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たまには好きなフレーズを集めてみても

エレファントカシマシの素晴らしきフレーズたち

私が敬愛するエレファントカシマシにはたくさんの素敵な曲があり、歌詞がある。
その中から特別好きなフレーズをいくつか集めてみた。
フレーズとその曲名を順不同に紹介していく。
 

『流るるドブの表を
きらりとさせたる夕陽あり
俺はこのため生きていた
ドブの夕陽を見るために』
「偶成」より

偶成とは詩や歌がふとできあがるという意味を持つ。
このフレーズに辿り着くまでに、自分の生活を嘆く様が書き連ねられている。そこには何故生きているのか、その意味を見出せない苦しさというものが垣間見える。
そんな時に見つけた、ドブに映る夕陽。空を見上げれば夕陽はすぐそこにあるのに、敢えてドブに映る夕陽を見る為に生きていたと言う。
きっとドブと自分を重ね、ドブを照らしてくれる夕陽に生きる活力を見出せたのではないだろうか。
宮本さんがこの曲を作ったのが20代前半ということに非常に驚きだ。
私は冬の陽が沈み暗くなる時間にこの曲を聴き、当時の宮本さんの心境、そして自分の現状を重ね考えながら街を歩く。すると目に映る風景に夕陽がかかるから不思議なものだ。
 

『取り敢えず行くしかなさそうだ 上り下りの道
ああ 信じて転がるエブリデイ』
「桜の花、舞い上がる道を」より

誰もが山あり谷ありな人生を送る。上るのにも下るのにも相当な労力が必要だ。
もし上る手段も下る手段も見失ってしまった時には、ただ流れに身を任せる。その流れを信じながら。
私が自分の乳ガンを見つけた時、完治を目指すものの、実際のところいつまで生きられるのかは分からない苦悩があった。だが、医療を信じ自分を信じ、ひたすら治療を頑張るのみなのだと私の背中を押して転がしてくれた。こんな短いフレーズにものすごいパワーが込められている。
 

『努力を忘れた男のナミダは汚い
言い訳するなよ おのれを愛せよ』
「季節はずれの男」より

男と言っているが、これは性別問わずに言えることだ。
常に努力をしていくのは人間に課された使命だと思う。でも人間には限界というものがある。目標を達成する前に力尽きることの無念さは皆が経験するであろう。
だが、何故自分にはできないのかと理由を探すだけでは駄目なのだ。人間は努力というものを忘れない限り、何度でも立ち上がれるのだから。
私は日々生きることに努力を注いでいるが、いつかその努力ができなくなる時が来るだろう。それでも私は最期まで頑張り続けよう。そんな自分を愛そう。こうやってとても男くさく私を鼓舞してくれるフレーズだ。
 

『ひょうろく玉のドタマブッ飛ぶトチの愛。』
「生命賛歌」より

このフレーズはつい口ずさんでしまう語呂の良さが癖になる。
ひょうろく玉とはまぬけな人を指し、トチもまたふざけたさまを表す。
まぬけな人のドタマをぶっ飛ばすふざけた愛。
なんと痛快なのだろう。ただそれだけ。
今日もまた口ずさむ。
 

『あと五分しか生きられぬのなら
今のこのオレをこえられるというの』
「風」より

この曲はどんなに生きたところで今の自分を超えることはできないと、非力さを憂いている。
でも裏を返せば、常に今の自分を超えたい気持ちがあるということだ。
人は何日も何日もかけて、更に成長していくものだと思う。
しかしたった五分しか残されていなかったらと、そのあまりにも短すぎる想定から強い意志を感じる。
私にはまだたくさん時間はあるが、でもそれは限られているものだ。残された長い時間の間に、少しずつでも人として成長していく。その尊さを忘れずにいたい。
 

『雨のち晴れ like a rain
心が閉ざされてる時も
新しくて同じあの風が吹いているんだぜ(本当さ)』
「幸せよ、この指にとまれ」より

落ち込んで塞ぎ込んでいても、外に出れば人生は良いものだと感じていた時と同じ風が吹いてくる。でもそれはその時の風ではない、新しい一歩を踏み出す為の風なのだ。
長年連れ添った愛猫が旅立った時に、このフレーズにどれだけ救われたことか。
哀しみから立ち直れなくても生活していかなければいけない。そんな時に外でこの曲を聴いたら、風が愛猫の匂いを運んできてくれている気がした。それは哀しみを乗り越えるための、懐かしくて新しい風だった。
 

『わたしの日々 わたしの努力
わたしの希望 わたしの全部
いつしかあなたを彩る花束になるのです』
「あなたへ」より

この曲は終始、曲中に出てくる『わたし』から『あなた』へ、全ての思いや人生、命さえ繋がっているのだと歌っている。
もし自分の全てが愛する人へ伝わり色とりどりの花になるのなら、それは言葉では表現しきれないほど美しいものになるだろう。
私の日々や努力は愛する人の中でどんな花を咲かせるのだろうか。心から愛する人に聴いてもらいたいフレーズだ。
 

『本当さ、いつかこの空ひとりじめ』
「シグナル」より

こんなにもシンプルで壮大でロマンチックなフレーズがあるのかと心を打たれた。空をひとりじめすることなど不可能なのに、いつかできてしまうのではないかと夢を見させてくれる。
この地球上に存在する全ての者の空なのだが、だからこそひとりじめにしたくなる気持ちが心のどこかにあるのだろう。
もし私がこの空をひとりじめにしたら。その時はただひたすら空を眺める。私は何十億人と生きる人たちの中のたった一人。その一人とは、ちっぽけな一人でもあり、唯一の一人でもある。
ひとりじめにした空の下で、自分を生きる為にまた群衆の中を歩き出すのだろう。
 

音楽にはメロディのみに耳を傾けて楽しむ、歌詞のみに注目して楽しむ、メロディと歌詞を一体にし流れに身を任せ楽しむなど、色んな楽しみ方がある。
たまには自分の好きなフレーズを集める。そんな楽しみ方をしてみてはいかがだろうか。
自分の心の琴線に触れるのはどんなことなのか、それに気づけるはずだ。

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