1373 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

2018年7月28日

「SHISHAMO NO 夏MATSURI!!! 〜ただいま川崎2018〜」の中止に思うこと

2018年7月28日。
日本列島を台風が襲い、
伝統の隅田川花火大会も延期。
Jリーグの試合も神奈川と愛知で行われる予定だった試合も延期。

「SHISHAMO NO 夏MATSURI!!! 〜ただいま川崎2018〜」と名付けられた等々力陸上競技場でのSHISHAMOのワンマンは、
当日に中止が発表された。
 

僕自身も前年の11月にチケットを買って、
この日のこと待ちわびていた。
 

だが、僕は昔からSHISHAMOのファンだった訳ではない。

今までにライブに行ったアーティストは、
僕が生まれる前や中学生の頃から活躍しているアーティストで、
大人になって、「やっとライブに行けた」という感覚が多かった。

SHISHAMOのことは、
テレビのCMで初めて曲を聴いて、
その後、時間が経ってから、
お目当てのCDをTSUTAYAで借りに行ったついでにSHISHAMOのジャケットが目に入って、CMのことを思い出して、たまたま借りた。

初めてフルで聴いた曲は「僕に彼女ができたんだ」
好みのサウンド、声、繊細な歌詞。
運転しながらサビで鳥肌が立ったのが、
本当のSHISHAMOとの出会いだった。

それから、他にも曲を聴いていくうちにSHISHAMOを好きになり、
やがて、宮崎朝子と吉川美冴貴は僕と1つしか歳が離れていないし、
彼女たちの地元が僕の地元である横浜の隣の川崎だということを知った。

とても親近感を感じるとともに、
同じ時代に自分の近くで、
ものすごい才能が育っていたということを知り、
特別なものを感じて、
そのときにアナウンスされていた春のツアーと、
等々力でのライブも、
行くことをすぐに決めた。
 

初めてSHISHAMOを見た春のツアー。
昔僕が住んでいた1人暮らしの部屋でよく流していた「明日も」は、
生で聴いたときに、
大切な存在を僕に思い出させてくれた「特別な音」になった。

慣れない仕事に毎日苦労をしていた社会人になりたての自分。
そして、少年時代に憧れていたけれど、
今はもうこの世にはいないサッカー選手。
どちらもずっと忘れずにいたい大切な存在だ。

新卒のときに辛かったときも、
投げ出したくなるぐらい大変だったときも、
もしあのころの自分がいなかったとしたら、今の自分はない。

毎日大変だったけれど、
戦い続けるヒーローに憧れて、
勇気をもらってなんとか生きていた時期もあった。
もしあのころのヒーローがいなくても、今の自分はない。

今の自分ができるまでの過去の失敗や挫折を、
許し、受け入れ、肯定させられつつ、
目の前で日本のみんなの背中を押す曲を作っている同世代がいるという事実に刺激を受けて、
自分なりの日々を一生懸命つくっていくことを決意させられた「特別な音」
 
 

2018年7月28日。
「特別な音」を彼女たちの地元、川崎という「特別な場所」で聴けるはずだった。

本当は前日から実家の横浜に戻る気でいたけれど、
ライブが中止になりそうだったので、
自宅の千葉に留まって、実施になったら川崎へ向かおうと思っていた。
前日18時と当日9時の時点では「実施」が発表されていたので、川崎に向かうも、その道中で「中止」が発表された。

Twitterで「中止になってしまいとても悲しいけれど、向かっていた皆さんが無事に帰られますように」という趣旨のツイートを吉川美冴貴がしていたので、「またリベンジしましょう!そのときは必ず行きます!」とリプライをしながら、等々力でのライブに向けて、
特別な想いで準備をしてきたメンバーや調整を続けてきたスタッフの方々を思うと胸がいっぱいになった。
 
 

なんで365日のうちの今日に限って!
 
 

降りるはずだった武蔵小杉駅を過ぎても、
横浜方面の実家に向かう電車に乗ったままの自分。
 
 

雨の音。風の音。電車の音。
2018年7月28日のその日に聴こえた音は、
今日聴きたかった音じゃない。

僕が「特別な場所」で聴きたかった「特別な音」はその日には聴けなかった。

でも、もしかしたらきっと、神様が
「すぐに手にするより、
多少の困難があった方がより感動は大きいでしょ?」
と思って、いたずらをしたのかもしれない。
ちょっとスパイスが強いけど。

そう思うと、
SHISHAMOのメンバー、
スタッフの方々、
そして、ファンも共にリベンジを目指す「等々力」は今よりも「特別な場所」になって、
そこで聴く「明日も」は今よりも「特別な音」になる気がしてきた。
 
 

雨の音。風の音。電車の音。

新たな楽しみを用意してくれた、
2018年7月28日の音を胸のポケットにしまって、
より一層聴きたくなった「特別な音」を聴くそのときまで、また繰り返される今日をひたすらに走っていきたい。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい