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SHE’Sが魅せる光と影

新譜『歓びの陽』で彼らは何を伝えたのか

大きなステージ、大きなカーテン、ストリングスにホーン隊。
バンド史上最大級のステージで見せた彼らのライブは、どこまでも壮大でありながらも、しっかりと私の側に寄り添ってくれるような気がした。
“やっぱり彼らの音楽が大好きだ。”

2018年5月27日、中野サンプラザホールで行われた『Sinfonia “Chronicle”#1』で私は改めてそう思った。
メジャーデビュー曲『Morning Glow』で幕を開け、過去から現在までの曲をふんだんに散りばめたセットリスト。まさにSHE’Sの集大成とも言える彼ららしいステージだった。

そんなライブのアンコールで、新曲『歓びの陽』は初披露された。

あの時の”衝撃”は今でも覚えている。
イントロが流れた瞬間、すぐにこの曲が新しいSHE’Sであることに気がついた。そして、それは1番のAメロBメロで確信となった。

“サビまでギターが入ってこない!”

SHE’Sの核と言えば勿論ピアノであるが、それと同じくらいギターの存在も大きい。私は竜馬さんが奏でるキーボードと絡み合う、栞汰さんのギターの音が大好きだった。
それ故に、新曲を聴いた時にどこか寂しい気持ちになってしまった瞬間があったのが正直なところだ。

「栞汰さんはこれでいいのだろうか、」

そんないらない心配までしてしまった。

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しかし、1曲を通して聴いた後、そんな心配をしてしまった自分を大いに恥じた。

1サビまでギターが入らないことでサビの壮大さが増していること、そして2番の迫力へと繋がっていること。ギターにそこまで詳しくはない私にでも、曲中で色々な音の足し引きが行われていることが分かり、感動を覚えた。
ダンスチューンと思わせておいて、そこにはしっかりとSHE’Sらしさが詰まっている。EDM調のバックサウンドにリズム隊が土台を作った上で、ピアノやギターが活躍できる場所を作っている。その土台があるからこそ、竜馬さんと栞汰さんの味付けの個性は光り輝くものとなっていた。
彼らは「SHE’Sらしさ」の色んな見せ方を知っている。
そして、その幅は常に広がり続けているのである。
この1曲を含めて、ライブ全体がタイトル通り『Sinfonia“Chronicle”』であるのだと感じることが出来た。

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そんなSHE’Sはこの夏3rdシングルをリリースした。
表題曲はあのライブで初めて聴いた『歓びの陽』。
『歓びの陽』から2曲目の『Upside Down』に続く流れが最高に光り輝いていて、大きなスケールの音が私の背中を押してくれる気がした。
けれども、3曲目『Monologue』は少し雰囲気が違う。竜馬さんのピアノ弾き語りのみの演奏で、歌詞も全体的に暗いものが並べられているこの曲は、1・2曲目とは全く正反対である。

この曲を聴いた時に真っ先に

「光が強くなれば 同じだけ影も濃くなること 僕らも知ってるよ」
( She’ll be fine 収録『遠くまで』 / SHE’S )

というフレーズが頭に浮かんだ。そうだ、彼らは光の面を出し続けている一方で、影の部分も大切にしているのだ、と。
あの日 中野サンプラザホールでしてくれたライブでも、彼らは壮大な曲の中で、しっかりと私たちに寄り添ってくれるような音楽をしてくれたのだ。
そう考えると、このシングルこそまさに「SHE’Sらしさ」というものが詰まっているのだと思い、余計に大切で愛おしい1枚になった。
 

今までもこの先も、私の光と影の両方を照らしてくれるのは、やっぱりSHE’Sの存在なのだろう。

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