1383 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

人の波は「エンドレス」

サカナクションが問う人の波の泳ぎ方

今日もネットは燃えている。政治家、俳優、評論家。彼らが発した言葉が波の様に伝播し、それに対して反応が起こる。怒る人もいる、共通点があれば「いいね」が付き、便乗してもの申す人、論理を持ち込み語りだす人。様々な考えを持った人がコメントという一つのプールに押し込められる。そして問題があれば取り上げられる。人の波が押し寄せる、差別だ、偏見だと。
自分は最近になってネットを始めた人間で、人の発言を取り上げて思い思いに叩くという感覚は持っていない。ただ、目の前を通り過ぎていく人達の多くは何かしら言っている。それらを見ていた時、急に僕は人通りの多い交差点を眺めている気分になった。それと同時にある曲を思い出した。それがサカナクションの「エンドレス」だ。

(誰かを笑う人の後ろにもそれを笑う人 それをまた笑う人 と悲しむ人)

(悲しくて泣く人の後ろにもそれを笑う人 それをまた笑う人 と悲しむ人)

ネットのコミュニティという一見自由度の高い空間も、偏見や侮辱に溢れかえっている。誰かが発した一言は誰かにとっては鋭利な刃で、ある人にとっては救いの手なんだろう。でも、これは何もネットだけに言えた事ではないと思う。
中学生の頃、クラスの中ではある種のコロニーが出来ていた。僕は特に他人のした行動に対して興味すら無かったのであまり介入した事はないが、クラスメイトの問題ある行動、発言は喧嘩や歪みの種だったし、コロニーの中で生きていく事がそこに生きる人の全てだった気がする。つくづく人間は変な生き物だと思う、多くの人間が集まって結局は一つにまとまった気のまま今日まで来てしまった。

(耳を塞いでる僕がいる それなのになぜか声がする)

「エンドレス」の歌詞にもあるように僕はいつも耳を塞いでいた。悲しそうな顔をした人の顔がよく目に映る事もあったが、目まで塞いだ気になっていた。

(誰かを笑う人の後ろから僕は何を想う? それをまた笑う人 と終わらせる人)

(悲しくて泣く人の後ろから僕は何を想う? それをまた笑う人 と終わらせる人)

「炎上」という言葉をよく耳にする。「炎上するような発言、行動」これは良くないと言われる。しかしこれらが大多数の意見だとするならば「炎上させた側の人間」が社会の敵なのか?意思を突き通す者は100%エゴイストなのだろうか。

(後ろから僕は何て言おう? 後ろから僕は何て言われよう?)

でも少なくとも言葉を発する以上、いや言葉を発する覚悟を持つ事は傷つく事なのだと思う。だからこそ、これから僕が「炎上させた側の人間」になる事があるとするならば、丸く収まって生きていく事は嫌だなと思う。
俯瞰して生きていく立場で失うものなんて数が知れている。目も耳も塞がってしまっているけれど、心臓の蓋は塞がってはいない。

(この指で僕は僕を差す その度にきっと足がすくむ 見えない世界に色をつける声は僕だ)

もし、これから僕を笑う人がいたならば

もし、これから僕を見て泣く人がいたならば

押し寄せてくる人の波に向かって

その時は後ろからなんて言おう

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい