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Where my Party People at??

パンダライオンが作る唯一無二の応援歌

今年もハロウィンの季節がやってくる。
「パリピ」の増殖する季節だ。
はしゃぎすぎて、自分たちだけでなく他人も楽しめる遊び場をなくしていく行事になっているなぁとニュースを見るたびに思う。

私は日本のヒップホップがぐっと街を盛り上げた時代をしっかり覚えている世代だ。
アンダーグラウンドなのに華があり、社会に問題提起し、カルチャーにそぐわないものには容赦なく噛み付く。
東京に住むことになった時、あまりにも自分の聴いていた音楽とリンクして、嘘のような世界だと思った。
目の前にある景色、そこにいる人間ひとりひとりが無機質に見えた。
なのにヒップホップだけは煮えたぎっていた。とはいえ溢れてきた熱量しか触れていなかった気がする。
それでも十分すぎるくらいの音楽を浴びた。低音ヤケドは急激なヤケドよりも厄介なもので、じわじわとしみこんでいった。
私にとっての「東京」は当時聴いていたヒップホップそのものだったのかもしれない。
ニュースやテレビで見るどんな「東京」よりもリアルな「東京」だった。

そんな私もだんだんと大人になり、地元に帰り、ヒップホップを聴くこともなくなっていた。

去年、とある海岸である若者の集団に遭遇した。
いつもは静かな砂浜がその日は一変していた。
釣り禁止、花火禁止のその海岸のルールをわざとやぶり、それを動画や写真でスマホにおさめていた。
まもなく警察が来ていたが、その時に彼らが流していた曲が、東京で聴いたあの曲だった。
きっと彼らは騒いでいて聴いていないであろうその曲は、私の当時の友達が苦どん底時に立ちあがれた曲なのだ。
何もかもがイヤになって投げ出したくなる寸前、ひとりになりたいのに孤独は苦しい、そんな夜に寄り添う曲。
久しぶりに聴けたのに、不自然にリミックスされているその曲が私をなんだか重苦しい気持ちにさせていた。

音楽をファッションとして身につけている「今」はあらゆるものが「これでいい」という基準で消費されていく「今」でもある。
「盛り上がればいい」
「楽しければいい」
そんな基準であらゆるものが淘汰され、雑に扱われることに「No」を言いたい。
誰かの大切な場所が「ここでいいや」になる
大事な思い出が詰まった音楽が「これでも流しとくか」の曲になる
こだわりがないのは構わない、ただ、誰かの「大切」は軽んじないで欲しい。
ファッションに合うアイテムは時代に消費され、淘汰されるものだけど、ファッションそのものは普遍的なものだ。
J-POPだってそう。
CDが売れない時代、と言われて久しく経つのに、音楽は以前より溢れているし、世間の「楽曲の寿命」はなぜかはやい。
本人ではない誰かが歌い、動画がバズり、タイムラインに押し流される。
あなたの心に響くはずだった、思い出と景色とリンクする曲が生まれても、秒で埋もれているかも知れない。

【Where my Party People at??】

パンダライオンの「パリピ Is Dead」の歌詞である。
MVが公開された時、海であった出来事とマッチしすぎていて思わず見入ってしまった。
冒頭から「パリピ」という言葉に銃声を轟かせる画。
ブームや流行に乗っかるだけのパリピをめった斬りにする曲だ。
【楽しむ時に周りを巻き込んで楽しめるそんな心意気】
それが Party People。決してパリピじゃないからな!って歌っている。
薄っぺらな関係なのに、批判されたりすると集団で突っかかってくる「パリピ」。
他人の場所にも心にも土足で上がりこんで後始末もしないで帰る「パリピ」。
そんな「パリピ」に容赦なく「No」をつきつける。
【Party People歴数十年 俺の生き様見ろっちゅーねん】
きっと見た目はそうでもない、厄介な「隠れパリピ」にも【君はどっち?】と問いかける。
リリックビデオにしたのはすべてのParty Peopleへのラブレターなんじゃないかな、って勝手に受け止めている。

パンダライオンのメンバーは、この曲が公開された時に「いつものように背中を押すような歌ではない」と言っていた。
けれどこの曲は「これでいい」思考と戦う人たちへの最高の応援歌だ。
雑に消費されていく音楽に対しての「STOP」だ。

【Where my Party People at??】

私は音楽に救われた、なんて大層な人生は送ってはいないけれど、音楽によって背筋が伸びることはある。
相変わらず「東京」は社会に噛みついているし、パンダライオンはメッセージを歌い続けている。
誇りに思えるアーティストに出会えるのがなかなか難しい今だけど、必ず聞こえる時は来るから、アーティストは叫び続けてほしいし、聴く方は逃さないように耳を傾けてほしい。

私にとってあの「東京」の曲たちは自分の青春だし、「パリピ Is Dead」も大好きな曲。

「これがいい」って言える毎日を。
「これが聴きたい」って思える音楽を。
「この場所じゃなきゃダメ」っていう空間を。

何年経ってもいつだって問いかけていたい。

【Where my Party People at??】

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