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サラバ青春。またね青春。

最後の武道館に立つチャットモンチーを見て

私たちのこれまでと、皆さんのこれからが交わる
輝かしい1日となりますように。
そんな言葉がスクリーンに映し出されて、チャットモンチーラストワンマン武道館が始まる。

このステージを見るために
沖縄から車椅子でやってきた。

オープニングは、新アルバム「誕生」から
「たったさっきから3000年までの話」
この日のライブは2部構成。
前半はあっこぴんいわく「新アルバムの曲をぱーっとやるんで、分からない人は知ってる感じでふーんって流して」と話し、少しの休憩を挟んだあと二部の幕開けは
あっこぴんが指揮者になって、チャットモンチー史上初のオーケストラ(チャットモンチーアンサンブル)との共演…。
そう、「完結」だと感じない。
まるでchatmonchy Live tour「誕生」の1日。
自分が持つ完結ライブのイメージは、往年のヒット曲がしょっぱなから演奏されて、会場がわっと沸く。
チャットモンチーと出会ったのは、何気なく見ていた
ロッキンで特集が組まれていて、「へぇ~徳島のガールズバンドなんて、随分ほのぼのしてそう」なんて生意気にも思ったのが最初だ。その数日後ラジオから、
「薄い紙で指を切って
赤い赤い血が滲む
これっぽっちの刃で
痛い痛い指の先」(ハナノユメ) のフレーズが聴こえた。それがチャットモンチーだと知った時は驚いて「あんな田舎っぽい人達が(失礼極まりない)こんな歌詞を書くのか」と思った。ボーカルのえっちゃんは見た目通り可愛い声なのにどこか切なくて、その声があっこぴんとクミコンの音に乗ると抜群にかっこいい。

「ガールズバンドってかっこいい」そんな風に思えたのもチャットモンチーが初めてだった。
昨年SHISHAMOが紅白に初出場するほど人気になったけれど、チャットモンチーが示した道は、きっと大きいと思う。
そんなチャットモンチーが完結する。
それでも2人は、最後まで飾らず自然体でかっこよくて
自分たちのやりたい音楽を演奏していた。
オーケストラのメンバーにあだ名をつけたり、この日の最初のMCも「こんばんはチャットモンチーです。最後まで頑張ります」のような何気ないもの。
えっちゃんの天然にあっこぴんが突っ込む。

オーケストラとの共演が終わってあっこぴんが
「こんな音楽が演奏出来て良かった」みたいに言った。
その言葉を聞いて「もっとやりたいことがあるんじゃないかな?」と思う自分がいた。チャットモンチーの大きな魅力の1つは歌詞で、この日演奏された曲もそうだ。
東京ハチミツオーケストラでは

「ハチの巣みたいだ 東京
働きバチの行列だ
私はまだやわらかな幼虫
甘い甘い夢を見てる」
「そんなに甘くはないよって 早く誰か教えてよ」と歌い
東京に漠然と憧れた心にチクッと刺さった。

真夜中遊園地では
「コンタクトはずして 酸化した現実
今日も見慣れた景色
無性に不安になる」
と日常に積もる不安をピタリと言い当てられた。

抜群のドラムテクニックと歌詞で、チャットモンチーを支えていたクミコンが脱退して2人体制になって
チャットモンチーを遠ざけてしまった時期があった。
完結が知らされて、無性に寂しくて。勝手な気持ちだけど、チャットモンチーをもっともっと見ていたい。と思えるステージだった。チャットモンチーは変身することを止めないバンドだった。

最後に演奏された曲は
サラバ青春。
「何でもない毎日が本当は
記念日だったって
今頃気づいたんだ」

このライブが始まる前ラストの曲がサラバ青春だったら、絶対泣くと思っていて予想通り泣いた。

えっちゃんの涙声
会場も同じように
涙声が混ざった大合唱。

ありがとうをこんなに言ったのは久しぶりだ。
 

サラバ青春にこんな歌詞がある。
「卒業式の前の日に僕が知りたかったのは
地球の自転の理由とかパブロフの犬のことじゃなくて 本当にこのまま終わるのかってことさ」

まるでこの日は2人の
チャットモンチーからの卒業式みたいだった。
チャットモンチーとはまた違う舞台で3人の
(クミコンも)変身は続くし、音楽が誕生するだろう。

これからもきっと、チャットモンチーの音楽を
聴きたくなる日がある。
サラバ青春。またね青春。
 
 
 
 
 
 
 

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