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“君の生きる明日が好き” 弱かった僕が紡いだ究極のお別れの言葉

BUMP OF CHICKENの歌う別れと寂しさはこんなにも愛しい

“寂しい”
という言葉は、ネガティヴに捉えられがちだが、グッドラックにおける「寂しさ」はなんとなくポジティブだ。

「君がいる事を 寂しさから教えてもらった」
(グッドラック)

寂しい時間があるから、君がいることに気付いた。
寂しいときは君がいないけれど、寂しさがそっと側にいてくれる。
君がいない冷えた感覚があるから、君がいたことの温もりを感じることができる。

温もりがあったことに気付いた要因は、
孤独や寂しさや涙や痛みであり、そういったものを抱えている私たちの心にストンと届くのだと思う。
そしてグッドラックにおける主人公、”僕”は
「間抜けな僕」
「臆病な僕」
「弱かった僕」
(グッドラック)
と描写されるように脆くて弱くて自虐的だ。
だからこそ、強くない私や、おそらくたくさんの強くなれないBUMPリスナーが共感するのだと思う。
賢く勇敢で強い”僕”だとしたなら、私たちは共感することができないのだ。
BUMPの曲が”側にいてくれる”と感じられるのは、主人公の描写が大抵自分と近いからなのだと思う。

そして、弱かった”僕”が”君”に伝えた言葉は
「くれぐれも気を付けて 出来れば笑っていて
騙されても疑っても 選んだ事だけは信じて
笑われても迷っても 魂の望む方へ
思い出してもそのままで 心を痛めないで」
(グッドラック)
こんなにも優しいものだった。
お別れしてしまう君のためなら自分の寂しさなんてさておき、言葉をひとつひとつ一生懸命に紡いでいく様がなんとも健気で泣ける。
そして、出来れば笑っていたいことや選んだことだけは信じていたいこと、魂の望む方へ生きていきたいことはまるで”僕”が自分のために言い聞かせているようで。
君と僕が離れていても心は繋がっていることを示唆しているように思える。
 

そして私がこの歌で一番好きなフレーズは

「君の生きる明日が好き その時側にいなくても」
(グッドラック)
この一節だ。

君がいる明日や、君といる明日ではない。
これは、君に向けてのメッセージで「騙されたり疑ったり笑われたり迷ったり」した時も選んだことは信じてとエールを送ったことと繋がっており、どんなに辛くなっても、窮地に立たされても
『君が生きてること、それだけで僕は明日が好きになれるし、離れていても毎日君のことを思っている』
という思いが込められているのだと思う。
 
 

「言ったでしょう 言えるんだよ いつもひとりじゃなかった」
(グッドラック)

弱かった僕は、君との別れを目の前にしてこんなに逞しくなっていた。
泣き顔のままでも顔をあげて、何かを決心した”僕”が遠く離れていく君を送り出す。
そんなエンディングシーンが目に浮かぶ。
そしてこの曲の中の”僕”の精神的な成長は、冒頭で”僕”と思いをシンクロさせていた私にも大きな勇気をくれた。
 

グッドラック、幸運を祈ります。
寂しさと一緒に新たに歩き出した”僕”が届けた最高のお別れの言葉。

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