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いつまでも鳴らしつづけて欲しい音楽

キュウソネコカミGRASSステージにて

 
2018年8月4日ROCK IN JAPAN FES.2018(以下、RIJF)
キュウソネコカミ(以下、キュウソ)の長年の夢を叶えた日に立ち会えた。そして、私の夢も叶った。

昨年、キュウソはRIJFのPARKステージのトリを務めた。トリを任されるというのはとても誇らしい事だと思う。
しかし、トリだけどもメインステージではない。
昨年のRIJFは、時折見せるボーカルのセイヤさんの隠しきれない悔しさがメンバーにも伝わっていきその悔しさが演奏にも表情にも出ていて、とても鬼気迫る熱気が溢れるライブになった。その姿を見て、現状では満足せず向上心を持って立ち向かっていくキュウソの姿に胸を打たれたと同時に来年こそはGRASSステージでキュウソを見たいと強く願って、GRASSステージで演奏するキュウソを見る事が私の夢ともなった。

そして、その日が訪れた。
キュウソが発表され日程が発表されてすぐに迷わずチケットを申し込んだ。行かない選択肢がなかった、出来なかった。ここ1年のキュウソのライブを見てきて、今年こそはGRASSステージに立って演奏するキュウソの姿が想像出来た。

GRASSステージに出ると分かってから、そして当日、キュウソの公式TwitterやメンバーそれぞれのTwitterでの呟きによってGRASSステージへの意気込みやちょっと緊張してる感じが伝わってきた。私は見る側でいるだけなのになぜだか緊張したり、楽しみすぎて心震えながら当日を迎えた。

夏の日差しが強く肌に突き刺さりながらも時折、爽やかな風が肌に触れ、頭上にも海があるようなぐらいの青空が広がり天気もキュウソの味方になってくれて、野外の夏フェスに来た!!と感じさせてくれるような時間帯に出番がやってきた。

いつも通り、キーボードのヨコタさんがライブを盛り上げる為にステージギリギリまで出てきてくれて満面の笑みで見渡しながら観客を煽ってくれる。
ここでいつも私はもうすぐ始まるライブに心躍る。そして、メンバーがそれぞれステージにやってきてまずはそれぞれの楽器の確認を始める。
そして、最後にセイヤさんがやってきた。
ステージ横にある花道に歩いてきて観客側を満面の笑みで見渡しながら自分の定位置へ戻る。
そして、「GRASSステージってリハする人おらんのかな?」と笑いながら言った。
「今日はいっぱい歌うからあまりMCをやらないので今のうちに話ししよう。」となり、メインステージに立つ自分のお昼ご飯の安さ、そして、ちょっと足が震えてると、そう話すセイヤさんの顔は常にその時の天気と一緒で曇り一つない晴れやかな顔だった。足が震えていたのはもしかしたら、武者震いしてたのかもしれない。
そして、ヨコタさんの
「本気のリハしていいですか?」という、始まる前から全力な声きっかけで本気のリハが始まった。
本番前に本人達が出てきてサウンドチェックを行いつつも、観客側を楽しませてくれる。何万人も入る大きなステージで。
こういう彼らの変わらないスタンスが素敵だなと改めて感じた。そして、本気のリハが終わりそのまま捌けずに本番がスタート。
きっと、彼らにとってはGRASSステージに立った瞬間からリハも本番も関係なく全てが本気だったのだろう。そして、少しでも長く夢を叶えたステージに立っていたかったのかもしれない。

左右の大きい画面にキュウソネコカミと表示され観客の拍手や歓声が響き渡った後
キュウソネコカミの名台詞
「西宮から来ましたキュウソネコカミです。」から始まった1曲目は
「ウィーアーインディーズバンド」
(今はメジャーデビューをしたので、歌う時はウィーワーインディーズバンドと歌っている。)
マイクを手に取り前かがみになりながら、昨年みたいに悔しくて何かにぶつけるように歌うのではなく、今までの想いを力強く誰かに届けるように、そして、自分に向かって歌っているようなセイヤさんを見て泣けた。
キュウソの自己紹介的な決意表明的なインディーズ時代の曲。この曲を作ってからきっと色んな事があり変化や進化してきて今のキュウソがありこの歌を歌っているんだなと思ったら、ここまで続けてくれた事がありがたくて、この場に居れる事が嬉しくて泣けた。

そして、「MEGA SHAKE IT !」 「ファントムヴァイブレーション」と立て続けにキラーチューンが演奏され、いつもの同じみのダンスを大勢が楽しく踊っている。
そして、「スマホはもはや俺の臓器」がGRASSステージに響き渡ると、親指を立て満面の笑みをセイヤさんがこちらに向けてくれる姿や、時々、ステージの奥にある大きな画面に映し出される後ろまで埋め尽くされている大勢の観客の盛り上がりを見てとても胸が熱くなった。

最近の曲なのに今やライブの定番曲にもなっていて最後の変拍子が癖になる
「メンヘラちゃん」
そして、誰もが聞きたいと待ち望んんでしまう、また踊らずにはいられないキラーチューンの「ビビった」が演奏された。

新曲の「推しのいる生活」は
未発売なのでフェスで演奏するのはなかなか挑戦な気がしたけど、キュウソの強みである共感してしまうソングだった。歌詞が画面に出た事によってどういう曲なのが分かり、こういう音楽フェスに来てる人ならより共感せずにはいられなかったり、あれ?これは私の歌?と思った人も多くいたと思う。なので、私の不安はよそに聞いたの初めての人が多い中とても盛り上がっていて、キュウソの音楽の力を感じた。

「KMDT25」では途中で盆踊りの輪を作ろうという場面がある。サークルではなくあくまでも、盆踊りだと主張するキュウソ。ダイブなどの危険行為が禁止されているフェスでもルールの範囲内で全力で楽しませようとする姿にいつも心打たれる。

「KMTR645」は最近ライブで演奏する際に、ギターのオカザワさんがステージから消えて、メンバー皆んなが「あいつ何処いった?」みたいな感じになり、突如ギターソロが始まるという流れがあり、それをフェスでもやってくれた。
今回はキュウソのマスコット的存在でもあるネズミくんの着ぐるみとネズミくんの形をしたギターを持ったオカザワさんが一緒に出てきてギターソロが始まった。
着ぐるみのネズミくんとじゃれあったり、オカザワさんにセイヤさんが駆け寄り、更にベースのカワクボさんが駆け寄り3人が横並びになってとても楽しそうにギターやベースを弾いていた。その姿をヨコタさんとドラムのソゴウさんも笑顔で見ていた。
5人全員が楽しそうにではなく、5人全員が全身でこの場を楽しんでいる姿を見て私は何度目かの涙が込み上げてきた。

「DQNなりたい、40代で死にたい」では、今までどの場所でも人が少なくてもやってきた「ヤーンキーこーわいー」コールを遂に、RIJFのGRASSステージで叫ぶのを聞ける、叫ぶ事が出来る日がきた。
いつもならここでセイヤさんが客席側に降りてきて人の上を落ちないように全神経を集中させながら歩いている時にコールするが、今回はルール上出来ない為、ステージの上からセイヤさんは叫んだ。
この時に嬉しそうに楽しそうに笑顔で大声でコールするセイヤさんを見れたのはなかなか貴重な気がした。そして、会場全体に響き渡るコールを聞いたセイヤさんが「裏のアーティスト楽屋にまで響いてるはず」とかなり興奮気味に話しかけ、笑顔で応えるヨコタさんとのやりとりを見て私はとても感極まった。
意味の無さないたった1つのコールだとしてもキュウソを語る上では必要不可欠なコールだと思うから、私は全力で大声で叫ばずにはいられなかった。

そして、昨年は少し悔しさを滲ませつつ、でも、その悔しさをバネに前へ進もうとしている感じが伝わってきた「ハッピーポンコツ」が
今年は笑顔しかなかった。
今、この瞬間の喜びを噛み締めながら歌っているように見えて、心の奥が震えてまた泣けてきた。

そして、最後は「The band」
これも画面に大きく歌詞が映し出された。
手書きの歌詞で味がありまた涙を誘ってくる。

昨年は「キュウソネコカミ」を最後に歌い、「ロキノン系にはなれそも無い!!/俺らは別に芸人じゃない」と鬼気迫る感じで歌っていた。

けど、今回は違う。

大勢の観客の目の前で
「ロックバンドでありたいだけ」と、
ストレートな歌詞を力強く最高な笑顔で歌っていた。
ここ2、3年の間にライブハウスでリアルタイムで出会えたキュウソを応援してきて、今、この瞬間の最高な景色を見させてもらえた。

楽しい時間は本当にあっという間で遂に終わる時がきた。メンバー全員がソゴウさんの方を向き、ソゴウさんの合図で最後の1音が鳴り響いた。そして、やりきった最高の笑顔で言い放たれた「西宮のキュウソネコカミでした」で終わった。
 

「西宮のキュウソネコカミです」から
「西宮のキュウソネコカミでした。」までの間に何回、キュウソの笑顔や喜びに満ち溢れた表情を見れただろう。どの表情にも悔しさややりきれなさはなかった。
正直、こんなにもずっと笑顔で楽しんでライブをしているキュウソを見たのは久しぶりかもしれない。
何回も歌いながらくしゃくしゃな飾らない笑顔を見せてくれたセイヤさんの姿を見て、他のメンバーも笑顔になっていた。
誰かが笑えば誰かも自然と笑う。とても素敵な連鎖が何回もステージ上で起こっていた。
あと、セイヤさんが歌っている途中で、あまりのステージの広さで横にいつも居る人が居なくなり心細くなったのか、夢を叶えた喜びを近くで共有していたかったからなのか「寂しいよー」と漏らす場面があった。
その時にオカザワさんがすぐに駆け寄り、ヨコタさんも花道を歩いていたがすぐに自分の位置へ戻ってきた時に、いつも以上にお互いがお互いを必要として、1人1人で喜んでいるのではなく、皆んなでこのステージに立てた事を喜んで楽しんでいるのだという事が伝わってきて、キュウソの結束力を感じた。

初のGRASSステージでたぶん、緊張していたと思う。けど、その不安を言葉や表情にはほぼ出さずにいた。
最初の笑顔は緊張をほぐす為の笑顔だったのかもしれない、けど、それは時間を経て今この瞬間を本気で楽しんでいる笑顔に変わっていったと思う。

始まる前も、曲の途中も、MCでも、終わった後も何度も何度も観客側に向かって、感謝の言葉を述べてくれたり、ありがとうと言ってくれた。その度に私はキュウソを好きになって良かったと思った。そして、こちらこそありがとうございます。という気持ちを返した。

同じ日は2度とこないのだ。

GRASSステージにまた立てるかもだけど、初めては今回だけだと言って感謝してくれたのが、とても嬉しかった。

キュウソの音楽に出会えてキュウソの夢が叶ったこの日に立ち会えた事
大きな画面に映った夢を叶えた少年のような無邪気な満面の笑みを見せてくれた事
どれもが私にとって最高な宝物になった。

「あと、10回はGRASSステージに立ちたい」と、セイヤさんが言った。

10年連続になるのか、それとも違うステージを挟んでの10回になるのか分からないが、
私は出来るならその10回とも全てを見届けたい。
そして記念すべき10回目のGRASSステージに立てた時はぜひ、今日の事を思い出してあの時の思い出を語ってほしいし、次の夢を聞きたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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