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2017年5月5日

トウコ (36歳)

予想も出来ない遠くの空から

星野源の詞の世界から見える死者の想い

一昨年に祖母が、今年の初めに祖父が、亡くなった。

幼い頃はよく祖父母に可愛がってもらった。私も祖父母が大好きだった。

当たり前のようにいつも側に居てくれた人が居なくなってしまうのは辛い。心にぽっかりと穴が空いた気持ちだ。

そんな時、星野源の「予想」の歌詞を思い出す。

この曲は、亡くなった人はどの様に思っているのかと想いを馳せて書いたのだそう。誰しも亡くなった人がその後どうなるのか考えた事があるのではないだろうか。私もそう。身近な人が亡くなった時は特に。

『予想もできない日々が  僕をただ  運んでいく』

亡くなったその後の日々は予想が出来ず、ただその日は過ぎていく。まるで流れる川に身をまかせて漂う落ち葉のように。

『運命にも さよならできる ほどに 遠い うねるところ』

もうその後の運命に左右されることはない。嬉しい運命も悲しい運命も。それってやはり寂しい。亡くなったばかりの人にとっては「解放された」という気持ちなのだろうか…。

ところで星野源の初期の楽曲の歌詞には死を連想させるものが多い。本人も認めている。
「死に興味があるのだと思う」
とどこかで読んだ事がある。ただ死を歌詞に書きたいのではなく、「生きる事」を書きたいという事なのだと。
なるほどと思った。確かに自分も、死に妙に興味を持ってみては、「ああ私は生きたい!」と思ったものだ。

『想い残した 遠くのあの娘は 忘れてくれるかな 忘れてしまうかな』

遺された人は忘れるはずがない。忘れたくない。でも、先立った人は、自分を忘れて明るく過ごして欲しい反面、それが寂しくもあるのだろう。
「忘れてね、でも忘れないでね。」
そう言っているようだ。私は「忘れてね」とは言えないかもしれない。それは普通なのか、自己顕示欲が強いのだろうか。
 

祖母より後に亡くなった祖父の百か日法要が済んだ。

祖父母は遠い空の向こうで再会し、夫婦としてまた仲良く過ごしているのだろうか…

『幸せになれ 僕は側でみてる 意外と近いんだ 遥か遠くても』

とてもホッとする。
どうやら私の側で見守ってくれているようだ。

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