生み出される音楽に惹かれていたので
「私の知らないチャットモンチー」になることへの不安や恐怖が大きかった。
そしてだんだんとチャットモンチーとわたしの距離は遠ざかっていった。
 
 

2人になったチャットモンチーを見たのは2012年12月。
木村カエラちゃんが主催の「オンナク祭」だった。
1曲目に演奏したのが
マルチエフェクターにその場でギターリフを録ってループさせながら
えっちゃんがドラムを叩き、歌った「恋愛スピリッツ」。

サポートを入れなくても、二人で演奏できる。
その工夫やチャレンジに
「タダでは転ばない」精神を見た。
 

その後も何度かイベントやフェスでライブを見る機会はあったが
ワンマンライブに足を運ぶことはなかった。
 
 

そして2017年11月。
2018年7月での「完結」を発表。
寂しいとは思ったが
二人のコメントにもあったように
『チャットモンチー』という看板や器の有無は
もう重要なことではなくなっていて、
だからこその完結なのかなと私には感じられた。
 
 
 
 
 

2018年7月4日。
日本武道館での最後のワンマンライブ。
チケットを取ることはできなかったので
ライブビューイングでその姿を見守った。
唯一持っている、2007年に買ったTシャツを着て。
真っ黄色のボディに
動物や虫のイラストを用いて「chatmonchy」と水色でプリントされたそれは
30を過ぎたわたしには派手だし、可愛らし過ぎたけど、
あの頃のような気持ちで臨みたかったのだ。
 
 

先に全体の総括をすると、
とにかくライブの構成が見事だった。
前半は最新アルバムの曲を中心に『今のチャットモンチー』を魅せつつ、
後半はオーケストラを交えたり、原点であるスリーピースのセッティングで懐かしい曲の数々をドロップ。
どの時代にも固執することのない、
しなやかでたおやかなチャットモンチーの姿がそこにあった。
 

片手で数えられるくらいしかライブを見ていないわたしでも
思い出や思い入れはたくさんあって、

「染まるよ」は遠距離恋愛中によく聴いていたなぁとか、
(別れもしてないし、相手はタバコ吸う人でもなかったのだが、曲の持つ雰囲気があの頃の気持ちにマッチしていたんだと思う)

「東京ハチミツオーケストラ」を
“チャットモンチーアンサンブル”で演奏してくれたことで
『東京ハチミツ”ミニ”オーケストラ』として
一つの物語が回収された気がした。

「Last Love Letter」の
「過去は生きてく都合で 形を変えてしまうもの」というフレーズは
リリース当時気にも留めていなかったけれど、
社会人として何年も過ごしてきた今、聞こえ方が変わっていた。

「真夜中遊園地」は
えっちゃんの魅力が詰まりまくっていて大好きな曲で、
特にAメロの歌と全く違うギターリフを
手元も見ずに弾きながら歌う姿にはやはり痺れた。
(わたしも昔練習したけれど途中で挫折した)
最後に聞くことができてよかった、と純粋に思った。
 

そして本編ラストの「ハナノユメ」。
泣くような曲調でも歌詞でもないのに
最初のサビだけで涙が溢れてきた。
初めて聴いてから干支が一回り以上していても、
わたしの心に深く、深く、突き刺さったままなのだと
改めて実感した。
 
 

最後の最後に演奏された「サラバ青春」は
あっこがピアノを弾き、えっちゃんが歌った。

チャットモンチーがいる毎日は、今月で終わってしまう。
ついつい後ろを振り返ってしまうけれど、
「昔はよかった」とか「あの頃に戻りたい」とか
過去にすがりつきすぎるのもよくない。

それは、メンバーが抜けようが編成が変わろうが
前に進み続けたチャットモンチーが教えてくれたじゃないか。

だけれどたまーに思い出すくらいはしてもいいよね。
真空パックにした音楽を開封して、青春に浸る。

そうやって、これからは
チャットモンチーと過ごしていこうと思う。
 

Forever my Chatmonchy!!

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