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クリープのいない毎日なんて

Me and クリープハイプ

どうして私との約束を断ってほかの子と遊ぶあの子には、たくさんいいねがつくんだろう。どうして祝ってもらってない子の誕生日会に行かなきゃいけないんだろう。どうして彼氏と別れた直後にはたくさん話を聞いてあげたのにぱったり連絡がなくなったんだろう。19年間の人生の中で、というかここ1年の間にもおかしいなって思うことはたくさんある。みじめな気持ちになって自分の役回りを恨む。だけど我慢して笑っている分だけ帰り道に聞くクリープハイプは私に寄り添ってくれる気がする。みんなからいいねをもらって今日もちやほやされているあの子にはわからない、私にはわかるこの暖かさ。やっぱり私は私でよかったなと思える。

 私がクリープハイプに初めて出会ったのは今から4年前、中学3年生の時だ。たまたま聴いていたラジオから流れてきた、憂、燦々。なんだこれと思った。父は機嫌が悪いと家族に当たり散らす人で6年生の時に両親が離婚した。私は何となくずっといい子だった。中学3年生の時に担任になった先生が父親にそっくりで絶望的だったそんなとき、クリープハイプは現れた。唇をかみしめながら家に帰るとクリープハイプを聞いた。“がんばれ”じゃなく“大丈夫”と言ってくれる存在が私を支えてくれた。高校に入学しそれなりの毎日を過ごしたが特にキラキラした思い出があるわけでもなく、「青春」と言われて思い浮かぶのはクリープハイプを追いかけていた日々である。手帳にリリース日とライブの日程を書き込み、新譜を放課後に買いに行って歌詞カードを見つめながらCDプレーヤーで曲を聞いたこと、夜更かししてラジオを聞いたこと、開演の何時間も前に行って物販に並んだこと、ライブに行って数えきれない刺激を受けたこと、高校生になっても私の日常にクリープハイプはいた。もちろんそれは大学生となった今でも変わらないことである。クリープハイプの歌詞と自分の境遇が重なるなんてことはほとんどない。しかしクリープハイプの曲を聴いているといつの間にか自分のことや自分の周りのことを思っている。それは曲を聴いて感じるものが私の生活のどこかと同じだからだ。尾崎世界観が書く曲は私と同じ温度でいてくれる。彼らの曲を聴いて色んなことを考え、私は私になった。いつの間にか、いい子だと言われなくなった。今思えばラジオで憂、燦々を聴いたときに感じたのはそれまでの自分に対する違和感だったのかもしれない。

 私が初めて行ったライブで尾崎世界観が「変わらないために変わり続ける」と言った。私の中でクリープハイプという存在は4年間変わらず居続けた。それはきっとクリープハイプが変わり続けたからだ。こんなに大きなロックバンドと自分を比べるのも恐縮だが、私だって変わった。挑戦して挫折して。挑戦できたのも挫折できたのもクリープハイプが救ってくれるとわかっていたからだ。辛いことがあればクリープを聴けばいい、クリープに逃げればいい。クリープハイプの確実に何かを削り出して鳴らすライブを見るとそう思った。4年前クリープハイプと初めて出会ったとき「連れて行ってあげるから、離さないでいてくれるなら」と言った。その通りにクリープハイプは私をいろんなところへ連れて行ってくれた。クリープハイプがいなかったら見ることのできなかったものがたくさんある。明日になれば彼らの新しいアルバムがお店に並ぶ。泣きたくなるほど嬉しい日々に。聴いたあとには今よりちょっぴり素敵な毎日になっているに違いない。クリープハイプに出会って私の毎日はずっと素敵になったのだから。

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