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きっと誰もが異端なスター

Official髭男dismと歩む、私の未来

今思い返せば、”一目惚れ”ならぬ”一聴き惚れ”だった。

その当時は、ドラマくらいしか見たいテレビ番組なんてなくて、歌番組はどんどんなくなって、テレビから音楽情報を得る機会はほとんどなかったように思う。
その日は、本当にたまたま。何気なくテレビをつけたら、放送されていたのが「関ジャム」だった。番組もそろそろ終わりの時間。「今夜のジャムセッション」を残すのみだった。蔦谷好位置さんオススメのバンドが出るらしい。最近のバンドなんて全然知らないけど、蔦谷さんが言うならと、久しぶりに見ることにした。

印象的なリズム打ち、突如シャウトするボーカル。少し懐かしさを感じるような、ミステリアスにも聞こえるイントロメロディー。ほんの数秒で、心を持っていかれた。

切なげでありながらも、力強さを感じるボーカルの音色。それを支える重厚感溢れるサウンド。なんだこのオシャレなバンドは!心が躍った。体も踊った。こんな感覚を味わったのは久しぶりだった。

それが、Official髭男dismの『Tell Me Baby』だった。私と”ヒゲダン”の最初の出会い。彼らを知っていくうちに、その魅力にどんどんハマっていった。今では、彼らの音楽は私の生活になくてはならないものとなった。

学生のような爽やかなラブソングや、切ない別れを綴った失恋ソング。愛や恋を歌うバンドは数多くあるけれど、ヒゲダンの楽曲で注目したいのは、日常の中にある悩みや葛藤を描く応援歌だ。
どんなに嫌なことがあっても耐え忍んで、その先の明るい未来を思う『コーヒーとシロップ』。周りや時間に急かされて流されてしまうけど、自分の気持ちに素直にと歌う『未完成なままで』。
現代の若者なら、誰でもぶち当たるであろう問題に共感してくれる。一緒に戦ってくれる。そして、そっと背中を押してくれる。

彼らの代表曲と言いたい、ライブではお馴染みの名曲『異端なスター』。テレビなどで活躍するスーパースターたちを羨みながらも、いつかは自分もそこへ行くんだという気持ちが込められているこの楽曲。
私は、何も手にしていない自分に劣等感を抱いていた。リア充自慢で溢れたSNSに嫌気がさして、心を閉ざして、暗い世界へどんどん自分を追い込んだ。そう、「自分らしさにさえ無関心になって」。
でも、彼らは歌う。「何か変えたいなら どうか 歌って」「怖がらずに どうか 叫んで 歌って」。
30歳を目前に控えた今、私はいろんなことに挑戦している。周りに流されたくない。自分の気持ちに素直に生きたい。年齢が年齢だけに焦りはあるけれど、ヒゲダンの音楽を聴けば、前を向いていける。
安定から外れ、独り戦う姿を他人は滑稽だと笑うかもしれない。でも、それがなんだ。私は「異端なスター」でありたい。

ブラックミュージックをルーツとし作り出される楽曲は、聞けば体が勝手に動き出すほど心地よいリズムと、心をくすぐり、ときに抉り、人生に寄り添う歌詞に涙する。
つい昨夜、ラジオで公開された新曲は、ボーカル藤原聡の歌唱力はさることながら、楽曲の構成やアレンジも進化を遂げていて、今後のヒゲダンの活躍が大いに期待できるものだった。

これから先、どんな未来が待っているかわからない。希望に溢れた未来を想像したいけど、不安だってたくさんある。でも、私にはヒゲダンの音楽がある。そう思えるだけで、ほんの少し先の未来は明るい。

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