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サンボマスターの「ラブソング」

高校生の私へ

誰にだって、どうしようもなく救われない夜がある。明けない夜はないとか、やまない雨はないというセリフがある。それは本当だろうか、つい疑ってしまう。
 

生きているからと分かっていても、分かりたくないときがある。たまに、言葉に出来ず涙しか流せない日がある。ただ、どんな時も心潤す音楽が必ずあることを忘れないでいたい。忘れたい人のことを、きちんと心にしまうことの出来る人間になりたい。自分の為、誰かの為に少しだけ話がしたいと思う。

今隣にいる人が明日もいるとは限らない。

そんな当たり前のことを、10代で心に刻んだ。
 
 

高校生になった桜舞う春。清々しい風はいつまでも吹き、見える世界は暖かい陽気に満ちていた。それなのに、ある日突然。友達から一生の別れを告げられた。
 

この前、国語の教科書を貸してあげた。昨日は朝に『おはよう!』って声をかけた。そういえば、一度だけ一緒に帰ったこともあった。ふと、待合室でのたわいもない会話が頭に再生される。『今度一緒に遊びたいな。』『いいね、カラオケとか行こう!』ほんの少しのやり取り。その「今度」は二度と来なかった。
 

あれから何年経っても心から消えない。消す必要はないと分かっているのだ。まだ隣にいる気がしている。また会える気がしている。もうここにはいないのに。会える距離なら会いたい。今、私と友達の距離は何万キロと離れていて遠い。いや、違う。
もう会えない距離だった。
 

今になって悲しみだけが押し寄せていた。そんな時、出会えたのがサンボマスターの「ラブソング」だった。流れた瞬間、自分の感情がとめどなく溢れ出した。当たり前だ、こんなにも愛溢れる曲なのだから。どの言葉も温かく、一緒に泣いてくれようとした。
 
 
 

「ラブソング」
 

いつまでも続いてゆくと
僕はずっと思ってたんだよ
 

あの日君がキレイすぎるわけを
僕は何も知らなかった
 

神様って人が君を連れ去って
二度とは逢えないと僕に言う
 

どこに行くんだよ
僕は何もできなかったよ
美しすぎた人よ
 
 

どの言葉にも想いを重ねてしまう。それは辛くとも、少し救われるようだった。私だって、ずうっと友達でいられると思っていたんだ。ずうっと楽しい高校生活を送れると思っていた。一体、私に何ができたのだろう。そんな気持ちに、強く訴える想いと山口隆(vo,g)の声が強く心揺さぶる。
 
 

あいたくて あいたくて
どんな君でも
 

願いごとがもし一つかなうならば
 

いますぐに いますぐに
抱きしめたいんだよ
 

ずっと君のそばにだけいたかったんだ
心の中は涙の雨のメロディー
 

君と過ごした日々は
忘れるなんてできないんだよ
 
 

いつだって忘れたことはない、忘れたい人のことを。忘れたいと思った日もあった。でも、そんなことわざわざしなくていいんだ。「あいたい」と思ってもいい。思わなくてもいい。

どうして、こんなにも響いてしまうのだろう。少しだけ「ラブソング」についての背景をたどる。Billboard JAPANインタビューにて山口隆(vo,g)は、一番にあった想いを「失った人に歌いたかった」と話していた。また、公やプライベート共に生き別れ、死に別れが多かったのだという。そして「別れてしまった魂に呼びかける」曲であると話していた。

様々な感情を受け止め、シンプルに人を想う大切な気持ちを分からせてくれた。穴のあきっぱなしの心は少しふさがれた。
あの頃の私に、サンボマスターの「ラブソング」を贈る。

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